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日産 スカイラインクロスオーバー370GTタイプP


クーペとSUVのいいとこ取りがコンセプトのスカイラインクロスオーバー。その意図は、ハンドルを握った瞬間から直に体に伝わってくる。スカイラインの冠は伊達じゃない。








評価

評価項目について





  • 動力性能8点パワー、トルクともに同級ライバルを凌駕。

    操縦安定性8点機敏かつシュアなハンドリングが美点。

    パッケージング7点リアシートの居住空間がいまひとつ。

    安全性能8点車線逸脱防止支援システム(LDP)が効果的。

    環境性能6点排気量のわりには低燃費だがエコカー優遇ゼロ。

    総合評価8点乗り心地、仕上げがセダン、クーペより上質。










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    FRのプラットフォームを持つクロスオーバーモデル。

     スカイラインの新しいバリエーション、クロスオーバーは「クーペとSUVの融合」をコンセプトに生まれたクルマ。すでに北米、欧州など海外マーケットでインフィニティEX35の名称で市販されている。
     ベースとなったのはスカイライン(インフィニティG35系)なのだが、ホイールベースをクーペ比で50mm短縮し、リアサスペンションのレイアウトを変更するなど、新カテゴリーにふさわしいシャシが与えられた。なのでいわゆるボディの着せ替えモデルではない。
     駆動方式はFRと4WD(アテーサE-TS)の2本立てである。ベースモデルがFRの同タイプは、輸入車ならBMWのX3、X5、ベンツの GLKがある。一方FF由来の同タイプ輸入車はアウディQ5、ボルボXC60、VWティグアンなどがある。
     FR、FFそれぞれにメーカーの思想、信念があり、単純に優劣はつけがたいが、運転そのものについていえば個人的にはFR由来のクルマの方が好ましい。「むかしの味」というか、私の身体に染みついた感覚とマッチするからだ。これはもちろん洗練、近代化されたFF由来のSUVを否定するものではない。



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    視界良好で快適なドライビングポジション。

     スリーサイズは全長4635mm×全幅1800mm×全高1575mm。欧州のライバル車、BMW X3やアウディQ5などの寸法と比較するといくぶん全幅が狭く、全高も低い。これは都市部のほとんどの立体駐車場にギリギリ入れられるボディサイズでもある。
     ロングノーズにキャビンフォワード、前後のオーバーハングを切り詰めたスタイリッシュなボディをまとうゆえ、室内は広々というわけにいかない。リアシートの居住性はスカイライン クーペより「いくらか上」にとどまる。しかしインテリアの包まれ感、内装はまさしく高級車のしつらえで、本革シートや本木目のフィニッシャーの質感はシックで上々である。
     運転席のヒップポイント地上高は、616mmでクーペに比べ110mmも高い。このヒップポイントはもっとも乗降しやすいといわれる高さで、日産キューブ、スズキのワゴンRがこの数値に近い。
     高い着座位置だと周囲の視界が開け、運転にストレスが生じない=安全というメリットもある。もはや低いシートポジション=スポーティなクルマという公式は時代遅れかもしれない。



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    険しい山岳路を余裕シャクシャクでクリア。

     パワーユニットはVQ37VHR型。VQ35型に取って代わった日産の主力V6エンジンで、現在はスカイラインクーペを皮切りにセダン、フェアレディZに搭載されている。VVEL(バルブ作動角・リフト量連続可変システム)の採用でハイレスポンス、ハイパワー、低燃費を達成したが、このユニットの特徴は中低速から豊かに湧き出るトルクだ。
     組み合わされるミッションはマニュアルモード付きの7速ATで、これもスカイライン、Zに搭載されているものと同一。
     試乗ルートは御殿場起点で河口湖までの往復。まずFRのクロスオーバー 370GTタイプPで走り始めたが、やはり3.7リッターの容量の恩恵は大きく、急勾配の山岳路をグイグイ登る。大排気量は気分がいいもので、ついつい燃費を気にせず、アクセルを多めに踏んでしまう。
     動力性能については余裕シャクシャクであり、車重が100kgかさむ4WD(370GT FOUR)でもそのハンデを感じさせなかった。信号が青に変わり、ヨーイドンでスタートすると他車をリードするのは常に日産車、という古きよき伝統(?)がしっかりと受け継がれている。



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    乗り心地のよさもこのクルマの魅力のひとつだ。

     スカイラインクロスオーバーのハンドリング性能は、ずばりスカイラインセダン、クーペのそれにほぼ近い。背が高くなったといっても、重心高はわずか20mmしか上がっていないからだ。
     それゆえ一般的なSUV、ミニバンとは運転感覚が異なる。ひとことでいえばピタッと走るのだ。それからもっとも重要なことは、乗り心地が滅法よろしいということ。これはあきらかにセダン、クーペの上を行く。
     理由は低重心化により、サスペンションのスプリングを柔らかくすることが可能となったからだ。ストローク感があり、路面のオウトツをうまく吸収してくれる。
     テスト車のタイヤは、ダンロップのオールシーズンを装着していたが、乗用車用のサマータイヤを履いていたらもっと好感度が増したはずだ。
     さて、4WDにするか、FRにするかだが、アテーサE-TSは通常走行時はほぼ100%FRのトルク配分で走る。積雪地帯のユーザーならば話は別だが、日常の使用ではFRで十分。冬になったらスタッドレスを履けばいいのだ。



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    価格に見合う質感の高さと優れた運動性能。

     第三のスカイラインといえるクロスオーバーは、いいお値段の国産車だ。ベースグレードの370GT(FR)が420万円、トップグレードの370GT FOUR タイプP(4WD)で499.8万円。同社のSUV、デュアリスの約2倍となる。この価格設定ゆえ、クロスオーバーには「安物感」が漂っていない。
     旧来からのスカイライン党(50代以上のユーザーか)にとってクロスオーバーは、アレルギーのあるカタチかもしれない。私も画像で見たときはあまりそそられなかったが、実車を眺めているうちに納得できた。
     こうした近代コンパクトSUVの誕生は、メーカーの事情=利益追求というより、ユーザー側の要望の産物でもある。
     余談になるが、日産自動車は今後EV(電気自動車)に社運を賭けると公言した。遠くない将来、このスカイラインクロスオーバー(の後継車)のEV仕様が登場する可能性もある。330psのV6の咆哮は聞こえないが、これまで蓄積してきた日産車ならではのハンドリング性能は必ず活かされるだろう。それくらいシャシの完成度は高い。














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    ジャンル : 車・バイク

  • プジョー 3008


    世界の自動車マーケットは、刻一刻と変化を続けている。ほんの数年前まではマイナーな存在でしかなかったクロスオーバーモデルが、今や主流になりつつある。プジョーも時流に押し流されまいと、新たな一歩を踏み出した。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能8点待望の6AT導入!パワーも適度で十分楽しめる。

    操縦安定性8点しなやかさとしっかり感を両立。

    パッケージング9点国産ミニバン並みに使いやすい。

    安全性能8点基本的な安全装備は文句ナシ。

    環境性能8点ユーロ5もキッチリクリア。

    総合評価8点ちょっと人とは違うSUVが欲しい人に打ってつけ。










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    プジョーが初めて手がけたクロスオーバーモデル。

     プジョーのゼロ2つシリーズが、再び来年早々に日本に上陸する。最初のゼロ2つと言えば、1007。ユニークなユーティリティが光った1台だったが、今度はクロスオーバーモデルだ。
     308の派生モデルとしては、ハッチバック、SW、CC、そしてクーペ308RCZが近々加わる予定だが、こんな隠し技があったとは!しかも、プジョーのクロスオーバー・カテゴリー初挑戦というおまけ付だ。
     3008誕生の経緯は、ボリューム感のある307を望むお客の声に応える形で生まれた307SWに遡る。このニーズは308SWにも継承され、さらにその要求はボルテージを上げ、クロスオーバーの登場となったのだ。
     もちろん、近年高まっているクロスオーバー人気にあやかってということもあるが、世界的に気になる1台であることは間違いなさそうだ。
     さて、クロスオーバーというからには、従来のカテゴリーの掛け合わせ。今回はセダン、モノスペース、コンパクトカー、SUVのイイトコ取りをしたという。



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    プジョーのこだわりを感じるインテリアデザイン。

     ボディサイズは、日産のデュアリス(海外ではキャシュカイ)、VWティグアン、ルノーコレオスあたりがライバルとなる、全長4365×全幅1837×全高1639mm。道幅の狭い所が多い日本でも、運転しやすいサイズと言えそうだ。
     このジャストサイズが、コンパクトカーから受け継いだもので、高いアイポイントと開放感はSUV、機能的なユーティリティはミニバン、ドライブフィールのよさはセダンからとなる。
     しかし何と言っても、プジョーらしいと思うのは、インテリアのユニークさだ。ズラリと並んだトグル風のスイッチ類や、風防のように立ち上がってくるヘッドアップディスプレイを目の当たりにすると、なんだか飛行機のコクピットに座っているような気にさせられる。
     インテリアで手の届くところのほとんどが、ソフトパッドになっているのも好感がもてる。温かみのある質感が心地よい。



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    日本へは6速AT仕様で登場。

     搭載エンジンは、207シリーズや308シリーズ、ミニでお馴染みの、1.6リッター・ターボ。低回転域から最大トルクを発生し、どんな状況でも扱いやすいのが魅力だが、3008においてもそれは変わらない。
     組み合わされるミッションは、今回の試乗車は6速MTだったが、日本に導入される仕様は6ATになる。これはAT比率の高い日本市場をにらんでのこと。
     Cd値0.296という空力ボディも3008の特徴だ。上背のあるボディながら、高速道路をストレスなく走行することができる。
     しいて気になる点をあげるとすれば、高速域からの加速にパンチがないことだ。この辺りは、低回転域を中心としたSUVテイストのセッイティングになっているためだろう。
     ちなみに時速100kmでの回転数は2100rpm。静粛性も問題ない。



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    足回りの新デバイスは効果絶大。

     乗り心地は、ライバルたちと比べ微振動が抑えられ、ナチュラルなものとなっている。プジョーと言えば猫足、というコアを忘れていないのだろう。
     その一方で、ライオンの魂も忘れておらず、アグレッシブな走りもきちんと盛り込まれている。
     リア左右のダンパーの真ん中に、3つ目のダンパーともいうべきダイナミックローリングコントロール(オイルをコントロールする装置)が奢られているのだ。
     その効果はてきめん。高速走行ですぐに実感することができた。車高の高いクルマにありがちなイヤなロールがきちんと抑えられている。
     さらにフランス特有の、クネクネしているクセにハイスピードのワインディング路もチャレンジしてみたが、変らぬ安定した走りを楽しむことができた。ダイナミックローリングコントロールの恩恵は、かなり大きいといっていいだろう。



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    国産ミニバンに負けないユーティリティの数々。

     ユニークなユーティリティとして注目なのが風防調のヘッドアップディスプレイ。スピードやクルーズコントロールの状態、そして前走車との距離と時間がわかるディスタンスアラートも表示する。
     フランスでは、車間距離の詰めすぎで起こる事故が50%にも上ることから装備されたとのこと。実用的なだけでなく、デザイン性も高いのは、フランス流と言っていい。
     もうひとつの特筆モノは前後シート。前席は、柔らかすぎず固すぎずの包み込みタイプで、フィーリングがイイ。後席は十分なスペースの上、適度なカタサとホールド感で体が揺すられない。
     ラゲッジルームもなかなか凝っている。テールゲートは、上下観音開き方式で、開口部も低め。重たい荷物もスライドさせればラクに積み込むことができる。ベンチ代わりに女性が2名が腰掛けることも可能だ。
     トノカバーもアンダーフロアに仕舞えるので、スッキリ片付けられるし、ラゲッジ側から後席をワンタッチでアレンジすることもできる。国産ミニバン顔負けだ。














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  • BMW X6M


    サーキットをなんなく走りぬけるX6M。こんなSUVをかつて目の当たりにしたことはない。同時発売されたX5Mともども、M社のアグレッシブな開発魂が伝わってくる一台だ。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能9点欲を言えば、高回転域へのさらなる伸びが欲しい。

    操縦安定性8点安定性はすこぶる高いが、“強アンダーステア”は宿命か。

    パッケージング6点運転死角の大きさが難点で“見た目優先”の印象拭えず。

    安全性能6点“保身性”は高そうなれど、“他車攻撃性”がやや心配。

    環境性能8点「環境エンジン技術の開拓者」的役割を評価したい。

    総合評価7点これまでの各M車とは大きく異なるキャラクターの持ち主。










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    掟破りのMブランドとして登場。

     高回転・高出力型の自然吸気エンジンに、MTもしくはそれをベースとした2ペダル式トランスミッションの組み合わせる。こうした、Mブランドが構築してきた“不文律”に、敢えて反旗を翻したモデルが、X5M/X6Mだ。
     両モデルが搭載するのは、新開発のツインターボ付き4・4リッターV型8気筒エンジン+6速トルコン式ATのパワーユニット。しかもその心臓部は、1500-5650rpmという幅広いゾーンで最大トルクを発し続ける。
     そんな両モデルを、“普通のX5/X6から識別する事”はさほど難しい作業ではない。大面積の開口部を備えたフロントマスクと、4本出しのテールパイプが印象的なリアビューが、最高出力555psというモンスターパワーを誇るスーパーSUVの証という事になる。
     ちなみに今回の試乗会はX6M限定で行なわれた。従って、インプレッションはすべてX6Mであることを、あらかじめお断りしておく。



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    ユーザーターゲットを意識してのパワーユニット選択。

     BMW社、そして付きモデルを送り出すM社共に、X5/X6をSUVとは表現していない。X5は“SAV”(Sports Activity Vehicle)で、X6は“SAC”(Sports Activity Coupe)という新ジャンルのモデルと主張している。
     そんな両者のエンジンルームは、M5やM6が搭載する10気筒ユニットが搭載可能だが、前述のように低回転域から太いトルクを発するターボ付き8気筒ユニットを用いている。「こうしたモデルでは、モーターボートや馬運車を牽引するユーザーも少なくないため」、だからという。
     昨今急増中のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)ではなく、スタート時のトルク増幅効果が期待できるトルコン式ATを組み合わせたのも、同様の理由が考えられる。
     実際、4WDシステムを採用し、ある程度のラフロード走行までが視野に入るモデルに、高回転で初めてその真価を発揮する心臓を搭載するのは、マーケティング上もリスクが大きいだろう。



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    スポーツカーも驚くハイパフォーマンスの持ち主。

     およそ2.3トンの車両重量ながら、走り始めればそうした重さは全く感じない。心臓が全回転域で圧倒的なトルクを発生してくれるからだろう。
     走り出しの瞬間から十分太いトルクを感じさせ、その先のアクセルペダルの踏み込みに対しても、すこぶる自然なトルクの盛り上がり感を実現しているのだ。
     つまりは、時速0→100km加速タイムがわずかに4・7秒という1級スポーツカー並の加速力と、“SUVに相応しい低回転域での粘り腰”を、見事に実現させているということだ。
     その特筆すべき動力性能の実現には、やはりM社ならではのエンジンテクノロジーが生かされている。2基のターボは、左右バンクの排気ポートから“内側排出”された高エネルギーの排気ガスを等間隔で受け、高効率な作動を実現させているからだ。



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    サーキット走行で実証された確かなフットワーク。

     最高出力555psという怒涛のパワーを受け止めるべく、足回りに専用のセッティングが施されている。
     ベース・モデルよりも10mmローダウンされたサスペンションに、電子制御式の可変減衰力ダンパーを採用。併せて、電子制御式のアクティブスタビライザーやリアのヨー・コントロール・システムを標準装備。その成果は、試乗会で用意されたサーキットでのホットな走りで、十分に実感する事ができた。
     ステアリングのダイレクトな応答性は、“SUV”とは思えないほどで、コーナリング限界の高さやロールの小ささも同様だ。ただし、本格的にサーキットで攻め込むと、強めのアンダーステアやブレーキのフェード現象が生じる。同じMでも、M5やM6とは棲む世界が違うということだろう。
     ちなみに、このモデルはMモデル初のランフラット・タイヤを採用している。サイドウォールの補強による乗り心地の低下に採用を見送って来たM社だが、「この種のモデルでは、特には避けたい事柄」というのが、初採用に至った理由という。



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    Mブランドの新境地として注目したいX6M。

     前述のようにX6Mはランフラット・タイヤを装着する。段差の乗り越え時などに、一部ランフラット特有のシャープなショックがあるものの、全般的に快適性に問題はない。後席にゲストとして乗せられたとしても、納得が出来る水準にまとめられていた。
     そんなわけで、X6Mは「シリーズ中で、最も“上等なモデル”を手に入れたい」という人に対しても、十分推奨が出来るキャラクターの持ち主と言えるのだ。これまでの“高回転型エンジン+MTベース・トランスミッション”というパワーユニットを搭載した各Mモデルとは明らかに異なる。“全域高トルク”のエンジンや“トルコン式のAT”、そして“後席でも快適な乗り心地”などがいい例だ。
     そしてそれは、「AMG各車とも対等に戦う事の出来る初の」であるという事でもある。X6M(含X5M)は、“Mの境地”を再開拓するモデルなのである。














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  • アストンマーティン DBSヴォランテ


    スポーツカーにあこがれる人々の願いが凝縮された、アストンマーティンDBSヴォランテ。エレガントなフォルムにソフトトップ、そしてV12エンジンの強大なパワーを前に高ぶる心を抑えるのは難しい。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能9点オーバー500馬力のパワーは圧巻。

    操縦安定性8点DBSクーペから約2年で細部が煮詰まった。

    パッケージング9点見るからにFR特有のパッケージングは美しい。

    安全性能6点今日的最先端安全装備は見当たらない。

    環境性能6点現在研究中。このクルマに目立った工夫はない。

    総合評価8点走り、サウンド、美しいボディはアストンだけのもの。










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    DBSベースのソフトトップ・オープンモデル。

     100年に一度といわれる世界的な大不況は、それまで好調だったアストンの販売台数を一気に数年前に戻した。2007年、年間7000台オーバーを記録したのもつかの間、今年は半分近くまで落ち込みそうだ。
     とはいえ、これまでの計画は着々と遂行され、V8ヴァンテージの兄弟車V12ヴァンテージを追加、100万ポンドの値札の付いたone-77も注文を受付け始めている。しかも、限定77台の約半分がすでに行き先が決まっているというから恐ろしい。また、待望の4ドアモデル、ラピードのデビューもだいぶ見えてきた。
     そんな折り、派生モデルとして我々の目の前に現れたのがDBSヴォランテ。ご存知DBSの屋根開き版で、これでDB9ヴォランテ、V8ヴァンテージロードスターと並び、オープントップ三兄弟が成立したことになる。
     その内容は、シャシからパワートレーンまでほぼDBSと共通。若干の補強はなされているが、クーペと同時に研究開発されていたことを考えれば、完成度は高いといえる。トップはファブリックで開閉はスイッチひとつ。およそ14秒で青い空が広がる。



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    クーペと時を同じく開発を開始。

     デザインを担当したのはマレック・ライヒマン。DBS以降が彼の作品で、このヴォランテはもちろんのこと、ラピードやone-77も手掛けている。とはいえ、現代アストンは現ジャガーのイアン・カラムの手から生まれたといっても過言ではない。彼が手掛けたDB7やヴァンキッシュが今日の礎となった。見てわかるようにDBS自体もその流れを大きく汲んでいる。
     さて、DBSヴォランテだが、このクルマはクーペと同時に考えられていたという。要するに、後から屋根を取ったイラストを描いたのではなく、はじめから計算していたということだ。トップを開いてもまったく違和感はないのはそのためだ。
     パッケージングはいわずもがなのFRレイアウトで、フロントミッドに積んだエンジンとトランスアクスルでクルマを前へ動かす。この伸びやかなボディラインはFR特有のものといっていいだろう。
     シートレイアウトは、2+2の4シーター。とはいえ、リアシートはいわゆるエマージェンシー用で、大人が長距離乗れるようなシロモノじゃない。



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    トランクルームの容量確保に苦心。

     居住性はクーペとさして変わらない。ドライビングポジションもしっかりととれ、スポーツ走行に支障はないだろう。
     オープントップとしての開放感は?となると、正直それが抜群にいいわけじゃない。角度のついたフロントピラーが目の前に迫る。デザイン的にはそれで成立しているのだから、しょうがないといえばしょうがないが・・・。
     トランクスペースは、このボディタイプを考えればがんばった方だ。ソフトトップの収納スペースで積載性は妨げられるが、工夫は感じられる。
     具体的な工夫としては、若干だがリアデッキを高くしている。これは容量もそうだが、空力特性を活かすことを考えた結果でもある。しかも、トップをソフトにしたそもそもの理由のひとつがトランクスペースの確保。時流に合わせメタルトップにしていたら、ここはネコの額だったに違いない。
     ちなみに、メタルトップの採用をまったく考えなかったのかとデザイナーに尋ねると、はじめは考えたと答えた。ただ、コストや重量増加の面からすぐに却下したという。



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    V12サウンドを満喫!オープンならではの感動だ。

     DBSヴォランテはクーペとパワートレーンを共有する。
     よって、エンジンはマックスパワーは517psを発揮する6リッターV12。時速0-100km到達時間は4.3秒、最高速度は時速307kmというパフォーマンスの持ち主だ。組み合わされるギアボックスは、グラツィアーノ製6速MTとタッチトロニック2と呼ばれるZF製ATをセレクトできる。タッチトロニック2はクーペにも今年追加された。
     その走りだが、エンジンスタートとともに相変わらずの雄叫びを発する。オープントップとなったことで、このサウンドを臨場感を持って聞けるのが嬉しい。
     そして走り出すと、過激なアクセラレーションでカラダをシートに押し付けられる。こうなるともはや笑うしかない……。
     風の巻き込みはどうかというと、時速80kmくらいで巡航している分にはなんら問題はない。だが、それ以上となるとそれなり。確かにウィンドリフレクターをリアシートをつぶして備えれば後ろからの巻き込みを抑えられるが、感動するほどではない。



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    ライバルは自分自身!?

     この不況の中、DBSヴォランテは計画通りに生産を開始した。もちろん、大衆車とは違い、おおよそ受注発注というカタチなので、クルマが勝手に多く市場に出回ることはない。クーペにガマン出来ず屋根開きを欲しがる人が、オーダーするといったかっこうだ。
     では、このクルマのライバルは?と考えると、クーペはフェラーリ599が想定できるが、それにオープントップがないことからDBSヴォランテは競合が浮かばない。日本円にして3000万円を超えるプライスレンジからすれば、ベントレー・コンチネンタルGTCスピードが近いが、それでも値段差は500万円くらいと予想される。そう考えるとこのクルマはオンリーワンかもしれない。
     ところで、ベントレーもトップはファブリックを、もっといえばジャガーXKシリーズも同じくそれを採用している。どうやら英国車メーカーは電動メタルトップがあまり好きじゃないようだ。そういえば、アウディは競合車がメタルトップを採用する中、A5にソフトトップを採用したカブリオレを送り出した。もしかしたらソフトトップ復活!の兆しなのかもしれない。














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  • ボルボ V50 2.0eパワーシフト


    重厚なボルボのイメージをくつがえすコンパクトボルボ。ボルボがより身近に感じられる人が多くなったのではないだろうか。S40、V50、C30とラインナップされるが、今回はパワーシフトを新搭載したV50の実力をチェックすることに。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能7点軽量化された新エンジンはスムーズで実直。

    操縦安定性7点軽快感は乏しいが安定感はボルボならでは。

    パッケージング8点コンパクトなサイズながら空間利用は巧み。

    安全性能9点廉価モデルであっても万全の安全装備。

    環境性能8点従来モデルより22%も燃費を向上。

    総合評価8点ボルボ車の民主化路線に賛成。










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    コンパクトボルボのエントリーモデル、2.0eシリーズ。

    JAIA(日本自動車輸入組合)の2007年度のデータによると、輸入車の排気量別シェアは1.0~2リッター未満が52.3%、2.0~2.5リッター未満が13.3%を占め、価格帯別では300万円までが37%、400万円までが16.3%。華やかに見える輸入車市場も、実体のユーザーは現実的な選択をしていることがよくわかる。 このボリュームゾーンの主役は、ずばりVWゴルフ(とその派生モデル)であることはいうまでもない。そのマーケットゾーンにボルボが送り込んだのが新ラインナップ、2.0eシリーズで、S40(セダン)/V50(ワゴン)/C30(コンパクトクーペ)のエントリーモデルとなる位置づけである。
     新しい軽量2リッターエンジンに、ゲトラグ社と共同開発した「パワーシフト」と呼称する6速DCT(デュアルクラッチ式トランスミッション)を組み合わせたことが大きなニュースだが、それ以上のインパクトは大幅な価格改定である。V50の場合、従来の2.4Aktivに比べ36万円も安い299万円というタグプライスだ。



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    ボルボのフィロソフィーを感じる内外装。

    V50のエクステリアはどこから見てもボルボのワゴン…と、あたり前の表現になるが、やはりワゴン作りのキャリアを感じさせる秀逸なデザインだ。世界中のメーカーに影響を与えたリアの縦型コンビネーションランプや独自のシンプルなフロントグリルなど、強い存在感が漂う。かといって威圧するようなところはなく、友好的というか、運転しているユーザーの品位を「よさそうに見せる」ところが凄い。
     プラットフォーム(車台)はフォードC-1と呼ばれるCセグメント用。フォード・フォーカスやマツダ・アクセラに採用されているものと基本的に同一だが、それをベースにボルボが独自に最適化している。このプラットフォームは世界的に評価が高い。
     室内空間は、このクラスでは平均的で、キャビンスペースもさほど広くはない(リアシートを倒した状態で1257lLが、空間利用はさすがにうまい。
     ボディの剛性、対衝突安全性はいわばお墨付き。この「安心感」こそがボルボの大きな美点。落ち着いたシックなインテリアデザインはドライバーを急かすことがなく、計器類の視認性、操作性に優れるので長距離走行でも疲れな い。



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    恩恵大のパワーシフト(DCT)搭載。

    V50のラインナップには、従来の2.4リッター直5エンジンも残される(トップグレードの2.4i SE D-Pack)が、主力は新製の2リッター直4エンジンである。出力は2.4リッターより5psアップし、やや高速型になっている。
     パワー(145ps)、トルク(18.9kgm)とも数値上はごく平均的で、メカニズム的にも特に目新しいところはないのだが、直4エンジンのメリット(ハイレスポンス、軽量であることなど)を追求した「基本に忠実なエンジン」といえようか。それゆえ胸のすく加速力とまではいかないが、ワインディングロードや高速道路上でかったるさを感じることはない。
     そして「並」のパワー・トルクをうまくカバーするのが6速DCTである。ゴルフの好評価はこのDCT(VWはDSGと呼称する)によるところが大きい。低燃費とスポーツドライビングを両立させる高効率のDCTは2リッター未満のコンパクトカーにこそベストマッチだ。
     V50のDCTは発進、変速時のショックがゴルフに比べソフトタッチで、一般ユーザーが何も知らされずに運転したら、「フツーのAT」と思ってしまうだろう。



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    ドライバーに疲れを感じさせない操縦安定性。

    ボルボ車のハンドリング性能は、伝統的に全バリエーションとも常に「安定方向」に振っている。FR時代からFF時代に切り替わっても、この考え方は変わっていない。スペシャルなハイパワーバージョン、Rタイプも存在するが、これにしても同様だ。
     いわゆるシャープ=俊敏なハンドリングを目指してはいないのだ。かといって鈍感過ぎない。私はこれが正しい道と思っている。敏捷性よりもリラックスしてドライブできることを選んだクルマの方が疲れない。
     V50ももちろんこの哲学の延長線にあり、直進安定性もしっかりしているし、乗り心地も水準以上。同じプラットフォームのフォード・フォーカスよりいい意味でおっとりした味付けのハンドリングに仕上がっている。アンダーステアが強い、弱いといった評価はもはや意味をなさない。完成度の高まったプラットフォームとパワートレーンを共有すれば、当然操縦安定性は多少の差こそあれ似通ったものとなる。



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    燃費性能の良さをエコランコンペで実証。

     輸入車ユーザーの多くは、上級グレードを選択する傾向にあるからメーカーは儲かる。そして「安いガイシャは売れない」という昔からのジンクスがある。それらをブレークスルーするのがボルボのエントリーモデル、V50 2.0eパワーシフトの使命だろう。
     ところで、本年3月にボルボカーズ・ジャパンが主催した自動車専門誌対抗パワーシフト搭載車エコランコンペに私はモーターマガジンチームで参加したが、5媒体中の2位をゲットした。
     V50、S40、C30を乗り換え関東一円約500kmを走破したのだが、ほとんどが高速道路のセクションでリッター約20km、高速と一般路半々でリッター約18km、混雑した市街地でリッター約14kmをマークした。10・15モード燃費はリッター11・6kmだから相当の好燃費だが、あくまでエコランに徹した走り方なのでご参考まで。丁寧にアクセル操作を行えば通常走行でリッター14km前後は走ってくれるはずだ。














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  • BMW Z4 sDrive35i


    彫刻的なフォルムは、由緒正しきBMWロードスターの証。そして、アクセルを踏み込めば、さらにその伝統の継承を強く意識できる。いつも一緒にいたい、そんな思いをZ4は抱かせてくれる。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能9点7速DCTで爽快な走りをエンジョイ。

    操縦安定性8点安定志向が強まった走り味は、シチュエーションを問わない。

    パッケージング8点限られたスペースの中でかなりの工夫が凝らされている。

    安全性能9点ロールオーバーした際のプロテクションシステムを標準装備。

    環境性能7点運動性能を損なわずに、環境への貢献が盛り込まれている。

    総合評価8点フロントノーズの長さが気になるが、楽しく操れる1台だ。










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    BMWロードスター初のハードトップ採用。

     BMWのロードスターが誕生したのは1934年のこと。駆け抜ける喜びをテーマに掲げるBMWにとっては、なくてはならないモデルだ。
     そのロードスターがZ4と呼ばれるモデルへ移行したのが2002年。今回2世代目へとフルモデルチェンジを果たし、先代よりもさらにひと回りボディサイズは大きくなったが、純粋なロードスタープロポーションはそのまま生かされている。しかも、今回のフルモデルチェンジは、かなりのビッグニュースを含んでいる。
     それはBMWのロードスターとして初めて、ハードトップルーフが採用されたということ!だ。
     このところ、2座のロードスターモデルも、4座のカブリオレ/コンバーチブルモデルも、ハードトップルーフを採用するメーカーが俄然増えてきた。耐候性や防犯性、メンテナンス性などを考慮してとのことという。
     確かに、オープン時の爽快感とクローズ時の静粛性が高いクーペのようなドライブフィールを一粒で二度美味しく楽しめるハードトップは、機能性の面ではユーザーにとってポイントが高い。ひいては新たなファンを獲得する一要素になっているとも言えるのだ。



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    上質感漂う内外装デザイン。

     筋肉質なアスリートを思わせるルックスを湛えているのがZ4の特徴だ。長いエンジンフードに、ロングホイールベース、そして短いオーバーハングという伝統のプロポーションは生かしつつ、現代風にアレンジが施されている。
     シートに腰を降ろすと、コクピットに埋もれるという表現がピッタリくるくらい低い。35iはヒーターまで付いた電動シートだが、それを目一杯上げても低い。ただ、ハードトップになったおかげで、サイドウインドーが約40%、リアウイィンドーが約50%も拡大され、視界はそれほどスポイルされない。女性がカッコヨク乗れる1台としてオススメできるレベルだ。
     さて、オープンモデルというとインテリアも気になるところだが、いかにもBMWらしくスッキリとまとめられている。レザーシートは見るからに上質な上、表皮には直射日光を反射し温度の上昇を抑える、サン・リフレクティブ・テクノロジーが採用されている。残暑が残る秋、オープンカーにピッタリなシチュエーションの季節をより快適にドライブできる工夫がなされているのだ。



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    駿逸さとエコロジーを両立。

     エンジンを掛けた瞬間からスポーツカーを操っているのだと、強く感じさせてくれるのは、BMWのロードスターだからか。
     Z4は25i/35iという2グレード設定だが、今回試乗したのは35i。パワーユニットは、335iセダン/クーペと同じエンジンに、M3で登場した7速DCTを組み合わせたもので、胸のすくような気持ちよさというのを久しぶりに味わわせてもらった。  というのも、定評ある超パワフルエンジンの爽快感は言うまでもないのだが、組み合わされたDCTの反応がすこぶるいいのだ。DCT特有のギクシャク感もなく、実にスムーズにパワーを余すことなく体感させてくれたのだ。
     エコ性能もきちんと考えられている。直進状態の時は電動モーターの作動が停止する電動パワステや、エンジンからボディに至るまで、アルミニウム合金を使っての軽量化、転がり抵抗の少ないタイヤの採用等々。走り系のクルマといっても、今や環境は外せない項目なのだ。



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    走行フィールを3段階制御。

     標準装備となったダイナミック・ドライビング・コントロールは、ノーマル、スポーツ、スポーツ+の3段階で、エンジンレスポンスや、シフトタイミング、パワステのアシスト量を自動的に制御する仕組みだ。ちなみにスポーツ+をセレクトすると、スタビリティコントロールの介入が制限され、よりスポーティな走行を楽しむことができる。
     ただ、より幅広いユーザーを考慮してか、全体的に安定志向のセッティングとなっている。誰もが気軽に遊べる、大人の趣味の一台としてという趣向なのだろう。
     とはいえ、ヤワになったというワケでは決してなく、ベースの部分に安定があるから、より安心して振り回せるようになったということだ。なので、スポーティ派も心配は無用だ。



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    実用性大のカーゴスペース。

     今回初採用のハードトップは、軽量のアルミニウム合金を採用することで、従来のソフトトップよりも軽く仕上がっている。ソフトトップは骨組みが意外と重いのだ。
     先代よりも頭上が軽くなったことで、より重心高を下げることにも貢献している。クローズド時の静粛性も格段の違いがある。雨の日はなおさらだ。
     ちなみにルーフの開閉に要する時間は約20秒。ちょっとした信号待ちで操作が完了する。
     ラゲッジルームもなかなかの広さが確保されている。オープン時で180L、クローズド時で310L。実はクローズド状態ならゴルフバッグがひとつ積めてしまう。これは、意外と広いなという印象を受けられるハズだ。またオプションを装備すればゴルフバッグ2個、スキー2組が搭載できるというから、これはもう驚きだ。さらに限られたスペースの中で、小物入れ系も工夫が凝らされている。センターコンソール内に設けられた2個のカップホルダー、シート裏側や後方に設けられた収納スペースやコートフックなどがその代表例。レイアウトも使いやすさを優先に綿密に考えられている。














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  • アウディ A5カブリオレ


    エレガントさと荒ぶる魂を同居させるアウディA5カブリオレ。コクピットに座った瞬間から、アドレナリンの高まりを感じさせてくれる、数少ない1台といえるだろう。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能8点高効率V6エンジンは活発にして低燃費。

    操縦安定性9点FR感覚をもたらす緻密なクワトロシステム。

    パッケージング8点トランク積載性に優れ、大人4名乗車可能。

    安全性能8点強靭なボディにポップアップ式ロールバー。

    環境性能8点3.2リッターV6ながら10・15燃費がリッター9.5km。

    総合評価9点「エレガントな佇まい」と頼もしい「豪脚」を両立。










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    ソフトトップにこだわる理由は・・・。

     いまだ逆風に晒されている国内の輸入車市場。特にプレミアムクラス(D、Eセグメント)が厳しい状況だ。その中で孤軍奮闘しているのがアウディ。BMW、メルセデスベンツ、ジャガーなど前年比で30%前後のマイナスの中、落ち幅は4%で、昨年より9%向上しているという。不況下でも販売の影響が少ないということは、その商品が高い鮮度=時流に即応した魅力を持っているからにほかならない。
     8月25日から発売が開始されたアウディA5カブリオレも、商品ラインナップ強化の一環。A5クーペをベースとした優美な電動開閉式ソフトトップのフル4シーターモデルである。アウディはソフトトップ(幌)にことのほかこだわる。昨今ライバルメーカーが採用するメタルルーフ(電動格納式ハードトップ)に興味を示さない。
     そのこだわりの理由は第一にエレガンス性、そして軽量化だ。幌のルーフは上品かつ上級なクルマであると位置づけ、満足度の高いモータリングをユーザーに提供するためには必須のアイテムと考えているからだ。同社のオープンスポーツカー、アウディTTロードスターもまたソフトトップを採用する。



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    ソフトトップは15秒でオープン。

     A5カブリオレのボディサイズはベースとなったクーペモデルのA5に準じ、全長4625mm、全幅1855mm、全高は10mm増えて1385mm。ホイールベースも同一で2750mm。
     ドアを閉め、イグニッションをオンにすると前席用のシートベルトアンカーが自動的に乗員の肩の位置までせり出すので装着がイージーだ。リアシートはフル4シーターを名乗るだけあり、大人が無理なく乗り込めるスペース。
     ソフトトップ(アウディはアコースティックソフトトップと呼称)は、耐候性と断熱性に優れた高品質のキャンバス素材(1.4mm厚)を表面に使用し、内側はファブリック。その中間に遮音性を高める厚さ12mmから15mmのウレタンフォームが充填される。フレームは軽量化のためマグネシウム合金製、リアウインドーは熱線入りガラスを採用するなど精緻な作りで、ソフトトップシステムのトータル重量は52kgに収まっている。オープンに要する時間は15秒、クローズに17秒と素早く、走行中でも時速50km以下なら作動する。
     トランク容量はオープン時が320L、クローズ時で380Lと競合オープンモデルを圧倒する。



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    7速Sトロニックの絶妙のシフト制御に感動。

     A5カブリオレに搭載されるエンジンは3.2FSI(自然吸気V6DOHC)。高圧のガソリンをシリンダー内に直接噴射してハイパワーと低燃費を両立させたアウディのエース的パワーユニットだ。最高出力265ps、最大トルク33.7kgmと数値上は控えめだが、その実力はもっと奥が深い。
     鋭いレスポンスもさることながら、低回転域から高回転まで豊かなトルクを発生するのが大いなる美点。ただ速いのではなく、速さの質が高い。
     エンジンのパワー、トルクの出し方の制御がきめ細かく、上手にコントロールされている。それに加えて7速Sトロニック(デュアルクラッチ式)トランスミッションが圧巻のシフト制御を見せるから鬼に金棒である。シフトに要する時間はわずか0.2秒なので、ドライバーがどんなにマニュアルの達人であっても歯が立たない。実際の発進加速タイム、燃費性能は6速MT車より7速Sトロニック搭載車の方がいい。
     マニュアルトランスミッションのダイレクト感とATのイージー&スムーズ感が見事に合体したSトロニックの存在が、現在のアウディ躍進の大きなカギとなっていると私は思う。



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    FR感覚の走りを味わえるクワトロシステム。

     世界中にセンセーションを巻き起こしたフルタイム4WD、アウディ・クワトロの誕生は1980年のことだった。以来クワトロシステムは改良を積み重ね、現在は「非対称ダイナミックトルク配分方式」という進化版になっている。これは走行状況や路面コンディションが変化するとグリップが高い方(スリップしていない方)の車軸(フロントまたはリア)により大きなトルクを瞬時に配分する方式だ。
     通常走行時では前40%、後60%の配分で、状況によって前60%、後40%から前20%、後80%の範囲で適切にトルクが配分される。乗ってみて実感するのは、たとえば山岳路のタイトコーナーを2または3速でハイスピードで立ち上がる時、あきらかにリアタイヤの蹴り出し感があり、あたかもFR車のような感覚をもたらすことだ。ここが新世代クワトロシステムの最大の売りだ。
     構造を一から見直し、熱間成型の超高張力鋼板を多用したボディはきわめて剛性が高く、ミシミシ、ガタガタは皆無。ルーフをオープンにしてもクローズでもクーペのA5となんら変わらないしっかり感(=安心感)のある好ましいハンドリングを示す。



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    アウディならではの贅に彩られた1台。

     やや冗長に見えるクーペのA5に比べ、カブリオレのスタイリングははるかに優美でバランスがとれている。オープン時はもちろん、クローズしたときのクラシカルな雰囲気がいい。それに加え、各部分の素材や構成パーツが緻密で高級感にあふれていることがいかにもアウディらしい。
     たとえば直射日光に晒されても温度上昇を抑える特殊加工のミラノレザーのシートや、高圧ポンプと4本のシリンダーが作動しスルスルとルーフが開閉するアコースティックソフトトップ、新世代クワトロシステムなど枚挙にいとまがない。それらを集積した結果が784万円というプライスタッグである。
     カブリオレ、コンバーチブル、ロードスター、スパイダーなどと呼ばれる「幌系」は贅沢なクルマだ。おしなべて高価、多人数や沢山の荷物を載せられない、保管にはガレージが必要、そしてイタズラ、盗難の心配がたえない。それゆえユーザーは経済面だけでなく、「人生に余裕のある人々」に限られる。だからこそ、このA5カブリオレは価値ある魅力的なモデルといえる。ターゲットはずばり大都市圏のユーザー。そのうち東京で全体の80%を見込んでいる。














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  • マツダ アクセラ スポーツ20S


    環境性能追求抜きの自動車産業はもはや考えられない。各社がそれぞれ鎬を削っているのは、周知の通りだが、そんな中マツダが自信を持って新型アクセラに送り込んだ技術が「i-stop」。気にならないわけがない。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能7点パドルシフトとの連携で、ATが使いやすくなった。

    操縦安定性8点剛性感が高くなり、マツダらしい一体感が伝わってくる。

    パッケージング8点インテリアの質感が上がり、欧州ライバルと比べ見劣りがしない。

    安全性能6点1.5Lモデルにもスタビリティコントロールを装備して欲しい。

    環境性能9点i-stopを導入で、走りの楽しさと環境を両立。

    総合評価7点i-stopはすばらしいが、安全装備の充実を期待したい。










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    新次元のアイドリングストップ機構を採用。

     2003年に登場してからというもの、なぜか日本よりも欧州を始めとする諸外国で人気のアクセラ。結果的には全世界100カ国を超える国々で200万台を超える台数が販売され、オールマツダ販売台数の3分の1を占める、マツダの基幹車種に成長するまでとなった。
     そのヒットの要因は、デザイン、運動性能、クオリティの高さが世界のCセグメントカーの期待値以上だったからではないか、とはメーカーの弁だが、ヒット作の次のヒット作を生み出すのは難しい。それにマツダは正常進化で答えを出してきた。
     デザインはパッと見、さほど変わらないが、運動性能の強化のため、ボディ剛性が高められた。クオリティの高さはインパネやシート等、よりドライビングに集中できる環境を作り出すことにこだわったとという。当然静粛性の向上も図られている。
     そしてなによりのトピックスは、i-stopという最新アイドリングストップ機構を盛り込んできたことだ。



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    インテリアの質感が大幅に向上。

     新型もハッチバックとセダンの2ボディタイプが用意されたアクセラ。そこにハイパフォーマンスモデルのマツダスピードアクセラが加わるといった感じだ。デザイン的には、どのモデルも自然と目が行くのがフロントマスク。特に躍動感のあるグリル付近のデザインがいちばんの特徴のように思える。
     インテリアは広々と開放的というよりも、どちらかと言えばドライバータイトな空間作りが目指されている。コンパクトスポーツと言えども、最近は広々感を謳ったものが多いので、このようにハッキリとドライバーメインであることを訴えるモデルは少ないような気がする。かといって実際狭いというワケではなく、Cセグメントとしては十分な広さが保たれているのは言うまでもない。
     そして、今回特に力が入っていると感じさせられたのが、質感の高さだ。シボの使い方が上手く、先代よりは明らかに1ランクアップの空間が見事に演出されている。



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    2Lモデルの乗りやすさに好印象。

     エンジンラインアップは1.5Lと2Lの2つ(マツダスピードアクセラは2.3L)。
     注目のアイドリングストップシステムi-stopが、直噴エンジンとの相性がいいということで、2Lモデルとの組み合わせしかなく、どうしてもそちらに注目が行くが、1.5LモデルもCVTと組み合わせることで10・15モードでリッター18.4kmの好燃費を実現している。ただし少々Zoom-Zoom印のふりかけをかけすぎたようなスポーティ感の演出がなされていて、街中ではかえって乗りにくいようなところもあった。ただし、パワーにゆとりもあるし、ボディのしっかり感がダイレクトに感じられて、ひとつ抜きんでたような車格の違いは十分に伝わってきた。
     さて注目の2Lモデルだが、i-stopのことは後述するとして、行き過ぎた味付けがなく、もしかしたらエントリーユーザーはこちらの方が乗りやすいかもしれない。5速ATをMTモードに切り替える際に、ダイレクトにパドルシフトで移行できるようになったのも嬉しい。スポーツ走行はもちろんのこと、ちょっと強いエンジンブレーキが欲しい時も使いやすい。



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    運転者の操作しやすさを徹底追求。

     コクピットは、ドライバーが運転に集中できるよう、操作系を最適な位置に配置するゾーンレイアウトコンセプトを採用。シフトレバーの位置を先代よりも60mm上方にし、ステアリングからの持ちかえをスムーズにしたり、視線の移動が少なくてすむよう重要情報だけをフィーチャーしたMIDという表示部の新設が一例だ。
     当然ドライビングポジション対応も考えられ、シートリフター&チルト&テレスコピックを全車標準装備。シートサイズも拡大されるとともに、形状を工夫することでホールド性を高めている。そんなわけで、パッと乗り替えても、すぐに自分にあった姿勢でドライブを開始できる。
     ただ走り出すと、ライントレース性やビルトアップ感がちょっと気になった。ハンドリング性能は、もう少しナチュラルな感じでもいいかもしれない。



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    停車時の快適性を考慮する「i-stop」。

     i-stopについて詳しく解説しよう。このアイドリングストップシステムの秀でているところは、直噴の利点を生かし、シリンダー内で爆発を起こしピストンを押し下げることで再始動していること。これにより、既存のシステムよりも素早い0.35秒での再始動を可能にしている。
     ただしセルモーターでの補助も行なっている。これはドライバーに安心感を与えることと、燃料のみの再始動よりも燃料消費量を低減できるという2つの利点からだ。
     エアコン使用時に、送風温度が上がると再始動したり、完全停止してからのストップ、ブレーキペダルを強く踏み込むとエマージェンシー対応と判断して再始動など、さまざまなプログラムが組み込まれているのも特徴だ。
     従来のシステムから乗り換えると、慣れるまでは使いにくいと感じることもあるが、実はシステムなしのクルマと比べた時に違和感がないことが重視されているのだ。確かにエコも大切だが、停止時の状況に応じた快適性はやはり大事。クルマの楽しさをスポイルするのではなく、エコバッグ同様、少しの意識づけになれば、ということのようだ。この辺り、実にマツダらしいではないか。














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  • ランドローバー ディスカバリー4


    新型ランドローバー ディスカバリー4をイギリスの大地で徹底検証。秀逸のオフロード性能がさらにブラッシュアップされるとともに、快適性もアップ。まさに鬼に金棒だ。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能7点新エンジンとのマッチングはよく高速走行も余裕の走り。

    操縦安定性8点オンロードでもしっかり電子制御され安定感を出す。

    パッケージング7点実用性を重視した居住性と積載性はこのクルマのウリ。

    安全性能7点電子制御によるアクティブセーフティは評価大。

    環境性能6点単体ではいいが業界全体からするとニュースに乏しい。

    総合評価7点所有してからじっくり味が出てくるクルマではないか。










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    新型5リッターエンジンを搭載。

     もともとまったく別の会社であったジャガーとランドローバー。前者はふたりのウィリアムズが興したスワロー・サイドカー・カンパニーを起源とし、後者はローバー社に勤めるエンジニアの発想から生まれた。それがいまインドの財閥系という同じグループに納まり、あらゆる技術共有を行っている。
     今回新世代ディスカバリーとして発表されたモデルはまさにその賜物だ。今年ジャガーXK、XFが新エンジンを採用したのと同様に、そのユニットを搭載する。既存の4.4リッターV8ユニットは5リッターへとスープアップされた。もちろん、単にジャガーのものをそのまま積んだのではなく、ランドローバーオリジナルといっていい改良が行われている。
     文字通り4世代目となる新型は、新エンジンとともにエクステリア、インテリアにも手が入っている。フロントグリルは“レンジ風”となり、兄弟車であることを強く意識させる。トップエンドのレンジローバーヴォーグと同スポーツという関係に近づいたといえるだろう。ただ、従来同様、このクルマは3列シートを装備する。その意味からも兄弟車の中で実用性の高さがウリとなることは明白だ。



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    外観とパッケージは従来車のイメージを継承。

     ディスカバリー4の目玉はエンジンである。そう思わせるのはエクステリアデザインやパッケージングに大きな変更がないからだ。その辺をチーフエンジニアに伺うと、「従来型を成功と捉えている」という返答となった。確かに、オールドスクールな初代からのパッケージングよりもそのイメージをガラリと変えた先代の方が北米で好評を得たようだ。
     では、今回どこが進化したかというと、フロントエンドとリアエンドが印象を変えている。ヘッドライトはユニットがリデザインされ、LEDのポジションランプが追加された。また、後方ではストップランプとテールライトにもLEDを採用する。グリルは見た目通りレンジローバー風。シンプルな横棒で構成されるデザインとはオサラバとなった。さらに、フロントバンパーには冷却用の大きな開口部が設けられる。これは大排気量エンジンを積む証といえるかもしれない。
     ホイールは従来の7スポーク19インチに加え、新デザインの7ツインスポークが用意される。そして今回はオプションで20インチを選べるのがニュース。



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    質感がグッと増したインテリア。

     ドアを開けドライバーズシートに座ると、じつはこのクルマがかなり新しくなっていることがわかる。従来の質実剛健的なダッシュパネルは、高級感のある落ち着いたデザインにアップグレードされた。具体的には、ストンと落ちていたエアコンなどのスイッチボードがセンターコンソールへと滑らかに続くデザインとなり、ウッドパネルなどを上品に配している。タッチパネル式のモニターを含め高級サルーンといった趣きだ。
     そして細部の素材は従来までプラスチッキーだったものが見直され、質感を高めている。彼らはそれを“インテリアの革命”とまでアピールしていた。おもしろいのはアルミ?と思わせる部分。そこはフェイクであったが、触ってもわからないほどよくできている。 新しくなったインテリアで変わらないのがコマンドポジションと呼ばれるドラポジ。高い位置から見下ろすようなそれはオフロードの見切りをよくするためのもの。クルマが進化してもその流儀は不変であった。シートレイアウトは2/3の5名乗車と2/3/2の7名乗車がある。日本仕様は未定のようだが、従来通り後者となると思われる。



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    パワーと高い環境性能を有する新エンジン。

     5リッターに排気量アップされた新エンジンは、4.4リッター時に対してパワーで25パーセント、トルクで16パーセント上がった。数値的には最高出力は375ps、最大トルクは510Nmとなる。同クラスのライバルに対して十分張り合える数値であることはいわずもがなだ。
     が、ここで忘れてならないのは、このユニットは同時に環境エンジンでもあること。従来比で燃費は7パーセント向上、さらにCO2排出量も8パーセント低減させている。これはヘッドまわりを見直し、直噴化することで燃焼効率を上げた結果である。ちなみに、このナリにして時速0-100km加速7.9秒というのも驚きだ。
     そこで実際の走りだが、快適性の向上を感じた。堅牢なボディと比較的高めのダンパーながら、段差に対しあたりはソフトで、バネ下ですべてを吸収してくれる。19インチとのマッチングもいいのか、ゴリゴリしたところは一切ない。また、ダンパーを電子制御することでコーナリングはフラットライドを実現する。これにより高速走行を含めドライバーは大きなボディに気を使うことなくハンドリングを楽しめるのがいい。



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    さらに磨きがかかったオフロード・アシストデバイス。

     ディスカバリーはランドローバーファミリーの中でもオフロードに特化したモデルに位置する。レンジローバーヴォーグとは異なる、フレームをビルトインしたシャシを持つからだ。そのため、オフロード走行時のねじれや曲げといった部分で剛性はものすごく高い。
     そんなランドローバーだけに、彼らは今回テレインレスポンスとヒルディセントコントロールをさらに進化させていた。テレインレスポンスでは砂地を脱出するローンチコントロール追加、ヒルディセントでは下りはじめ速度をより緻密にコントロールする制御を設けた。オフロード乗りにとってもはや「過保護」ともいえる装備だが、あると便利なのは今回のテストドライブでも体感した。これだけのサイズと車重をデフをガリガリいわせながら前へ押し進めるのだから文句のつけようがない。このタフさはランドローバーの意地とでもいえそうだ。
     こうしたオフロード体験を彼らは“ランドローバー・エクスペリエンス”というカタチでユーザーに提供している。数年前ファクトリーに隣接するそれを体験したことがあるが、じつにユニークでためになるものだった。














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  • マツダ RX-8タイプRS


    環境性能はもちろん大切なこと。しかし、クルマである以上、“走り”が重要なファクターであることは間違いない。マイナーチェンジで一段と進化したRX-8を前に、その思いを強くした。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能7点RE独特の軽い吹き上がりは健在。トルクが細く力感には乏しい。

    操縦安定性9点鼻先の重さを意識させない動きは圧巻。

    パッケージング8点スポーツカーらしい着座姿勢。後席も実用レベルを確保。

    安全性能7点歩行者保護には設計年次のハンディ。ブレーキ性能高い。

    環境性能5点排ガスレベル、実燃費ともに早い時期の向上が望まれる。

    総合評価7点唯一のRE車を地道に熟成度アップ。意のままに動く感も向上。










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    世界ただひとつのRE搭載車。

     RX-8は、現在、世界で唯一のRE(ロータリーエンジン)を搭載する量産車だ。発売は2003年5月。この前年、RE搭載のRX-7が、スポーツカー市場の極端な縮小に抗せず、後継車を投入することなく消滅となり、それに代わる形で、投入されたのが、4ドア4シーターで実用性を兼ねたRX-8だった。
     その登場からはや6年。この間にも装備の充実や、ATを4速から6速へと換装するなどの改良を施してきたが、2008年3月におおがかりなマイナーチェンジ(以下MC)を行ない、内外装のデザインのリファインやエンジン、足回りにも細かく手を入れている。また、スポーツ性を高めたタイプRSを追加した。
     さらに09年5月に改良を行ない、5速MT仕様の廃止、従来はコンフォートパッケージとしてオプションだったレインセンサーワイパーやアドバンスキーシ
    ステムなどを全車標準化した他、ボディカラーに新色も追加するなどの改良がなされた。クルマに個性が薄れたと言われる今、REの独特のエンジンフィール
    など、いま一度注目したい存在でもある。



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    内製6速MTでシフトフィールが向上。

     2008年のMCでは、エンジンはオイル消費量の低減や始動性を向上させた他に、レギュラーガソリン使用時の対応性を向上させている。このため6速MT仕様のエンジンは、最高出力が250psから235psへ抑えられることになった。
     一方で、スタンダードエンジンは、4ポートから6ポートへと変更されて、210psから215psに向上。これには、MC当初は5速MTも選べたが、現在は6速ATのみ。
     タイプSとタイプRSに組み合わせる6速MTの本体は、これまでのシフトフィールに不満の声も多かったアイシン製から内製へと変更。6速ATについても、Dレンジのままパドルシフトによる変速が即座に可能で、操作後に走行状況をみながらDレンジに自動復帰するダイレクトモードも、遅ればせながら採用された。
     さらに、フロントサスタワー部の板圧アップやステアリングマウントの剛性向上、リアサスペンションジオメトリーの変更など、最新スポーツモデルに対してボディ剛性の不足感を感じさせた所の改善をし、操安性向上もなされている。
     なお、09年5月の一部改良で、オーディオはレス仕様が全車標準となった。



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    高い居住性能も魅力だ。

     最近はポルシェまでもが4ドアのスポーツモデルを投入してきているが、RX-8は、こうした4ドアスポーツの先駆といってもいいだろう。
     小さなリアドアは、後ろ側にヒンジのある、いわゆる「観音開き」を採用。フロントドアを先に開けておかないと開けられないのだが、センターピラーレスのため、開けた際には開口部が極めて広く、後席への乗降性は意外とよい。
     この後席は、センタートンネルを横にお尻を落とし込み、すっぽりと収まる姿勢になるものの、さほど窮屈ではない。
     前席の着座位置も、通常のセダンから乗り換えると、潜り込むような印象をもたらすほどに低い。それでもコンパクトなREの特長を活かした低いカウル位置とボンネット高などにより、前方視界に関してはそう悪くない。ただ、Aピラー断面が厚みを持つことで、斜め前方視界に関しての死角は大きく感じた。
     RSのフロントシートは、マツダと共同開発したRECARO社製のバケットタイプ(リクライニング可能)。高い旋回Gでも脚や腰をよくホールドする一方、臀部はストローク感を備え、長時間着座し続けても疲れは少なかった。



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    高回転域で本領を発揮。

     13B-MSP型REは、通常のガソリンエンジンでいうと、2L級の自然吸気スポーツエンジンに近い性能レベルといったところ。その特性として、高回転域まで極めて軽やかにスムーズに回る一方で、常用域のトルクは痩せ気味。これを補うため、ギアのファイナルレシオを低めに設定している。
     このため、RSは6速での時速100km巡航でも3500rpmほどに達する。燃費が重視される近年では珍しいほどのローギアードな設定だ。
     レブリミットは9000rpmで、しかも、REならではの高回転になるほど軽くなるような回転フィールで、そこまで楽に到達するので、加速時の各ギアでの到達速度には不足はないが、どのギアにおいてもトルクで押し上げていくような力強さはあまり期待できない。とくに、3000rpmくらいまでは、3速以上だとアクセルの踏み込みに対するトルクの立ち上がりがいまひとつ。柔軟性に乏しいわけではないのだが、基本的に高回転域まで回してこそ速さが得られる性格だ。ただ、最高出力が250psから235psへとダウンしたものの、REらしい吹き上がりは損なわれていない。



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    さらなる燃費の向上に期待したい。

     RX-8の魅力は、その動力性能とシャシ性能のバランスの高さや、FRで前後重量配分が50対50としたこだわりによる、軽快かつ素直な運動性能にある。
     ハンドリングは、フロント荷重の軽さとフロント慣性マスの小ささを即座に知らしめるもので、鼻先が軽く向きを変えていく感覚は圧巻。とくに、ビルシュタイン製ダンパーを採用したRSは、225/40R19の大径タイヤとのマッチングがよく煮詰られており、18インチタイヤを履くタイプSに比べても、バネ下の重さもあまり意識させず、路面を舐めるような感覚の接地感を生み出している。
     気になる実燃費だが、最近の2L級の自然吸気エンジン搭載車に比べると、劣ると言わざるを得ないのは残念。今回は約900kmを走行し、給油は3回行なったが、流れに沿うような高速巡航主体でも10km/L台、都内での日常的なストップ%26ゴーの環境下が大くを占めると5km/L台まで低下。全般に大人しく走ったつもりだが、平均でも7.6km/Lに留まった。動力性能や車重とのバランスから考えても、燃費は向上が望まれるところだ。














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  • メルセデス?ベンツ Eクラスクーペ


    7月29昼間の場合間に昼間の場合間本にお目見えした新型Eクラスクーペ。本国(ドイツ)仕様ながら、すでに昼間の場合間本導入の主力モデルE500(昼間の場合間本ではE550)クーペの試乗をドイツで行なっている。さっそくその場合の模様を報告書すしよう。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能8点どのグレードも申し分ない馬力。特にE500(昼間の場合間本E550)は見所。

    操縦安定性9点相変わらずの心細くないです感、快適性も高い。

    パッケージング9点スタイルも居住性も“優雅”の一言。

    安全性能10点現在考えられる最新装備を満載。

    環境界性能7点CGIの昼間の場合間本導入が遅れるのは遺憾。

    総合評価9点ミドルクーペの存在値打ちを再認識させる一台 。










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    CLKからEクラスクーペへバトンタッチ。

     メルセデスベンツの中枢車類であるE クラスは、この5月には4代目と入る形式名称W211の昼間の場合間本導入が開始された。しかし今のところボディはセダンのみ。これからステーションワゴンなどラインアップの拡充が図られていく。
     ところで、メルセデスベンツはクーペもいくつかマーケットに投入しているが、これまでミドルサイズを浴び持っていたCLKは、その名の通りCクラスのプラットフォームをベースとしていた。しかし今後は、居住性の向上を主な目的にEクラスベースにスイッチし、その名も新たにEクラスクーペと入る。今回はその新型クーペをドイツはシュツットガルトで、試乗したので報告したい。
     Eクラスの常としてエンジンは豊富に設定されているが、今回乗れたのは、7月に昼間の場合間本に借金チした5.5リッターV8を貯金するE500クーペと、スプレーガイデッド方式ガソリン直噴3.5V6を搭載するE350CGIブルーエフィシエンシークーペの2台。
     ちなみにE500は昼間の場合間本ではE550クーペと呼ばれる。またV6は当初直噴は搭載されず、しばらく既存のポート噴射3.5リッター搭載車が発売されている。



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    世界第一面クラスのCd値0.24を達成。

     Eクーペのサイズは全長4698mm×全幅1786mm×全高1397mm。CLKより全長と全幅が若干拡大され、あべこべに全高は低い。新型Eセダンと較べると全長が約50mm、ホイールベースが100mm短くなっている。
     スタイリングは側面に豊かな抑揚があり、薄い弧のようなサイドウインドーと相まってクーペらしい佇まい。前後をガラス?トゥ?ガラスで滑らかにつなぎ、フルオープンにすると前後窓が全てドア内に納まるあたりも美しい。
     フロントマスクは、小振りな菱形4灯ライトと、スリーポインテッドスターのグリル埋め込みで精悍な様子。
     リアビューも、傾斜を強めたルーフからの流れが奇麗だ。ちなみにCd値は世界最良峰の0.24を実現している。
     インパネ周囲の造形はセダンに準じるが、シフトレパブはコラム式のダイレクトセレクトから、クーペは通常のフロアシフトに変わっている。
     リアシートはセンターに物置スペースがある2座席となっているが、ヘッドクリアランスや足下は身長170cmの僕が座ってもゆとりがあり実用性も考慮されていた。



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    500Nmの最大トルクで優雅な初物をエンジョイ。

     まずはE500(昼間の場合間本E550)クーペから小手調べにが、5461ccのV8エンジンは、すでに馴染みのあるところ。高回転域ではゴロゴロとした迫力の排気音を聞かせる。
     しかし、アクセルを踏んだ場合の初期の動作は意世間やジェントルで、飛び出し感はしっかり抑えてある。もちろん深く踏み込めば500 Nmのトルクが直ぐに沸き上がり痛快だが、普段はそれをそれを隠し、ゆったりと落ち着いて初物を工ンジョイするのが、エレガントなクーペに相応しい付き合い方のような気がした。
     スプレーガイデッド式直噴の3498ccV6エンジンを搭載するE350CGIブルーエフィシエンシークーペは、環境界と走る楽しさの両立を目指す新世代の馬力ユニット。その回転フィールは洗練されており、従来のメルセデスのV6より風風情が増している。
     Eクーペはこの他に、1.8リッター直噴ターボのE250CGIブルーエフィシエンシークーペも導入計画らしいが、これは遺憾ながら今回準備が一番かった。



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    あれた路面を気付かせない滑らかな乗り風味。

     試乗前に、快適性と路面とのコンタクト感を大切にしたと聞かされていたEクーペのフットワーク。
     試乗車は20mmローダウンのスポーツサスペンションを装備した上に、サス、アクセルレスポンス、AT操作をノーマルとスポーツの2モードで切り替える躍動感のあるハンドリングパッケージまで備えていたのだが、それをスポーツ側に設定しても実に順調な乗り心地を風味わわせるのには驚いた。
     路面の継ぎ目をゴツゴツと話して来るような荒さは皆一番だし、コンクリートが剥離したような大きめの段差も当たりが優しく、しかも苦手な余韻などは一切残さず柔らかいに収束する。まさに狙い通りの風味付けだ。
     それでいてハンドリングも甘くはない。ステアリングの応答性はメルセデス流にさほど敏感にはしていないが、どっしりとした風風情の中にも正確に向きが変わる気持ちよさがある。ザラついた感触をうまくカットしながら、掌にはっきりした接地感を話して来るのも前説の通り。スポーティな演出は慎ましい分、気負わずに軽やかに楽しめるクルマに仕上がっている。



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    Eクラスセダン同様豊富な安全デバイスを装備。

     新型Eクラスは、数々の安全装備の採用でも知られるが、もちろんクーペも同様。
     2類類のレーザーセンサーで車間を検知し警告するとともに、不可欠に応じてブレーキを掛けるディストロニックプラス、ステアリングなど70もの情報を元に居眠りを警告するアテンションアシスト、走行状況に応じてヘッ割り知ってト照射を連続的に操作し、ハイビームの自動切り替えなども行うアダプティブメインビームアシストなどなど、枚挙に退屈が一番いほどのノウハウが搭載された。
     今回経験できたのは、速度標識を読み取りマルチインフォメーションに表示する速度リミットアシストや、ディストロニックプラスの車間距離警告機能、それにセンターラインを踏むと車線逸脱をステアリングの振動で教えるレーンキーピングアシストなどだが、確かにこうした豊富な割り知ってパブ支援システムが、Eクーペのゆったりとした初物をサポートしている。
     クーペは優雅な乗り物。メルセデスベンツEクーペはそんな事実を改入れ想い起こさせてくれた。














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  • アウディ Q5


    Q7の弟分であるQ5。兄貴に負けず劣らずの気品質の高さと、初物の確かさが魅力だ。アウディブランドの新たな牽引モデルとしての期待も高い。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能9点2リッターモデルは、想像を上回る力強さ。

    操縦安定性9点オンロードで俊敏、オフロードでタフと万能。

    パッケージング9点キャビン、荷室とも十分に広く使い易い。

    安全性能8点不可欠と思われる装備はほぼ標準で付く。

    環境界性能7点燃費性能など健闘しているが、何と言っても少々重い。

    総合評価8点アウディの新しい選択肢、魅力十分。










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    A4アバントのプラットフォームを採用。

     アウディ ジャパンが5月21昼間の時間に公表したQ5は、同ブランド期待のコンパケトSUVだ。全長4650mmはとにかくとして、全幅1900mmもあると「コンパケト」とは言いにくいが、それは先にラインアップされていた3列シートを有する大型SUV、Q7と比べての事。 ポルシェカイエンやVWトゥアレグとプラットフォームを共用するQ7は、北米マーケット重視ということもあり、全長5mオーパブ、全幅1985mmの巨漢なのに対し、確かにこちらは一回り合コンクトだ。
     Q5の基本骨組みと入るプラットフォームは、先に上陸しているアウディA4アバントと共通。ホイールベースはほぼ共通ながら、リアオーパブハングを削り、全長はQ5の方がやや短かくなっている。
     搭載エンジンは211psの4気筒2リッターTFSIと、270psのV6 3.2リッターFSIの2類。それなりの大きさのボディを2リッターエンジンで走らせるのは意世間な感じだが、過給エンジンなので実はトルクはこちらの方が太く、発生回転域もよりワイドだ。駆動はもちろんクワトロ(フルタイム4WD)。ミッションは両方ともツインクラッチのSトロニックを採用する。



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    アウディならではの質感タップリの調度気品。

     全高1650mmとそれなりに高いボディはいかにもSUV。だがしかし、実車を目の
    前にするとあまり馬鹿でっかい感じは浴びない。弾力のあるアンダーボディと、ガラス面積が比較的小さいキャビンとの対比によるものだろう。
     力強さと軽快さが絶妙の均衡を見せるスタイリングは、アウディのニューラインとしての魅力十分。シングルフレームグリルやヘッ割り知ってトデザインはセダン系とは微妙に異なり、特有の様子を作り出しているし、見切り線をサイドまで回し込んだクラムシェルのようなリアゲートもなかなか個性的だ。 
     インパネはメーターナセルやトリム類の形状がやや異入るものの、基本デザインはA4セダン/ワゴンをほぼ踏襲。全体の質感はまさにアウディ流でたいそう高いし、中央の高い位置に置いたディスプレイをシフトレパブ後方のダイヤル&ボタンで制御するMMI(マルチメディアインターフェース)ももちろん採用されている。
     リアシートは左右比対称分割でスライドが可能。荷室は通常で540リッター、シングルホールドの背景レストを打倒すると1560リッターと十分な容量だ。



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    縦置きエンジン用7速Sトロニックをミッションに採用。

     車重が1870kgもあるため、いかにターボでも2リッターではどうか? と心細いしたのだが、2.0TFSIクワトロは実に軽快だった。1500~4200rpmで最大トルクの350Nmを発生する馬力スペック通り、低速域からモリモリとした最盛期上がりを見せ、重さをまるで感じさせない。
     縦置きエンジン用に開発された7速Sトロニックのステップ感も順調で、キビキビとスピードを乗せて足を運ぶ。無料、加減速の多い市街地のような場面では、何と言っても過給エンジンらしいクセも見せる。極低速域で束の間トルクの希薄さを感じる部分があり、それが待てずにさらにアクセルを踏み込むと、今度は過給が立ち上がって飛び出す感覚があるのだ。
     同じ馬力ユニットを使用するA4ではあまり感じなかった事なので、これは何と言っても1.9トン級の車重に元でがありそう。
     しかしそういった束の間で過ぎる低速域の割り知ってバビリティを別にすれば、2.0TFSIはすばらしく柔軟で、かつこの類としては燃費性能も悪くない。
     一方の3.2FSIはあくまでナチュラルなトルク感。無料全体の力感は2.0TFSIとそう大きくは変わらない。



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    キビキビ走るなら2.0TFSIがおすすめ。

     フットワークは、スポーティそのものだ。ロールは抑えめで進行もリニア。バリアブルレシオを採用するステアリングは結構クイックだし、クワトロシステムは前4対後6と、後輪により多くのトルクを回す設定ということもあり、SUVとは思えない軽やかな身のこなしを見せた。
     2.0TFSIは、オプションと入る19インチタイヤ装着車で小手調べにが、マルチパー合格タイプながらグリップ力も十分で、SUVにありがちな重さやアンダーステアを感じさせずにスイスイとコーナーをクリアする。
     さらに、サスやアクセル、Sトロニックのシフト昼間の時間程、ステアリングなどを統合制御し、3つの走行モードをセレクトできるアウディ割り知ってブセレクト(オプション設定)を躍動感のあるにセットすると、初物はよりイキイキとして来る。
     3.2FSIも基本的な風味付けは同じだが、こちらはより重いV6をノーズに収める関係上、全体の所作がゆるやか。この辺はイメージだが、オンロード/オフロードを問わず軽快さを楽しみたいなら2.0TFSIだろう。



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    オンロード、オフロードともに初物は秀逸。

     駆動系のレイアウト変更とホイールベースの延長で前後重量配分を理想に近づけた、アウディの新しいプラットフォームの実力は、このQ5でもいかんなく発揮されている。
     19インチタイヤを履いていた2.0TFSIはやや硬めの乗り心地だが、それもアウディ割り知ってブセレクトをコンフォートにセットすれば、ほとんど気にならないレベルだし、身のこなしの軽快さは果たしてSUV離れしておりオンロードを十二分に堪能できる。
     しかも、クワトロシステムを用いたSUVだから、オフロード性能も高い。別のチャンスでモーグル走行なども試せたのだが、ここでは軽いホイールスピンで泥濘地からの脱出性を高める機能や、ABSの制御で急坂を安全に下りられるヒルディセンドシステムなど、優れた走破性も風味わえた。
     こうした万能性を、アウディならではの高いクオリティと共に風味わえるQ5は、同ブランドの新たな中枢車類と入る割合も秘入れいる。A6オールロードが一番くなり、A4オールロードも導入計画は今のところ一番いという事なので、その想いはさらに強く入る。














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  • プジョー 308CC


    エレガントなフォルムに導かれるように、コクピットに乗り込む。後は風を友として、無料無料初物まくるだけだ。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能7点4ATは今や役不足。MCに期待が掛かる。

    操縦安定性8点しっとりかつ元気な乗り風味が楽しめる。

    パッケージング9点オープンながら、後席&ラゲッジともに実用性が高い。

    安全性能9点6エアバッグとオートポップアッ本職ールオーパブパブを装備。

    環境界性能7点正直実用燃費性能はとっくにちょっぴり上げたいところ。

    総合評価8点不平なしの、プレミアム?オープンモデル。










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    “美”のオーラ全開のエクステリアデザイン。

     新たに308シリーズに加わったオープンモデル308CC。このモデルの大きな売りは、やはりデザインの落成度だろう。307CCに似ているという指摘もあるが、、308CCの方がまとまり感が強い。
     特にサイドビューのフォルムなどは、うっとりするほど美しい仕上がりとなっている。パッと見だけでも、プレミアム性の高さが伝わってくるのだ。
     そんな308CCだが、欧州では1年前にすでに登場している。昼間の場合間本への導入が遅れたのは、ATの設定がなかったためだ。
     無料し搭載されたATが、徐々によくはなってきているものの、昼間の場合間本の道路理由にややマッチしにくい、AL4(プジョー?シトロエングループが開発したATミッション型式のひとつ)だったのが少々遺憾。今後に期待することにしよう。



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    実用性も十分吟風味されたオープンモデル。

     307CCと比べて全長75mm、全幅60mm拡大、全高は5mm低減。308ハッチ背景と比べて全長+165mm、全高-85mmというのが、308CCのディメンションだ。
     エクステリアのめりはりは、307CCに比べさらに寝かせたAピラー。ここまで寝ていると、オープンにしたときの開放感がやや薄く入るものの、細さも貢献して視認性が高い所は評価できる。
     室内の広さも魅力だ。特にその恩恵を浴びたのが後席。膝周囲や肘周囲にゆとりが天性、アップライトな姿勢ながらゆったりと大人2名が寛ぐことができる。
     後席へのアクセスも、ノブを打倒すると電動で前へ1アクションでスライドし、シート背景を戻すと自動的にメモリー位置まで前席が戻り、たいそう便利だ。
     ラゲッジの広さもちょっと驚くハズだ。207CCもゴルフバッグ4つ積めるほど広いが、308CCはそれ以上。深さもあり、トランクを積みながら、ルーフを収納することができる。



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    バッチリの遮音対策。ルーフを閉じれば上手クーペ。

     搭載される直噴ターボ1.6リッター(140psパブジョン)エンジン。PSAとBMWの共同開発で落成したこのエンジンは、207シリーズ、308シリーズ、シトロエンC4シリーズ、そしてBMWミニとたいそう幅広い展開となっている。
     同じ排気量でも、出力相違が色々あり、それにAT、AMT、MTのトランスミッションが組み合わされる。
     ちなみに今回は、AL4型ATとの組み合わせだ。
     そこで、気に入るのが回転数の向上で阻害される静粛性。しかし、それは単入る考えすぎだった。
     フロントガラスを吸音ガラスとしたのを始め、防音対策&防振対策がしっかり施されていた。ちなみに場合速100km場合の回転数は2500rpmだが、なおさら低い回転数に感じるくらいだった。もちろん、ルーフを閉じてのことだ。



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    スポーティな初物を思う存分エンジョイ!

     ハッチ背景より15mm低い割り知ってビングポジションに腰を下ろすと、オープンカー独特のエレガントな感覚と、スポーツカーのようなシャキッとした感覚のどちらも風味わえる。というのも、初物がかなりイケてるからだ。
     サスペンションは308GTIと同様のチューニングが行なわれ、フロントのブレーキや馬力ステアリングも強化。もちろん、フロントピラーやボディサイドの剛性UPも図られており、4名がしっかり乗れるフルサイズのオープンカーとは思えないほど、元気いっぱいに走ってくれる。
     "ヒラヒラと舞うように走る”といった表現がピッタリだ。
     オマケに後席に至っても、乗り心地がすこぶるイイときている。フルサイズのオープンとしては、かなり落成度が高いのだ。



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    高性能エアコン、そしてネックウォーマーを装備。

     プレミアムな308CCは、豪華機能が余計に奢られている。
     まずはエアコン。
     クーペ/カブリオレモードの検知に加え、世間気温や太陽光の強さなどに合発言させて、温度や風量や風向きを自動調整してくれるインテリジェントオートエアコンが標準装備されている。後席が広い分だけ、ちゃんとおもてなししようといったところだろう。
     さらに前席には、カブリオレモード場合に首周囲に温風を笑い出してくれるネックウォーマーも装備。吹き出し口の高さと3段階の風量調整が可能で、図体や調子に合発言させてコントロールできる。
     ルーフの開閉スピードは、307CCの25秒から5秒縮まり20秒に。しかも場合速10kmくらいまで開閉可能だ。ちなみにルーフはドイツのメーカーが制作し、フランス?ソショー工場へ送って組み練っている。














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  • ポルシェ パナメーラ


    911を連想させるフォルムの、4ドア?グランツーリスモ「パナメーラ」。割り知ってパブとして、そして後席の乗員としても、その超越した乗り風味を楽しめるポルシェの意欲作だ。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能8点スポーツカーの“速さ”とサルーンの“良質さ”を両立。

    操縦安定性8点見所の高速安定性とポルシェ車ならではのダイナミズム。

    パッケージング7点「変わったカタチ」に見えるのは911のDNA。

    安全性能10点「思いのままに走れる」のは、最良の安全性能のおかげ。

    環境界性能7点アイドルス第一面?システムの採用は“真剣”の現われ。

    総合評価8点世界のメーカーに与えるインパクトはキングサイズ級。










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    現実のものとなったポルシェ長年の目標。

     後席にもゆったり座れる4人乗りのスポーツカー。それは、45年以上の歴史の所有者である911の開発初期からの「ポルシェの目標」であったという。
     となれば、911、ボクスター/ケイマン、そしてカイエンに許す“第4のレンジ”と紹介をされるパナメーラは、まさしくそんな目標を実現させたモデルだ。
     奇しくも、パナメーラが世界デビューした2009年9月19昼間の時間は、911の設計者であるブッツィー?ポルシェの父親であり、自らもその前身である356の設計を行なったフェリー?ポルシェの生誕100周年という思い出の昼間の時間。パナメーラがそんな“メモリアル?イヤー”でのデビューとなったのはもちろん偶然と言えば偶然であろうが、ポルシェ社がこのモデルを「4シーター?スポーツカーに憧れを抱き継続したフェリーに捧げる」とコメントするのも、絶対に誇張に過ぎるというわけではないの。
     全長およそ5m、全幅も1.9mという堂々たるサイズのこの4ドア?グランツーリスモは、当初は8気筒エンジン?モデルのみの展開。後に6気筒モデルとハイブリッド?パブジョンが追加設定をされる。



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    特有のパーソナル感を醸し出すパッケージング。

     前出のような全長×全幅に対し、全高は「わずかに」1.4mと少々。加えて、4枚ドアを備えながらファスト背景の本職ポーションで、ボディ?リアエンドには大型のゲートを供えるというパナメーラは、これまで他に例を見ない特有のパッケージングとスタイリングの所有者だ。
     そんなユニークなパナメーラのデザインだが、ゆっくり見晴らしるうちに、いずれの部分も「911に敬意を表して生み出されたデザイン要素」によって構築をされている事に気付かされる事に入る。
     パナメーラのパッケージングの個性は、キャビンスぺースでも色濃く言い分されている。中でも、後席に腰を下ろした際の“個室感覚”は他のどのようなモデルでも風味わった事のないものだ。高く、幅広のコンソールとスリムなハイ背景型のフロント?シート背景、そして高いベルトラインがそうした強いプライベート感覚を演出する。
     割り知ってパブだけではなく、乗る人全員がまずはその居住性で強い個性を風味わえるというのも、パナメーラのめりはりのひとつなのだ。



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    アイドリング?ス第一面機能を全車に標準装備。

     パナメーラ搭載の4.8リッター8気筒エンジンは、「S」、「4S」グレードに積まれる天然吸気ユニットも、「ターボ」グレードに積まれるツインターボ付きユニットも、見当通りにパワフルだ。
     無料、時速0→100km出足タイムが、「ターボ」でわずかに4.2秒(!)、「S」や「4S」でも軽く5秒台という、超一級スポーツカーレベルの速さを実現しているのは、アルミニウムやマグネシウムなどを贅沢に用いた軽量“ハイブリッド?ボディ”の貢献も大きい。
     そんな心臓と組み合わされるデュアル?クラッチ?トランスミッション“PDK”の仕上がりは、まさに「MTとトルコンATの良いとこ取り」というフレーズがピタリと来る。滑らかなシフト反応とダイレクト感溢れるアクセルレスポンスを見事に両立しているのだ。
     また、パナメーラの全車にアイドリング?ス第一面装置が標準装備される。「いつの間にかエンジンが止まり、いつのまにか再始動をしている」といった作動の過程は、このモデルを高級4ドア?サルーンと見詰めた時でも、不天然さは一悲しい。



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    ポルシェのクルマであることを心から実感。

     パナメーラの足回りは、「ターボ」にエア?サスペンション、それ以世間にメカニカル?タイプを標準設定している。
     無料し、今回の試験車は、「ターボ」以世間にもオプションのエア?サスペンションを装着。また、「ターボ」の試験車には、アクティブ?スタビライザー“PDCC”がオプション装着されていた。
     「S」と「4S」が19インチ、「ターボ」は20インチと、それぞれ標準よりも1インチ増し径のシューズを履いた各試験車だが、そのいずれもが後席に招かれても不平の付けようのない快適性を実現していた事にまず感心。
     中でも、20インチ?シューズ+“PDCC”で武装をした「ターボ」のフットワークのポテンシャルは何と言っても普通世間れたもの。「必ずサーキットに持ち込んでみたい」と思わせるのだから、何と言ってもこれはちゃきちゃきのポルシェ車なのだ。
     ちなみに、ドイツでの国際試乗会ゆえに試す事の出来た時速200km近いゾーンでの初物では、強力なダウンフォースも実感。リアウインドー下から現れるアクティブ?スポイラーは、絶対にエンターテインメント性に富んだアクセサリーなどではないのである。



    ポルシェ パナメーラの続きを理解する














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    表裏一体の関係を有するパナメーラと911。

     「多額の借金を抱え」などという枕詞と共に、一時はフォルクスワーゲンとの関係が取り沙汰されたポルシェだが、実は自動車ビジネスの領域では、しっかりと黒字を維持し継続している。
     そんな事実は、911に加えてボクスターをリリース、さらにはカイエンやケイマンといったブランニュー?モデルを加えて来たこれまでの戦略が、いずれも“的を射る”ものであった事を示している。
     一方で、カイエンに引き続いてパナメーラがデビューとなり、このブランドがいよいよ“スポーツカー専業メーカー”とは呼べなく入る事に一抹の寂しさを感じる古くからのファンも居るかも知れない。
     しかし、ポルシェというブランドの中枢にあるのは「ボクスター/ケイマンでもカイエンでもなく、あくまで911」というのがこのメーカーの揺るがないスタンス。そして実はこのパナメーラも、そうしたこのブランドのフィロソフィをさらに強固なものにすべく誕生した1台というわけだ。
     パナメーラの成功は、遅かれ早かれさらに魅力的な911の誕生へと“還元”をされる???ボクにはそんなシナリオが見えるように思う。














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  • 昼間の時間産 スカイラインクロスオーパブ370GTタイプP


    クーペとSUVのいいとこ取りがコンセプトのスカイラインクロスオーパブ。その意図は、丿ブを握った瞬間から直に体に伝わってくる。スカイラインの冠は伊達じゃない。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能8点馬力、トルクともに同級ライバルを凌駕。

    操縦安定性8点機敏かつシュアなハンドリングが美点。

    パッケージング7点リアシートの居住スぺースがいまひとつ。

    安全性能8点車線逸脱防止支援システム(LDP)が効果的。

    環境界性能6点排気量のわりには低燃費だがエコカー厚遇ゼロ。

    総合評価8点乗り心地、仕上げがセダン、クーペより良質。










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    FRのプラットフォームを有するクロスオーパブモデル。

     スカイラインの新しいバリエーション、クロスオーパブは「クーペとSUVの融合」をコンセプトに天性たクルマ。すでに北米、欧州など海世間市場でインフィニティEX35の名称で市販されている。
     ベースとなったのはスカイライン(インフィニティG35系)なのだが、ホイールベースをクーペ比で50mm短縮し、リアサスペンションのレイアウトを変更するなど、新カテゴリーにふさわしいシャシが与えられた。なのでいわゆるボディの着せ替えモデルではない。
     駆動方式はFRと4WD(アテーサE-TS)の2本立てである。ベースモデルがFRの同タイプは、輸入車ならBMWのX3、X5、ベンツの GLKがある。一方FF由来の同タイプ輸入車はアウディQ5、ボルボXC60、VWティグアンなどがある。
     FR、FFそれぞれにメーカーの思想、信念があり、単純に甲乙はつけがたいが、運転そのものについていえば個人的にはFR由来のクルマの方が好ましい。「むかしの風味」というか、私の身体に染みついた感覚とマッチするからだ。これはもちろん洗練、近代化されたFF由来のSUVを否定するものではない。



    昼間の場合間産 スカイラインクロスオーパブ370GTタイプPの続きを理解する














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    見通し順調で快適な割り知ってビングポジション。

     スリーサイズは全長4635mm×全幅1800mm×全高1575mm。欧州のライバル車、BMW X3やアウディQ5などの寸法と比べるといくぶん全幅が狭く、全高も低い。これは都市部のほとんどの立体車を停める場所にギリギリ入れられるボディサイズでもある。
     ロングノーズにキャビンフォワード、前後のオーパブハングを切り詰めたスタイリッシュなボディをまとうゆえ、室内は広々というわけにいかない。リアシートの居住性はスカイライン クーペより「いくらか上」にとどまる。しかし調度品の包まれ感、内装はまさしく高級車のしつらえで、本革シートや本木目のフィニッシャーの質感はシックで上々である。
     運転席のヒップポイント地上高は、616mmでクーペに比べ110mmも高い。このヒップポイントは当然乗降しやすいといわれる高さで、昼間の場合間産キューブ、スズキのワゴンRがこの数値に近い。
     高い着座位置だと周りの見通しが開け、運転にフラストレーションが生じない=安全という有益もある。もはや低いシートポジション=スポーティなクルマという公式は場合代遅れかもしれない。



    昼間の場合間産 スカイラインクロスオーパブ370GTタイプPの続きを理解する














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    厳しい山岳路をゆとりシャクシャクでクリア。

     馬力ユニットはVQ37VHR型。VQ35型に奪って代わった昼間の場合間産の主力V6エンジンで、現在はスカイラインクーペを皮切りにセダン、フェアレディZに搭載されている。VVEL(バルブ作動角?リフト量連続可変システム)の採用でハイレスポンス、ハイ馬力、低燃費を成し遂げたが、このユニットのめりはりは中低速から豊かに湧き売れるトルクだ。
     組み合わされるミッションはマニュアルモード付きの7速ATで、これもスカイライン、Zに搭載されているものと同一。
     試乗ルートは御殿場起点で河口湖までの行き帰り。まずFRのクロスオーパブ 370GTタイプPで初物始めたが、何と言っても3.7リッターの容量の恩恵は大きく、急勾配の山岳路をグイグイ登る。大排気量は気分がいいもので、ついつい燃費を気にせず、アクセルを多めに踏んでしまう。
     動力性能についてはゆとりシャクシャクであり、車重が100kgかさむ4WD(370GT FOUR)でもそのハンデを感じさせなかった。交差点が青に変わり、ヨーイドンでスタートすると他車をリードするのは常に昼間の場合間産車、という古きよき伝統(?)がしっかりと浴び継がれている。



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    乗り心地のよさもこのクルマの魅力のひとつだ。

     スカイラインクロスオーパブのハンドリング性能は、ずばりスカイラインセダン、クーペのそれにほぼ近い。背が高くなったといっても、重心高はわずか20mmしか上がっていないからだ。
     それゆえ一般的なSUV、ミニバンとは運転感覚が異入る。ひとことでいえばピタッと走るのだ。それから当然大切なことは、乗り心地が滅法よろしいということ。これはあきらかにセダン、クーペの上を足を運ぶ。
     理由は低重心化により、サスペンションのスプリングを柔らかくすることが可能となったからだ。ストローク感があり、路面のオウトツをうまく吸収してくれる。
     試験車のタイヤは、ダンロップのオールシーズンを装着していたが、乗用車用のサマータイヤを履いていたらなおさら好感度が増したはずだ。
     さて、4WDにするか、FRにするかだが、アテーサE-TSは通常走行場合はほぼ100%FRのトルク配分で走る。積雪地帯のユーザーならば話は別だが、昼間の場合間常の使用ではFRで十分。冬になったらスタッドレスを履けばいいのだ。



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    価格に見合う質感の高さと優れた運動性能。

     第三のスカイラインといえるクロスオーパブは、いいお価格の国産車だ。ベースグレードの370GT(FR)が420万円、第一面グレードの370GT FOUR タイプP(4WD)で499.8万円。同社のSUV、デュアリスの約2倍と入る。この価格設定ゆえ、クロスオーパブには「安物感」が漂っていない。
     旧来からのスカイライン党(50代以上のユーザーか)にとってクロスオーパブは、アレルギーのあるカタチかもしれない。私も画像で見詰めたときはあまりそそられなかったが、実車を見晴らしているうちに納得できた。
     こうした近代合コンクトSUVの誕生は、メーカーの理由=利益追求というより、ユーザー側の要望の産物でもある。
     余談に入るが、昼間の場合間産自動車は今後EV(電気自動車)に社運を博打けると公言した。遠くない将来、このスカイラインクロスオーパブ(の後継車)のEV仕様が出現する割合もある。330psのV6の咆哮は聞こえないが、これまで蓄積してきた昼間の場合間産車ならではのハンドリング性能は是非とも活かされるだろう。それくらいシャシの落成度は高い。














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  • プジョー 3008


    世界の自動車マーケットは、刻々とと変化を継続している。ほんの数年前まではマイナーな存在でしかなかったクロスオーパブモデルが、今や主流になりつつある。プジョーも場合流に押し流されまいと、新たな一歩を踏み出した。








    評価

    評価項目について





  • 動力性能8点待ちに待ったの6AT導入!馬力も適度で十分楽しめる。

    操縦安定性8点柔らかいさとしっかり感を両立。

    パッケージング9点国産ミニバン普通みに使いやすい。

    安全性能8点基本的な安全装備は不平ナシ。

    環境界性能8点ユーロ5もキッチリクリア。

    総合評価8点ちょっと人とは異なるSUVが欲しい人に打ってつけ。










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    プジョーが初入れ手がけたクロスオーパブモデル。

     プジョーのゼロ2つシリーズが、再び来年早々に昼間の場合間本に上陸する。初っ端のゼロ2つと言えば、1007。ユニークなユーティリティが光った1台だったが、今度はクロスオーパブモデルだ。
     308の派生モデルとしては、ハッチ背景、SW、CC、そしてクーペ308RCZが近々加わる計画だが、こんな隠し技があったとは!しかも、プジョーのクロスオーパブ?カテゴリー初挑戦という景品付だ。
     3008誕生の経過は、量が多くて感のある307を望むお客の声に応える形で天性た307SWに遡る。このニーズは308SWにも継承され、さらにその注文はボルテージを上げ、クロスオーパブの登場となったのだ。
     もちろん、近年高まっているクロスオーパブ人気にあやかってということもあるが、世界的に気に入る1台であることは間相違なさそうだ。
     さて、クロスオーパブというからには、以前のカテゴリーの掛け合わせ。今回はセダン、モノスペース、合コンクトカー、SUVのイイトコ取りをしたという。



    プジョー 3008の続きを理解する














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    プジョーのこだわりを感じる調度品デザイン。

     ボディサイズは、昼間の場合間産のデュアリス(海世間ではキャシュカイ)、VWティグアン、ルノーコレオスあたりがライバルと入る、全長4365×全幅1837×全高1639mm。道幅の狭い所が多い昼間の場合間本でも、運転しやすいサイズと言えそうだ。
     このジャストサイズが、合コンクトカーから浴び継いだもので、高いアイポイントと開放感はSUV、機能的なユーティリティはミニバン、割り知ってブフィールのよさはセダンからと入る。
     しかしやはり、プジョーらしいと思うのは、調度品のユニークさだ。ズラリと普通んだトグル風のスイッチ種や、風防のように立ち上がってくるヘッドアップディスプレイを目の当たりにすると、なんだか飛行機のコクピットに座っているような気にさせられる。
     調度品で手の着くところのほとんどが、ソフトパッドになっているのも好感がもてる。温かみのある質感が心地よい。



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    昼間の場合間本へは6速AT仕様で登場。

     搭載エンジンは、207シリーズや308シリーズ、ミニでお馴染みの、1.6リッター?ターボ。低回転域から最大トルクを発生し、びりな状況でも扱いやすいのが魅力だが、3008においてもそれは変わらない。
     組み合わされるミッションは、今回の試乗車は6速MTだったが、昼間の場合間本に導入される仕様は6ATに入る。これはAT比率の高い昼間の場合間本マーケットをにらんでのこと。
     Cd値0.296という空力ボディも3008のめりはりだ。上背のあるボディながら、高速道路をフラストレーションなく走行することができる。
     しいて気に入る点をあげるとすれば、高速域からの出足にどすがないことだ。この辺りは、低回転域を中心としたSUVテイストのセッイティングになっているためだろう。
     ちなみに場合速100kmでの回転数は2100rpm。静粛性も異常ない。



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    足回りの新デバイスは効果絶大。

     乗り心地は、ライバルたちと比べ微振動が抑えられ、ナチュラルなものとなっている。プジョーと言えば猫足、というコアを忘れていないのだろう。
     その一方で、ライオンの霊魂も忘れておらず、アグレッシブな初物もちゃんと最盛期込まれている。
     リア左右のダンパーの真ん中に、3つ目のダンパーともいうべき躍動感のあるローリングコントロール(オイルをコントロールする装置)が奢られているのだ。
     その効果はてきめん。高速走行ですぐに実感することができた。車高の高いクルマにありがちなイヤなロールがちゃんと抑えられている。
     さらにフランス独特の、クネクネしているクセにハイ速度のワインディング路もチャレンジしてみたが、変らぬ安定した初物を工ンジョイすることができた。躍動感のあるローリングコントロールの恩恵は、かなり大きいといっていいだろう。



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    国産ミニバンに負けないユーティリティの数々。

     ユニークなユーティリティとして注目なのが風防調のヘッドアップディスプレイ。速度やクルーズコントロールのコンディション、そして前走車との距離と場合間がわかるディスタンスアラートも表示する。
     フランスでは、車間距離の詰めすぎで起こる事故が50%にも上ることから装備されたとのこと。実用的なだけでなく、デザイン性も高いのは、フランス流と言っていい。
     とっくにひとつの特筆モノは前後シート。前席は、柔らかすぎず固すぎずの包み込みタイプで、フィーリングがイイ。後席は十分なスペースの上、適度なカタサとホールド感で体が揺すられない。
     ラゲッジルームもなかなか凝っている。テールゲートは、上下観音隔たり方式で、開口部も低め。重たい荷物もスライドさせればラクに積み込むことができる。ベンチ代わりに女性が2名が座ることも可能だ。
     トノカパブもアンダーフロアに仕舞えるので、スッキリ片付けられるし、ラゲッジ側から後席をワンタッチでアレンジすることもできる。国産ミニバン顔負けだ。














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