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ホンダが10月に発売した、159万円からという低値段ハイブリッドカー。昨年5月の発売以来、国内販売記録をことごとく塗り変えてきた大ヒットモデル、トヨタ3代目。






片や1個のモーターをエンジンに直付けした簡便なパラレルハイブリッド、片や2個のモーターを駆使して高能率を現実になるコンバインドハイブリッドと、キャラクターは大幅に異入る。それぞれ実際に運転してみると…。








◆省燃費走行のテクニックを駆使せずとも好燃費をキープ…フィットHV





まずフィットハイブリッドから。馬力トレインは1モーター式のハイブリッドシステム「IMA」と、ハイブリッド専用チューンの1.3リットルエンジンを組み合わせたもので、基本的には昨年2月に発売されたハイブリッド専用車と共通のものだ。無料し、チューニングはフィット専用に変更されているとのこと。





キーをひねると、並のクルマと同様にエンジンがかかる。Pレンジで停まっているといつまでもアイドリングしたままだが、Dレンジに入れて走ると、暖気終了後はこ積極的にアイドリングス第一面するように入る。モーターは出力10kW、トルク8.0kgmと、ハイブリッドカーとしてはミニマムサイズだが、エンジンの仕事モーターアシスト分が真っ直ぐ上乗せされるため、アシスト感は結構ある。





と、ここまではインサイトと似ているのだが、フィット専用のIMAチューニングが施されたためか、インサイトに比べ、いろいろな部分が洗練されているように感じられた。最も異入るのは省燃費走行のやりやすさ。IMAはスポーツタイプのを除いて、巡航時にエンジンをオフにしてモーター馬力だけで走るモードがあり、それを利用すると燃費がぐっと上がる傾向がある。





インサイトの時、巡航しているときに一旦アクセルを緩入れからちょっぴり踏み込んだりと工連れ合いしないとなかなかエンジンオフコンディションにならない傾向があったが、フィットハイブリッドは巡航していると放っておいてもひとりでにエンジンの燃焼が止まり、瞬間燃費計のゲージが一気に「50km/リットル」へと振り切れる。また、緩い上り坂でもアクセルの踏みこみが小さいまま乗りきれるようなシーンではエンジンオフのまま走れ、踏み方によっては緩出足も可能であった。これもインサイトに比べて大きく進歩した部分だ。





特別な省燃費走行のテクニックを駆使せずとも燃費の良いコンディションをキープしやすくなったことは、250kmほどの割り知ってブでの燃費が25.8km/リッターと、燃費チャンピオンであるプリウスの27.5km/リッターに対して思いのほか善戦した大きな要因だろう。ちなみに好燃費の原動力としてとっくに一つ、省燃費モードの「ECONモード」が備えられたことが挙げられるが、これもインサイトと異なり、出足を過剰にセーブするようなことはなく、ECONモードに入れっぱなしでもフラストレーションなく割り知ってブできる。








◆市街地で燃費が落ちにくく、ECOモードに入れなくても好燃費…プリウス





一方、2つのモーターで構成される本格的なハイブリッドシステム「THS II」を持ち、エンジン回転をすっかり止めたコンディションでもモーターだけで走行できるなど、割り知ってブパターンが豊富なプリウスは、燃費性能面では何と言ってもチャンピオンにふさわしい性能を持っている。今回は他の車にいささかなりとも迷惑をかけるような初物方はしないというコンセプトで、極端な省燃費走行は一切やらなかったが、それでも27.5km/リッターという数値を叩き出したのはりりしくと言える。





プリウスの割り知ってブフィールの特長は、ずば抜けて順調であること。フィットハイブリッドは基本的にエンジンで発進するため、交差点が青になったのに気づいてあわててブレーキを離してスロットルを踏んだりといったときには動向がギクシャクするが、モーターのみで発進可能なプリウスは、完全停止コンディションから一番造作にスタートしようが見る間にアクセルを踏み込とっくにが、そのようなギクシャク感は一悲しい。また、エンジン回転が停止しているコンディションでは電気自動車と同じようなものであるため、たいそう静かである。





極端な省燃費走行は一切やらなかったと書いたが、一方で漫然と並に運転していると期待ほどには燃費が伸びなかったりするのもプリウスのめりはり。基本的にはECOモードに入れておくのが一番難とされているが、交差点や渋滞の乏しい郊世間のロング割り知ってブが中心だった今回は、ECOモードに入れ、かつ安静に運転していると、バッテリーを不可欠以上に消費。





後から発電でそれを補おうとしてエンジンが長時間かかりっぱなしになり、燃費が墜落するといったシーンもあった。バッテリーを消費しすぎるくらいなら、ちょっと強めにアクセルを踏んでバッテリーの残量を維持してやったほうが良い結果を得られるときもある。





混み合った市街地走行で燃費が落ちにくいのもTHS IIの伝統的なめりはりだが、今回もその特性は十分に確認できた。2つの有料道路の間にしばらく一般道が挟まったとき、そこでかえって燃費を大幅に稼げたりしたほどだ。プリウスはアクセルをすっかりオフにすると並のクルマと同じようにちょっぴりずつ減速していく。が、これはエンジンブレーキではなく、モーターにわずかに発電させることで、エンジンブレーキのような抵抗を人造的に作っているのだ。そのコンディションからちょっとだけアクセルを踏むと、速度が落ちにくく入る。モーターが発電をやめ、ちょうど燃料消費量ゼロのまま空走しているコンディションに入るのだ。実はここがプリウスの燃費性能を生かすポイントのひとつ。ちょっとアクセルワークに気をつけるだけで、プリウスは燃費を大幅に伸ばすことができるのだ。








◆明るい車中のプリウス、ベース車よりもロング割り知ってブが得意なフィットHV





経済性以世間でのハイブリッドカーの大きな売りである快適性でも、両モデルの性質はかなり異なっている。プリウスはエンジン停止コンディションの電気自動車的な高い静粛性が売り。それ以世間の局面でも雑音の少なさは特筆すべきレベルで、むしろ世間界から他車の音が入ってきにくいよう遮音したほうがいいのではなどと思われたりするほどだった。リアシートのスペースが旧型に比べて大幅に拡大されたのも美点。また、デザインから想像されるより室内への採光性が優れており、欧州車的な車中の明るさがあるのも魅力だ。





一方のフィットハイブリッドは、軽量化を徹底させたプリウスのシートに比べてクッション部が格段に分厚く、ロング割り知ってブでの疲れが少なくてすむなど、割り知ってブに伴う疲労の少なさが印象に残った。ハンドリングもたいそう素直で、これも疲れない要因だろう。車中の雑音は、アイドリングス第一面時以世間はエンジンが常時回っているために馬力トレインからの騒音はプリウスより大きい。無料、走行雑音の小ささはノーマルフィットゆずり。また、インサイトと同様、インパブターからの高周波音をはじめ、電坊主的な雑音の遮断がみっちり行われているようで、まったく気にならなかった。





セミEVのようなキャラクターが今でも感じられるプリウス、軽快さや高いユーティリティが魅力のフィットハイブリッド。庶民車クラスのハイブリッドカーマーケットが今後、面白みを増していくことを予感させるこの2モデル。エコカーに興風味があるユーザーは、ぜひディーラーで乗り比べてその相違を風味わっておきたいところだ。








《レスポンス 井元康一郎》