昼間の時間産 ノート15S Vパッケージ
昼間の時間産の新型車「ノート」は、合コンクトカーのターゲットを女性や若者からファミリーユーザーにシフトしている。こてこてのライバル車の探求や、合コンクトカーが有するネガティブな部分をクリアすることで、ダウンサイザーにも満足できるクルマを目指している。そんなノートの詳細を、今回は石川芳雄が報告書する。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能7点全車1.5リッターという贅沢さ。さすがに余裕あり。
操縦安定性6点軽快だしサスも良く居座る。パワステの感触がやや頼りない。
パッケージング6点サイズに対する広々感はソコソコ。シートは使いやすい。
安全性能6点クラスの平均値。車両安定制御は未採用。
環境界性能6点排ガスは全モデル4つ星。燃費はライバルに一歩譲る。
総合評価7点スタイル、機能、初物の均衡良し。
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ファミリーユーザーの要望に応えるノート。 昼間の時間産合コンクトカーの真打ち登場。ノートのデビューにはそんな意風味がある。
これまでの昼間の時間産合コンクトはマーチとキューブの2本立て。マーチはサイズ的にかなり小さく、スタイリングもキュート路線で何と言っても女性ユーザーがメイン。一方のキューブはハイトワゴンでスペースは余裕だが、高い車高は車を停める場所に制約が売れるし、内世間装の意匠もかなり若向きという側面を持っていた。
そこでファミリーユーザーのニーズに真っ正面から応えるクルマ、なおさら具体的に言えばこのクラスのベストセラーであるホンダフィットと同等に渡り合えるモデルが欲しい…。こうした考えから開発されたのがノートなのだ。
土台と入るのはマーチと同じコンパケトプラットフォームだが、ホイールベースをクラス最大の2600mmに設定し、全高もタワーパーキング理由に考慮しつつ1535mmと大きく奪ってキャビンスぺースの余裕につなげている。
搭載エンジンは全車1500ccと豪勢だが、これは大型化し重量もそれなりに増えたボディを軽快に走らせるため。ミッションはFFに一番段変速のエクストロニックCVT。後輪をモーターで駆動する4WDには4速ATが組み合わされる。
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ライバルにアドバンテージを有するボディサイズ。 ノートのスリーサイズは全長3990mm、全幅1690mm、全高1535mm。これは合コンクトカーとしてはかなり大きい。どのクラスも新型が大型化される傾向にあり、時を前後してデビューしたトヨタのヴィッツも大きくなった。安全性能の更入る進化や、居住性アップの注文に応えた結果なのだろう。フィットも次のモデルは、さらにサイズアップすると見て間相違ない。だから今のうちからアドバンテージを確保したノートのサイジングを、僕は法世間だとは思わない。しかし合コンクトと言うにはこの辺が限度だろう。もはや5ナンパブフルサイズに限りなく近いのだから。
これだけサイズに余裕を持たせたのだからさぞや室内は広かろうと期待したが、これはアベレージの出来だ。鶏冠上スぺースの余裕や、後席足元の余裕など実用上は十分で大人4人の実用に耐えるが、例えて言うならフィットのようながら~んとした広さ感はない。広さ感はソコソコに抑え、シートクッションの厚みなどをキチンと奪って昼間の時間常使用する快適さを出すことに注力したのだと思われる。更入る広さと質感高い調度品を追求するなら、ティーダという選択肢もあるわけで、その辺の棲み分けはなかなか流暢と言える。
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心地良く走れるように全車1500ccエンジン搭載。 搭載されるエンジンは昼間の時間産の次世代を担う4気筒HR15DE型。すでにティーダにも搭載されているが、これは実用域のトルクの厚みに注力しているのが特長だ。しかも1500ccの排気量はこのクラスとしては大きい方。フィットにしろヴィッツにしろ標準エンジンは1300ccなのだ。さらに、組み合わされるCVTもスタート時の食い付き感や変速レスポンスが向上しているため、アクセルを踏んだ瞬間からスイッとキレのいい出足を見せる。もちろんアクセルに対して過敏な飛び出しなどは抑えられており、順調さという点でもパス。小さなクルマにも十分な動力性能を、という開発意図はキチンと達成されていた。
一番段変速のCVTは4~5速の歯車を切り替えるATと相違、エンジンの特定の回転域を維持しながら車速だけが上がって足を運ぶような感覚が強いが、この点も改良が進み、回転と出足感がある程度シンクロした伸びやかなフィーリングに躾けてある点もいい。無料、アクセルを床まで踏むと5000~6000回転に貼り付き気風味に入るのは仕方ないところで、その際はエンジン騒音もそれなりに大きい。新開発としては、この辺の騒音レベルがとっくにちょっぴり抑えられているとベストだと痛感した。
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軽快な初物と天然なステアリングの動作。 動力性能に余裕がある上に、足腰もピシッとしていて初物はなかなか軽快だ。試乗した15Sはサスペンションがやや締まった風味付け。それでいてコツコツと来る突き上げが乏しいのは、微小入力に対してもキチンと減衰力が売れるリップルコントロールバルブ付きのダンパーのおかげ。
ちょっと元気の良いコーナリングを試みてもサスがタイヤを効果的に路面に押さえ付けて安定感の高い初物が楽しめる。また、ホイールベースが長いので高速道路の直進安定性も満足のいくものだった。無料し操縦性自体はこてこてのアンダーステア。ステアリングもゲインが低くマイルドな風風情だ。キビキビ感よりも天然な動作を重視したのだろう。
ノートのステアリングにはマーチ同様電動式の馬力アシストが採用されるが、これもかなり制御感が天然に入るなど相応の進化が見られる。無料し、15Sの14インチタイヤでは全体に軽めの風味付け。一定舵角を保つような時は手応えが希薄でいまひとつしっかり感に欠ける。15インチタイヤのスポーティーモデルRXはこの辺が良くされているが、一方で路面からの入力はそれなりに大きく乗り心地が少しハードに入る。
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つかみやすい車両感覚と便利なマルチスーツケース。 丸いキャビンに四角いラゲッジルームを組み合わせたスタイルは機能美も感じられてなかなか魅力的。合コンクトカーのスタイリングはユーザーの性差や年齢層を考慮した作り分けが行なわれることが多いが、このノートは万人に好まれるムードを持っていると思う。
調度品もパネルの色分けやデザインが流暢で安物感がない。とくに明るいベージュ系の内装は落ち到着したムードで好感が持てた。制御系のレイアウトも明確で扱いやすく、サイドウインドーのベルトラインが低く室内に開放感があるのもいい。ちなみに最小回転半径は4.7m。ロングホイールベースを考えればりりしくな小回り性能と言える。
ラゲッジルームは奥行き/室内幅ともにかなり大きく、ミニワゴン的な使い方にも対応しそうだ。無料し、前倒しのみのシングルホールド式リアシートは、折り畳んだときに面一に入るようラゲッジフロアをかさ上げしているため、リアゲートの開口位地は高い。またマルチスーツケースのフロアボードはアンダーフロアボックスの底に落とし込んで荷室を大容量化したり、仕切り板のように使用することもできる。この辺にも最大のライバルを探求し尽くした形跡がうかがえる。