クライスラー ストラトス
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- ボディタイプ:セダン
- 排気量:2497cc
- 値段帯:249.8万~279.8万円
このモデルのユーザーレビュー
- ユーザー平均燃費
- -km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: -点
内装: -点
動力性能: -点
装備: -点
お買い得感: -点
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基本情報
滑らかなスタイリングのミドルサイズセダン
昼間の時間本車キラーと話題になった合コンクトセダンネオンよりも一足先に正規で導入されたのがミドルクラスサイズのストラトスであった。クライスラーシーラスとの兄弟車であるが、なめらかな4ドアスタイリングといかにもクライスラーらしい個性的なフロントマスクをもつモデルだ。アメリカではダッジブランドで販売された。同社のビジョンよりひと回り小さいセダンボディが与えられている。搭載されるエンジンは2.5LのV6SOHCで、最良出力は160ps。駆動方式はFFを採用し、電坊主操作の4ATが組み合わされた。サスペンションは、スポーティセダンを実証するダブルウィッシュボーン。車速感応式馬力ステアリング、さらにデュアルエアバッグなどを標準装備とした。
クライスラー クロスファイアロードスター
モデルアウトライン | グレード一覧
- ボディタイプ:オープン
- 排気量:3199cc
- 値段帯:540.8万円
- ユーザー平均燃費
- -km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 4.0点
内装: 4.0点
動力性能: 4.0点
装備: 4.0点
お買い得感: 5.0点
一番料で値引額やエコカー減税額なども確認できます。最短60分以内でこのモデルの見積額をお届け!
このモデルのユーザーレビュー
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基本情報
欧州の風が感じられるアメリカンオープン
M?ベンツとクライスラーの共同作業によって天性たクロスファイアのオープンモデル。M?ベンツの初代SLK320のメカニズムを流用して仕立てられたクーペモデルと普通行して開発されたので、基本的なオープン性能にぬかりはない。スタイリングはクーペ同様、近頃のクライスラーのデザイントレンドであるレトロモダン調に仕上げられた。独創的なリアセクションをもっていたクーペとは対照的に、オープン場合のスタイルは2シーターロードスターの定石に沿ったものだ。2個のロールパブ後方には、トノカパブと一体と入るフェアリングが見え、その出で立ちはなかなかにスポーティである。調度品デザインはクーペ同様斬新なものだが、明るいボディカラーが似合うのがロードスターモデルらしい。
オートックワンで一番料新車見積もり
クライスラー クロスファイア
モデルアウトライン | グレード一覧
- ボディタイプ:クーペ
- 排気量:3199cc
- 値段帯:490.0万円
- ユーザー平均燃費
- 8.7km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 5.0点
内装: 4.2点
動力性能: 4.5点
装備: 3.7点
お買い得感: 4.5点
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このモデルのユーザーレビュー
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基本情報
メルセデスの血を継承するアメリカンスポーツ
アメリカを象徴する独自な個性とデザインにヨーロッパや世界基準のテクノロジーとパフォーマンスが的確なかたちで融合したのがクロスファイアだ。2400mmというホイールベースに前ダブルウィッシュボーン+後マルチリンクという足周囲のセッティング、そして3.2LのV6SOHCエンジンを搭載、と聞けば基本的なメカニズムをM?ベンツの初代SLK320から流用していることは簡単に想像がつくだろう。スタイリングは、近頃のクライスラーのデザイントレンドであるレトロモダン調だが、ロングノーズ?ファースト背景のスタイルはいかにもアメリカ車らしい佇まいだ。ちなみに、アッセンブリーを担当するのはドイツの名門コーチビルダー、カルマン社が担当する。
オートックワンで一番料新車見積もり
クライスラー グランドボイジャー
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歴代モデル一覧
- ボディタイプ:ミニバン
- 排気量:3782cc
- 値段帯:461.0万~546.0万円
- ユーザー平均燃費
- 6.0km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 3.5点
内装: 3.5点
動力性能: 3.5点
装備: 4.0点
お買い得感: 3.5点
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このモデルのユーザーレビュー
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基本情報
床下収納のシートで利便性を高めたフルサイズミニバン
ミニバンの元祖といえるグランドボイジャーの5代目モデルと入る、全長5145mmのフルサイズミニバン。フラッグシップの300Cにも共通する、大きなグリルやシンプルなホイールアーチをもちクロームアクセントで飾られた世間観は、旧型と比べ直線基調なデザイン。広い室内には単独の2/3列目シートを床下に収納する方式を採用、7人乗り仕様から前席のみのフルフラット仕様まで便利で色々なシートアレンジを現実になる。さらにリミテッドは3列目を電動格納式とし、荷室側に打倒するとスタジアムポジションと呼ばれるコンディションにできるのもポイント。両側電動スライドドアや電動テールゲート、間接照明も装備する天井部の収納や馬力リフトスイッチなど使い勝手も考慮されている。
オートックワンで一番料新車見積もり
クライスラー インペリアル
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- ユーザー平均燃費
- -km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 4.0点
内装: 3.0点
動力性能: 5.0点
装備: 4.0点
お買い得感: 5.0点
- ボディタイプ:セダン
- 排気量:3301cc
- 値段帯:610.0万円
このモデルのユーザーレビュー
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1990年1月一部改良
クライスラーのフラッグシップセダン
1990年に7年ぶりに再起したインペリアル。6人乗りの5m超えビッグセダンだ。その名のとおり、クライスラーのフラッグシップモデルとして位置づけられていた。格納式ヘッ割り知ってトを備えた不思議なスタイルの4ドアセダンである。搭載されるエンジンは3.3LのV6OHVで、最良出力147psを誇った。昼間の場合間本で言うところのクラウンのような保守的な好みにより長年支持されてきたが、場合代の流れとともに後進の新世代モデルが登場。ひっそりとその責務を終える。
クライスラー アクレイム
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クライスラー PTクルーザーカブリオ
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- ボディタイプ:オープン
- 排気量:2429cc
- 値段帯:347.6万円
- ユーザー平均燃費
- 8.0km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 5.0点
内装: 3.0点
動力性能: 3.0点
装備: 3.0点
お買い得感: 5.0点
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このモデルのユーザーレビュー
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2007年7月一部改良
内世間装の変更と右丿ブ仕様に変更された
07年モデルとなり、右丿ブ仕様のみへと変更された。世間観はヘッ割り知ってト下部を波型とし、グリルや前後バンパーのデザインを変更。フォグランプも四角から丸型としている。室内ではメーターパネルや回転式のエアコン吹き出し口などインパネ回りのデザインが変更された。
クライスラー PTクルーザー
モデルアウトライン | グレード一覧
- ボディタイプ:ハッチ背景
- 排気量:2429cc
- 値段帯:276.2万~339.9万円
- ユーザー平均燃費
- 7.2km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 4.6点
内装: 3.4点
動力性能: 2.9点
装備: 3.3点
お買い得感: 3.6点
一番料で値引額やエコカー減税額なども確認できます。最短60分以内でこのモデルの見積額をお届け!
このモデルのユーザーレビュー
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2008年12月一部改良
リミテッドのオーディオシステムを強化
09年モデルでは、リミテッドにAM/FM電坊主チューナー付き6連装CDオートチェンジャーおよびサブウーハー付きボストンアコースティック製スピーカー6基を装着。さらに全グレードに保証献立が強化された「クライスラーケア」が標準適用されている。
クライスラー 300M
モデルアウトライン | グレード一覧
- ボディタイプ:セダン
- 排気量:3517cc
- 値段帯:450.0万円
このモデルのユーザーレビュー
- ユーザー平均燃費
- 6.0km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 5.0点
内装: 4.0点
動力性能: 5.0点
装備: 4.0点
お買い得感: 5.0点
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2002年11月一部改良
値段の引き下げと装備の充実
値段競争力を強化するため、車両本体値段を27万5000円引き下げ450万円とした。また、インダッシュ式CDオートチェンジャーを4連奏から6連奏に変更。助手席ドア丿ブのキーシリンダーを廃止、アルミホイールのデザインを変更した。
クライスラー 300Cツーリング
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- ボディタイプ:ステーションワゴン
- 排気量:3518~5654cc
- 値段帯:541.8万~646.8万円
- ユーザー平均燃費
- 5.5km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 4.8点
内装: 4.0点
動力性能: 4.2点
装備: 3.4点
お買い得感: 3.8点
一番料で値引額やエコカー減税額なども確認できます。最短60分以内でこのモデルの見積額をお届け!
このモデルのユーザーレビュー
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基本情報
チョップド第一面ステーションワゴン
クライスラー300Cセダンをベースにリアドア後方をリデザインしてワゴンボディに仕立てた。本国アメリカでは、フロントマスクなどが異なったダッジブランドのマグナムとして販売されている。セダンとホイールベース、全長、全幅は同寸法、しかもルーフラインがリアエンドにかけて低くなっているから、ボディサイズから想像するよりもラゲージスペースは上下方角に狭い。しかし、後席を折り畳むことで1602Lの容量を確保できる。ワゴン化に合発言させて、リアサスペンションにセルフレベリング機能を追加して、荷物の重さでリアサスペンションが沈下することを防止した。エンジンは3.5LのV6と5.7LのV8の2タイプで、ミッションはいずれも5ATと入る。昼間の時間本仕様は右丿ブのみの設定。
オートックワンで一番料新車見積もり
クライスラー 300C
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- ボディタイプ:セダン
- 排気量:3517~6059cc
- 値段帯:523.4万~738.2万円
- ユーザー平均燃費
- 8.4km / L
総合評価
詳細
平均
世間観: 4.9点
内装: 3.6点
動力性能: 4.3点
装備: 3.8点
お買い得感: 4.7点
一番料で値引額やエコカー減税額なども確認できます。最短60分以内でこのモデルの見積額をお届け!
このモデルのユーザーレビュー
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2010年1月一部改良
装備の充実化が図られた
装備面での見直しが図られた。アンテナはルーフアンテナからウィンドウ収納型に変更された。リアのみだったパークアシストセンサーがフロントにも追加されている。また、3.5L車については、以前型では布シートだったものがレザーシートに。オーディオもナビゲーションが標準装備となった。
ランドローパブ レンジローパブスポーツ
道なき道を制覇するタフさはもちろん、舗装された路面でも最良のパフォーマンスを見せる。しかもノーブル。レンジローパブのブランドへの信頼が、さらに高まりそうだ。
評価
評価項目について
動力性能9点パワフルかつ扱いやすい新型5リッターエンジンは秀逸。
操縦安定性9点オンロード性能を高めた電坊主操作関係のシステムに脱帽。
パッケージング9点大きすぎないボディサイズでカーゴも十分使える。
安全性能8点精緻になった電坊主デバイスは安全性を確実に高める。
環境界性能7点直噴化されたエンジンはそれなりに効果アリ。
総合評価9点実用性のある数乏しいハイパフォーマンスオフローダー。
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馬力と走行性能を大幅にアップ。
フリーランダーからレンジローパブ(昼間の場合間実名:レンジローパブヴォーグ)までのラインナップで、最後に追加されたのがレンジローパブスポーツである。2006年モデルとしてリリースされたそれは"合コンクトレンジ”といったポジションで私たちの前に現れた。
そのレンジスポーツがこのタイミングでひとつ世代を新しくする。"このタイミング”とは、兄弟車に新型エンジンが配られたことを指す。V8エンジンはすべて5リッターとなり、馬力とトルクの向上が実現された。天然吸気のNAで375ps、スーパーチャージドで510psというから驚かされる。カイエンターボ+10psと考えると激しい。
ところでこのクルマは、その名前からレンジローパブヴォーグとシャシフレームを共持つと思われがちだが、中身はディスカバリーと同じ、ラダータイプのフレームをビルトインしたオフローダーならではのボディ構造だ。
そんなキャラクターのレンジスポーツだが、今回はアクティブ?ライド?コントロールやアダクティブ?ダイナミクス?システムが追加され、スポーティな初物に更入る磨きがかかった。
ランドローパブ レンジローパブスポーツの続きを理解する
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力強さを感じさせる大型エアインテーク。
レンジスポーツのエクステリアデザインは、ラインナップの中で当然躍動感のあるであることを使命としてつくられた。見詰めた目に鈍重な箇所は一切なく、背の高いクルマでありながら躍動感をみなぎらせる。リアピラーの角度などは絶妙だ。 “スポーツ”という名の下、そのコンセプトは見事に実現されたといっていいだろう。
そんなレンジスポーツだけに、今回デザイン上の大きな変化はなく、ディテールのこだわりに留まる。レンジローパブヴォーグとのリンクを強めるためグリルやヘッ割り知ってトの造形をそれに近づけたり、フロントのフェンダーやバンパーの形状を若干変えたくらいだ。前者は高級感を出すため、後者はスポーティさをアピールするためと入る。個人的には、大型化されたエアインテークがよりワイルドさを具現化したように思える。
ちなみに、このタイミングでレンジローパブヴォーグも意匠変更している。フロントおよびリアのライト種にLEDを多用した。アウディやマセラティを見てもわかるが、これは自動車業界全体のトレンドである。確かに、見詰めた目の新しさを感じさせる合理的な手法といってもいいだろう。
ランドローパブ レンジローパブスポーツの続きを理解する
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使える!新開発電動サイドサポートシート。
エクステリアとは相違、新型レンジスポーツの調度品はドラマチツクに変わった。各部の質感もそうだし、全体な造形も高級サルーンのように見て取れる。ダッシュパネルからセンターコンソールへとつながる滑らかなラインは、特にその感が強い。
新開発のシートも調度品では注目ポイント。質感で高級さをアピールするばかりか、新規採用の電動調整式サイドサポートが割り知ってパブの姿勢をキープする。コーナリングで世間側のサイドサポートが膨らむ仕組みだ。
この他ではルート検索が早くなったHDDナビや新しくなったオーディオのインターフェイスが実用性を高入れいる。オフローダーだからといって、同値段帯の高級サルーンと装備の面で劣るところはない。しかも、オフローダーならではの装備として、車両の5方角をデジタルカメラで撮り、モニターに映すシステムが組み込まれる。オフロード走行場合の周辺状況を掴むほか、牽引トレーラーの確認もできる。
ランドローパブ レンジローパブスポーツの続きを理解する
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ハイ馬力を高性能ブレーキがアシスト。
今回のキモは何と言っても動力性能の向上に他ならない。NAで375ps、スーパーチャージドで510psとなった馬力ソースはさすがに魅力的だ。
実際そのステアリングを握って感じるのは、意世間にも使い勝手のよさだ。NAはもちろん、スーパーチャージドでもフツーに走っている限りその素性を感じ取れない。それほど、滑らかで扱いやすいのだ。が、よくよく考えてみると、これだけのボディをスイスイ動かすのだから、非常にパワフルなことはわかる。どこまでも許す上り坂を、息継ぎすることなくグイグイ引っ張る姿は頼もしい。
無料、スーパーチャージドをパドルシフトを駆使してガンガン踏み込んでいくと、その好みは豹変する。4000回転あたりからの出足感はもはやスポーツカーレベルで、不意なアクセルワークでは鶏冠をヘッドレストに打ち付けてしまう。これこそ510ps!といった印象だ。
また、これだけ踏めるのもじつはブレーキがいいから。ブレンボとの共同開発による6ポッドのキャリパーが短い制動距離を生む。元空港というところで場合速100マイルからの制動試験を経験したが、その結果はよほどよかった。
ランドローパブ レンジローパブスポーツの続きを理解する
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高次原因オン、オフの初物を操作。
このクルマは全ての面でふたつの側面が両立している。高級感の高い調度品とスポーティなエクステリア、パワフルでありながら直噴化された環境界対応エンジン、そしてオンロード性能を高めつつオフロード領域のキャパシティを広げたテレインレスポンスがそれだ。
中でもオフロード走行用として開発されたはずのテレインレスポンスが、じつはオンロード用にものすごくノウハウを上げているのには驚いた。1秒間に500回モニタリングされ電坊主操作されるダンパーが、路面に吸い付くような初物を見せてくれる。しかも、スタビリティコントロールが、ブレーキとアクセルを協調操作しアンダーステアを解消するというオマケ付きだ。そしてオフロード用には新たに砂地脱出用のサンド借金チコントロールなどが追加される。トラクションコントロールを精緻に操作することで、駆動力のかかりにくい状況を回避しようという手法だ。
というように、新型はオンロードとオフロードの走行性能をキチンと上げている。その部分では我々の期待以上と言ってもいいだろう。
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペ
7月29日に日本にお目見えした新型Eクラスクーペ。本国(ドイツ)仕様ながら、すでに日本導入の主力モデルE500(日本ではE550)クーペの試乗をドイツで行なっている。さっそくその時の模様をレポートすしよう。
評価
評価項目について
動力性能8点どのグレードも申し分ないパワー。特にE500(日本E550)は圧巻。
操縦安定性9点相変わらずの安心感、快適性も高い。
パッケージング9点スタイルも居住性も“優雅”の一言。
安全性能10点現在考えられる最新装備を満載。
環境性能7点CGIの日本導入が遅れるのは残念。
総合評価9点ミドルクーペの存在価値を再認識させる一台 。
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CLKからEクラスクーペへバトンタッチ。
メルセデスベンツの中核車種であるE クラスは、この5月には4代目となる形式名称W211の日本導入が開始された。しかし今のところボディはセダンのみ。これからステーションワゴンなどラインアップの拡充が図られていく。
ところで、メルセデスベンツはクーペもいくつか市場に投入しているが、これまでミドルサイズを受け持っていたCLKは、その名の通りCクラスのプラットフォームをベースとしていた。しかし今後は、居住性の向上を主な目的にEクラスベースにスイッチし、その名も新たにEクラスクーペとなる。今回はその新型クーペをドイツはシュツットガルトで、試乗したので報告したい。
Eクラスの常としてエンジンは豊富に設定されているが、今回乗れたのは、7月に日本にローンチした5.5リッターV8を積むE500クーペと、スプレーガイデッド方式ガソリン直噴3.5V6を搭載するE350CGIブルーエフィシエンシークーペの2台。
ちなみにE500は日本ではE550クーペと呼ばれる。またV6は当初直噴は搭載されず、しばらく既存のポート噴射3.5リッター搭載車が発売されている。
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペの続きを読む
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世界トップクラスのCd値0.24を達成。
Eクーペのサイズは全長4698mm×全幅1786mm×全高1397mm。CLKより全長と全幅が若干拡大され、逆に全高は低い。新型Eセダンと較べると全長が約50mm、ホイールベースが100mm短くなっている。
スタイリングは側面に豊かな抑揚があり、薄い弧のようなサイドウインドーと相まってクーペらしい佇まい。前後をガラス・トゥ・ガラスで滑らかにつなぎ、フルオープンにすると前後窓が全てドア内に納まるあたりも美しい。
フロントマスクは、小振りな菱形4灯ライトと、スリーポインテッドスターのグリル埋め込みで精悍な表情。
リアビューも、傾斜を強めたルーフからの流れが奇麗だ。ちなみにCd値は世界最高峰の0.24を実現している。
インパネ周りの造形はセダンに準じるが、シフトレバーはコラム式のダイレクトセレクトから、クーペは通常のフロアシフトに変わっている。
リアシートはセンターに物置スペースがある2座席となっているが、ヘッドクリアランスや足下は身長170cmの僕が座っても余裕があり実用性も考慮されていた。
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500Nmの最大トルクで優雅な走りをエンジョイ。
まずはE500(日本E550)クーペから試したが、5461ccのV8エンジンは、すでに馴染みのあるところ。高回転域ではゴロゴロとした迫力の排気音を聞かせる。
しかし、アクセルを踏んだ時の初期の反応は意外やジェントルで、飛び出し感はしっかり抑えてある。もちろん深く踏み込めば500 Nmのトルクが即座に沸き上がり痛快だが、普段はそれをそれを隠し、ゆったりと落ち着いて走りを楽しむのが、エレガントなクーペに相応しい付き合い方のような気がした。
スプレーガイデッド式直噴の3498ccV6エンジンを搭載するE350CGIブルーエフィシエンシークーペは、環境と走る楽しさの両立を目指す新世代のパワーユニット。その回転フィールは洗練されており、以前のメルセデスのV6より味わいが増している。
Eクーペはこの他に、1.8リッター直噴ターボのE250CGIブルーエフィシエンシークーペも導入予定らしいが、これは残念ながら今回用意が無かった。
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あれた路面を気付かせない滑らかな乗り味。
試乗前に、快適性と路面とのコンタクト感を大切にしたと聞かされていたEクーペのフットワーク。
試乗車は20mmローダウンのスポーツサスペンションを装備した上に、サス、アクセルレスポンス、AT制御をノーマルとスポーツの2モードで切り替えるダイナミックハンドリングパッケージまで備えていたのだが、それをスポーツ側に設定しても実にスムーズな乗り心地を味わわせるのには驚いた。
路面の継ぎ目をゴツゴツと伝えて来るような荒さは皆無だし、コンクリートが剥離したような大きめの段差も当たりが優しく、しかも嫌な余韻などは一切残さずしなやかに収束する。まさに狙い通りの味付けだ。
それでいてハンドリングも甘くはない。ステアリングの応答性はメルセデス流にさほど敏感にはしていないが、どっしりとした味わいの中にも正確に向きが変わる気持ちよさがある。ザラついた感触をうまくカットしながら、掌に明確な接地感を伝えて来るのも前説の通り。スポーティな演出は控えめな分、気負わずに軽やかに楽しめるクルマに仕上がっている。
メルセデス・ベンツ Eクラスクーペの続きを読む
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Eクラスセダン同様豊富な安全デバイスを装備。
新型Eクラスは、数々の安全装備の採用でも知られるが、もちろんクーペも同様。
2種類のレーザーセンサーで車間を検知し警告するとともに、必要に応じてブレーキを掛けるディストロニックプラス、ステアリングなど70もの情報を元に居眠りを警告するアテンションアシスト、走行状況に応じてヘッドライト照射を連続的に制御し、ハイビームの自動切り替えなども行うアダプティブメインビームアシストなどなど、枚挙に暇が無いほどの技術が搭載された。
今回体験できたのは、速度標識を読み取りマルチインフォメーションに表示するスピードリミットアシストや、ディストロニックプラスの車間距離警告機能、それにセンターラインを踏むと車線逸脱をステアリングの振動で教えるレーンキーピングアシストなどだが、確かにこうした豊富なドライバー支援システムが、Eクーペのゆったりとした走りをサポートしている。
クーペは優雅な乗り物。メルセデスベンツEクーペはそんな事実を改めて想い起こさせてくれた。
アウディ Q5
Q7の弟分であるQ5。兄貴に負けず劣らずの品質の高さと、走りの確かさが魅力だ。アウディブランドの新たな牽引モデルとしての期待も高い。
評価
評価項目について
動力性能9点2リッターモデルは、想像を超える力強さ。
操縦安定性9点オンロードで俊敏、オフロードでタフと万能。
パッケージング9点キャビン、荷室とも十分に広く使い易い。
安全性能8点必要と思われる装備はほぼ標準で付く。
環境性能7点燃費性能など健闘しているが、やはり少々重い。
総合評価8点アウディの新しい選択肢、魅力十分。
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A4アバントのプラットフォームを採用。
アウディ ジャパンが5月21日に発表したQ5は、同ブランド期待の小型SUVだ。全長4650mmはともかくとして、全幅1900mmもあると「小型」とは言いにくいが、それは先にラインアップされていた3列シートを持つ大型SUV、Q7と比べての事。 ポルシェカイエンやVWトゥアレグとプラットフォームを共用するQ7は、北米市場重視ということもあり、全長5mオーバー、全幅1985mmの巨漢なのに対し、確かにこちらは一回りコンパクトだ。
Q5の基本骨格となるプラットフォームは、先に上陸しているアウディA4アバントと共通。ホイールベースはほぼ共通ながら、リアオーバーハングを削り、全長はQ5の方がやや短かくなっている。
搭載エンジンは211psの4気筒2リッターTFSIと、270psのV6 3.2リッターFSIの2種。それなりの大きさのボディを2リッターエンジンで走らせるのは意外な感じだが、過給エンジンなので実はトルクはこちらの方が太く、発生回転域もよりワイドだ。駆動はもちろんクワトロ(フルタイム4WD)。ミッションは双方ともツインクラッチのSトロニックを採用する。
アウディ Q5の続きを読む
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アウディならではの質感タップリのインテリア。
全高1650mmとそれなりに高いボディはいかにもSUV。だがしかし、実車を目の
前にするとあまり巨大な感じは受けない。張りのあるアンダーボディと、ガラス面積が比較的小さいキャビンとの対比によるものだろう。
力強さと軽快さが絶妙のバランスを見せるスタイリングは、アウディのニューラインとしての魅力十分。シングルフレームグリルやヘッドライトデザインはセダン系とは微妙に異なり、独特の表情を作り出しているし、見切り線をサイドまで回し込んだクラムシェルのようなリアゲートもなかなか個性的だ。
インパネはメーターナセルやトリム類の形状がやや異なるものの、基本デザインはA4セダン/ワゴンをほぼ踏襲。全体の質感はまさにアウディ流で非常に高いし、中央の高い位置に置いたディスプレイをシフトレバー後方のダイヤル&ボタンで操作するMMI(マルチメディアインターフェース)ももちろん採用されている。
リアシートは左右比対称分割でスライドが可能。荷室は通常で540リッター、シングルホールドのバックレストを倒すと1560リッターと十分な容量だ。
アウディ Q5の続きを読む
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縦置きエンジン用7速Sトロニックをミッションに採用。
車重が1870kgもあるため、いかにターボでも2リッターではどうか? と心配したのだが、2.0TFSIクワトロは実に軽快だった。1500~4200rpmで最大トルクの350Nmを発生するパワースペック通り、低速域からモリモリとした盛り上がりを見せ、重さをまるで感じさせない。
縦置きエンジン用に開発された7速Sトロニックのステップ感も良好で、キビキビと速度を乗せて行く。ただ、加減速の多い市街地のような場面では、やはり過給エンジンらしいクセも見せる。極低速域で一瞬トルクの希薄さを感じる部分があり、それが待てずにさらにアクセルを踏み込むと、今度は過給が立ち上がって飛び出す感覚があるのだ。
同じパワーユニットを使うA4ではあまり感じなかった事なので、これはやはり1.9トン級の車重に原因がありそう。
しかしそういった一瞬で過ぎる低速域のドライバビリティを別にすれば、2.0TFSIはすばらしく柔軟で、かつこの種としては燃費性能も悪くない。
一方の3.2FSIはあくまでナチュラルなトルク感。ただ全体の力感は2.0TFSIとそう大きくは変わらない。
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キビキビ走るなら2.0TFSIがおすすめ。
フットワークは、スポーティそのものだ。ロールは抑えめで進行もリニア。バリアブルレシオを採用するステアリングは結構クイックだし、クワトロシステムは前4対後6と、後輪により多くのトルクを回す設定ということもあり、SUVとは思えない軽やかな身のこなしを見せた。
2.0TFSIは、オプションとなる19インチタイヤ装着車で試したが、マルチパーパスタイプながらグリップ力も十分で、SUVにありがちな重さやアンダーステアを感じさせずにスイスイとコーナーをクリアする。
さらに、サスやアクセル、Sトロニックのシフトスケジュール、ステアリングなどを統合制御し、3つの走行モードをセレクトできるアウディドライブセレクト(オプション設定)をダイナミックにセットすると、走りはよりイキイキとして来る。
3.2FSIも基本的な味付けは同じだが、こちらはより重いV6をノーズに収める関係上、全体の所作がゆるやか。この辺は好みだが、オンロード/オフロードを問わず軽快さを楽しみたいなら2.0TFSIだろう。
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オンロード、オフロードともに走りは秀逸。
駆動系のレイアウト変更とホイールベースの延長で前後重量配分を理想に近づけた、アウディの新しいプラットフォームの実力は、このQ5でもいかんなく発揮されている。
19インチタイヤを履いていた2.0TFSIはやや硬めの乗り心地だが、それもアウディドライブセレクトをコンフォートにセットすれば、ほとんど気にならないレベルだし、身のこなしの軽快さは本当にSUV離れしておりオンロードを十二分に堪能できる。
しかも、クワトロシステムを用いたSUVだから、オフロード性能も高い。別の機会でモーグル走行なども試せたのだが、ここでは軽いホイールスピンで泥濘地からの脱出性を高める機能や、ABSの制御で急坂を安全に下りられるヒルディセンドシステムなど、優れた走破性も味わえた。
こうした万能性を、アウディならではの高いクオリティと共に味わえるQ5は、同ブランドの新たな中核車種となる可能性も秘めている。A6オールロードが無くなり、A4オールロードも導入予定は今のところ無いという事なので、その想いはさらに強くなる。
プジョー 308CC
エレガントなフォルムに導かれるように、コクピットに乗り込む。後は風を友として、ただただ走りまくるだけだ。
評価
評価項目について
動力性能7点4ATは今や役不足。MCに期待が掛かる。
操縦安定性8点しっとりかつ元気な乗り味が楽しめる。
パッケージング9点オープンながら、後席&ラゲッジともに実用性が高い。
安全性能9点6エアバッグとオートポップアップロールオーバーバーを装備。
環境性能7点正直実用燃費性能はもう少し上げたいところ。
総合評価8点文句なしの、プレミアム・オープンモデル。
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“美”のオーラ全開のエクステリアデザイン。
新たに308シリーズに加わったオープンモデル308CC。このモデルの大きな売りは、何と言ってもデザインの完成度だろう。307CCに似ているという指摘もあるが、、308CCの方がまとまり感が強い。
特にサイドビューのフォルムなどは、うっとりするほど美しい仕上がりとなっている。パッと見だけでも、プレミアム性の高さが伝わってくるのだ。
そんな308CCだが、欧州では1年前にすでに登場している。日本への導入が遅れたのは、ATの設定がなかったためだ。
ただし搭載されたATが、徐々によくはなってきているものの、日本の道路事情にややマッチしにくい、AL4(プジョー・シトロエングループが開発したATミッション型式のひとつ)だったのが少々残念。今後に期待することにしよう。
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実用性も十分吟味されたオープンモデル。
307CCと比べて全長75mm、全幅60mm拡大、全高は5mm低減。308ハッチバックと比べて全長+165mm、全高-85mmというのが、308CCのディメンションだ。
エクステリアの特徴は、307CCに比べさらに寝かせたAピラー。ここまで寝ていると、オープンにしたときの開放感がやや薄くなるものの、細さも貢献して視認性が高い所は評価できる。
室内の広さも魅力だ。特にその恩恵を受けたのが後席。膝周りや肘周りに余裕が生まれ、アップライトな姿勢ながらゆったりと大人2名が寛ぐことができる。
後席へのアクセスも、ノブを倒すと電動で前へ1アクションでスライドし、シートバックを戻すと自動的にメモリー位置まで前席が戻り、非常に便利だ。
ラゲッジの広さもちょっと驚くハズだ。207CCもゴルフバッグ4つ積めるほど広いが、308CCはそれ以上。深さもあり、スーツケースを積みながら、ルーフを収納することができる。
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バッチリの遮音対策。ルーフを閉じれば完璧クーペ。
搭載される直噴ターボ1.6リッター(140psバージョン)エンジン。PSAとBMWの共同開発で完成したこのエンジンは、207シリーズ、308シリーズ、シトロエンC4シリーズ、そしてBMWミニと非常に幅広い展開となっている。
同じ排気量でも、出力違いが色々あり、それにAT、AMT、MTのトランスミッションが組み合わされる。
ちなみに今回は、AL4型ATとの組み合わせだ。
そこで、気になるのが回転数の向上で阻害される静粛性。しかし、それは単なる考えすぎだった。
フロントガラスを吸音ガラスとしたのを始め、防音対策&防振対策がしっかり施されていた。ちなみに時速100km時の回転数は2500rpmだが、もっと低い回転数に感じるくらいだった。もちろん、ルーフを閉じてのことだ。
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スポーティな走りを思う存分エンジョイ!
ハッチバックより15mm低いドライビングポジションに腰を下ろすと、オープンカー特有のエレガントな感覚と、スポーツカーのようなシャキッとした感覚のどちらも味わえる。というのも、走りがかなりイケてるからだ。
サスペンションは308GTIと同様のチューニングが行なわれ、フロントのブレーキやパワーステアリングも強化。もちろん、フロントピラーやボディサイドの剛性UPも図られており、4名がしっかり乗れるフルサイズのオープンカーとは思えないほど、元気いっぱいに走ってくれる。
"ヒラヒラと舞うように走る”といった表現がピッタリだ。
オマケに後席に至っても、乗り心地がすこぶるイイときている。フルサイズのオープンとしては、かなり完成度が高いのだ。
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高性能エアコン、そしてネックウォーマーを装備。
プレミアムな308CCは、豪華機能がたくさん奢られている。
まずはエアコン。
クーペ/カブリオレモードの検知に加え、外気温や太陽光の強さなどに合わせて、温度や風量や風向きを自動調整してくれるインテリジェントオートエアコンが標準装備されている。後席が広い分だけ、きちんとおもてなししようといったところだろう。
さらに前席には、カブリオレモード時に首周りに温風を吹き出してくれるネックウォーマーも装備。吹き出し口の高さと3段階の風量調整が可能で、体格や体調に合わせてコントロールできる。
ルーフの開閉速度は、307CCの25秒から5秒縮まり20秒に。しかも時速10kmくらいまで開閉可能だ。ちなみにルーフはドイツのメーカーが制作し、フランス・ソショー工場へ送って組み立てている。
ポルシェ パナメーラ
911を連想させるフォルムの、4ドア・グランツーリスモ「パナメーラ」。ドライバーとして、そして後席の乗員としても、その卓越した乗り味を楽しめるポルシェの意欲作だ。
評価
評価項目について
動力性能8点スポーツカーの“速さ”とサルーンの“上質さ”を両立。
操縦安定性8点圧巻の高速安定性とポルシェ車ならではのダイナミズム。
パッケージング7点「変わったカタチ」に見えるのは911のDNA。
安全性能10点「意のままに走れる」のは、最高の安全性能のおかげ。
環境性能7点アイドルストップ・システムの採用は“本気”の現われ。
総合評価8点世界のメーカーに与えるインパクトは特大級。
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現実のものとなったポルシェ長年の夢。
後席にもゆったり座れる4人乗りのスポーツカー。それは、45年以上の歴史の持ち主である911の開発初期からの「ポルシェの夢」であったという。
となれば、911、ボクスター/ケイマン、そしてカイエンに続く“第4のレンジ”と紹介をされるパナメーラは、まさしくそんな夢を実現させたモデルだ。
奇しくも、パナメーラが世界デビューした2009年9月19日は、911の設計者であるブッツィー・ポルシェの父親であり、自らもその前身である356の設計を行なったフェリー・ポルシェの生誕100周年という記念の日。パナメーラがそんな“メモリアル・イヤー”でのデビューとなったのはもちろん偶然と言えば偶然であろうが、ポルシェ社がこのモデルを「4シーター・スポーツカーに憧れを抱き続けたフェリーに捧げる」とコメントするのも、決して誇張に過ぎるというわけではないの。
全長およそ5m、全幅も1.9mという堂々たるサイズのこの4ドア・グランツーリスモは、当初は8気筒エンジン・モデルのみの展開。後に6気筒モデルとハイブリッド・バージョンが追加設定をされる。
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独特のパーソナル感を醸し出すパッケージング。
前出のような全長×全幅に対し、全高は「わずかに」1.4mと少々。加えて、4枚ドアを備えながらファストバックのプロポーションで、ボディ・リアエンドには大型のゲートを供えるというパナメーラは、これまで他に例を見ない独特のパッケージングとスタイリングの持ち主だ。
そんなユニークなパナメーラのデザインだが、じっくり眺めるうちに、いずれの部分も「911に敬意を表して生み出されたデザイン要素」によって構築をされている事に気付かされる事になる。
パナメーラのパッケージングの個性は、キャビン空間でも色濃く主張されている。中でも、後席に腰を下ろした際の“個室感覚”は他のどのようなモデルでも味わった事のないものだ。高く、幅広のコンソールとスリムなハイバック型のフロント・シートバック、そして高いベルトラインがそうした強いプライベート感覚を演出する。
ドライバーだけではなく、乗る人全員がまずはその居住性で強い個性を味わえるというのも、パナメーラの特徴のひとつなのだ。
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アイドリング・ストップ機能を全車に標準装備。
パナメーラ搭載の4.8リッター8気筒エンジンは、「S」、「4S」グレードに積まれる自然吸気ユニットも、「ターボ」グレードに積まれるツインターボ付きユニットも、予想通りにパワフルだ。
ただ、時速0→100km加速タイムが、「ターボ」でわずかに4.2秒(!)、「S」や「4S」でも軽く5秒台という、超一級スポーツカーレベルの速さを実現しているのは、アルミニウムやマグネシウムなどを贅沢に用いた軽量“ハイブリッド・ボディ”の貢献も大きい。
そんな心臓と組み合わされるデュアル・クラッチ・トランスミッション“PDK”の仕上がりは、まさに「MTとトルコンATの良いとこ取り」というフレーズがピタリと来る。滑らかなシフト動作とダイレクト感溢れるアクセルレスポンスを見事に両立しているのだ。
また、パナメーラの全車にアイドリング・ストップ装置が標準装備される。「いつの間にかエンジンが止まり、いつのまにか再始動をしている」といった作動のプロセスは、このモデルを高級4ドア・サルーンと見た場合でも、不自然さは一切ない。
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ポルシェのクルマであることを心の底から実感。
パナメーラの足回りは、「ターボ」にエア・サスペンション、それ以外にメカニカル・タイプを標準設定している。
ただし、今回のテスト車は、「ターボ」以外にもオプションのエア・サスペンションを装着。また、「ターボ」のテスト車には、アクティブ・スタビライザー“PDCC”がオプション装着されていた。
「S」と「4S」が19インチ、「ターボ」は20インチと、それぞれ標準よりも1インチ増し径のシューズを履いた各テスト車だが、そのいずれもが後席に招かれても文句の付けようのない快適性を実現していた事にまず感心。
中でも、20インチ・シューズ+“PDCC”で武装をした「ターボ」のフットワークのポテンシャルはやはり並外れたもの。「是非ともサーキットに持ち込んでみたい」と思わせるのだから、やはりこれは生粋のポルシェ車なのだ。
ちなみに、ドイツでの国際試乗会ゆえに試す事の出来た時速200km近いゾーンでの走りでは、強力なダウンフォースも実感。リアウインドー下から現れるアクティブ・スポイラーは、決してエンターテインメント性に富んだアクセサリーなどではないのである。
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表裏一体の関係を持つパナメーラと911。
「多額の負債を抱え」などという枕詞と共に、一時はフォルクスワーゲンとの関係が取り沙汰されたポルシェだが、実は自動車ビジネスの分野では、しっかりと黒字を維持し続けている。
そんな事実は、911に加えてボクスターをリリース、さらにはカイエンやケイマンといったブランニュー・モデルを加えて来たこれまでの戦略が、いずれも“的を射る”ものであった事を示している。
一方で、カイエンに続いてパナメーラがデビューとなり、このブランドがいよいよ“スポーツカー専業メーカー”とは呼べなくなる事に一抹の寂しさを感じる古くからのファンも居るかも知れない。
しかし、ポルシェというブランドの中核にあるのは「ボクスター/ケイマンでもカイエンでもなく、あくまで911」というのがこのメーカーの揺るがないスタンス。そして実はこのパナメーラも、そうしたこのブランドのフィロソフィをさらに強固なものにすべく誕生した1台というわけだ。
パナメーラの成功は、いずれはさらに魅力的な911の誕生へと“還元”をされる・・・ボクにはそんなシナリオが見えるように思う。