静かなクルマはいいクルマです。乗り心地最高な2台に注目!
静かにゆったり、のんびり走ることもできる
それがいいクルマの条件だったりするんです
今回は、乗り心地の素晴らしい二台をご紹介。メルセデスはチーフデザイナーが変わって、よりシャープに。しかも、その乗り心地のよさがたまりません。そしてマツダのロードスター、これ、スポーツカーにも関わらず、ゆったり、静かに乗れて快適なんです! それでは、詳細をみていきましょう。
MEN%26#39;S EX09年6月号より
%26gt;%26gt;まずは、安全性も当然向上のメルセデス。
静かにゆったり、のんびり走ることもできる
それがいいクルマの条件だったりするんです
ここが別次元 1. 万が一のときに歩行者を守るボンネットです
ここが別次元 2. 照らす範囲の広い新開発ヘッドライト採用
当然安全性も向上しています
事故時にボンネット後部を即座に50mm/跳ね上げることで、衝撃吸収ゾーンを確保し、歩行者を守るアクティブボンネット、さらには対向車を検知してライトを自動調整するアダプティブハイビームアシストなど安全面での新デバイスを多数採用。安全性にも磨きがかかっています。日本登場はこの5月の予定なので価格は未定。※写真は海外仕様。
%26gt;%26gt;MERCEDES-BENZの自動車カタログ
MEN%26#39;S EX09年6月号より
%26gt;%26gt;買う意味大ありな理由とは?
静かにゆったり、のんびり走ることもできる
それがいいクルマの条件だったりするんです
中谷正史 MEN%26#39;S EXクルマ担当
島下泰久 モータージャーナリスト
中谷 随分印象が変わりましたねぇ、今度のEクラス。
島下 シャープで押しが強くなりましたよね。実はメルセデス、チーフデザイナーが変わったんです。その効果ですね。でも驚くべきは見た目じゃないですよ。走りです、走り!
中谷 そんなに凄いんですか?
島下 はい。進化ぶりは、まさに別次元です。まず素晴らしいのが乗り心地。ザラついた路面でも至極滑らかだし、路面の継ぎ目を越えるときも、遠くでコトッという程度。ホント快適なんです。それでいて、飛ばしても車体はビタッと安定していてズドーンと飛ばせちゃう。試乗会の舞台はスペインだったので、結構ハイペースで走れたんですが……コレは大したモンですよ。
中谷 それからそれから?
島下 静粛性も相当ハイレベルです。まるでカプセルの中に入っているみたい。無音ではないんだけど、いい音だけ濾過されて入ってくるみたいな。
中谷 まさに王道の進化ですね。
島下 しかもEクラスは、この乗り味を特別な新機能といった飛び道具にほとんど頼らず、全体の完成度を高めることで実現しているんです。だから素のモデルだって十分快適。その上に電子制御式のエアサスペンションを加えれば、さらに素晴らしいという具合で。
中谷 珍しいくらいの大絶賛ですね。
島下 仕方ないですよ、本当のことですから。ほかにも、メルセデス自慢の安全性は新しいデバイスが投入されてさらに高められているし、燃費も向上しているなど、全方位に進化していますからね。さすが基幹モデルだけあってメルセデスも気合の入り方が違うといったところでしょうか。
中谷 日本にはいつ頃入るんですか?
島下 それが、もう間もなく上陸なんです。こんなご時世でも、買う意味大アリな一台だと思いますよ。
車内の使い勝手も向上
外観同様シャープなデザインのインテリア。ダイレクトセレクトやCOMANDシステムの搭載で、使い勝手もますます向上しています。
後ろ姿も若々しく進化
LEDテールランプの採用で若々しさを増したリアビュー。盛り上がったフェンダーのアクセントは往年の名車へのオマージュです。
今回試乗したモデルから数えて3世代前のW124以来、ご無沙汰だったEクラス・クーペが復活します。セダンのシャープなモチーフと伝統のBピラーレスのサイドビューが融合したフォルムは実に美しく、魅力的。当然日本にもセダンより遅れてですが、導入の予定です。
MEN%26#39;S EX09年6月号より
%26gt;%26gt;ハードトップ採用で、オープンカーという楽しさ
静かにゆったり、のんびり走ることもできる
それがいいクルマの条件だったりするんです
オープンカーとクーペハードトップなら2度美味しいです
今回紹介する電動格納式ハードトップ採用モデルであるロードスターRHTが追加されたのは2006年8月のこと。1150kgという軽量さと最高出力170psを誇る2Lエンジンにより、伝統の軽快な走りが存分に楽しめます。なお、2008年12月には内外装のデザインを変更し、エンジンに回転上限を高めるなどの改良を加えたマイナーチェンジが実施されています。268万~295万円
%26gt;%26gt;MAZDAの自動車カタログ
MEN%26#39;S EX09年6月号より
%26gt;%26gt;甘くみていてすみません。
静かにゆったり、のんびり走ることもできる
それがいいクルマの条件だったりするんです
中里 靖 MEN%26#39;S EX編集長
中谷正史 MEN%26#39;S EXクルマ担当
中谷 今回のお題はマツダの誇るギネスカー、ロードスターです。
中里 そういえばこのクルマって「世界で最も売れている2シーターオープンスポーツ」なんだっけ。
中谷 正確には初代が誕生した1989年以来の累計販売台数が、ってことですけど。
中里 なるほどね。でもロードスターが売れているっていうのはわかる気がする。何しろ運転していて楽しいんだよね、これが。実はさっきこのクルマで花見に行ったんだけど……。
中谷 就業時間中ってことですよね。そういえば副編集長が打ち合わせしたいって探していましたよ。
中里 で、街中をゆっくり走ってみたんだけど、それでも運転するのがしっかり楽しいんだ。といっても「シフトを頻繁に変えなきゃいけない」的な煩雑さはなくて。純粋にハンドルを操作して、それにクルマが反応するっていう楽しさなんだよね。いわゆる「人馬一体」っていうやつ?
中谷 確かにおっしゃるとおりだと僕も思います。ロードスター伝統のクイックなレスポンスはこのモデルでも健在ですし、車重自体も1.2t未満と軽量。だから街中での運転でもモッサリしたところがありません。さらに、全長4020×全幅1720×全高1255mmという小ぶりなサイズゆえ、街中での取り回しは驚くほどラクですしね。そういえば先ほどの「花見」は屋根を開けて走りました?
中里 当然。屋根を開けずして何がオープンだ、っていうのは言いすぎかもしれないけど。それにしてもこのクルマは屋根の開け閉めも速いね。
中谷 開けるのも閉めるのもそれぞれ12秒で完了するそうです。これは速いですね。信号待ちなど、ちょっとした時間にさっと操作できるのはいいですね。開けて走ってみていかがでした?
中里 風の巻き込みが想像以上に少ないのにびっくりした。最初、このクルマを見たときに風の巻き込みを軽減するウインドディフレクターのサイズが小さくてちょっと心配だったんだけど、実際に乗ってみたら車内はかなり快適。「甘く見ていて正直スマン」という感じだったね。助手席に人を乗せても気兼ねなくオープンにして走れるレベルだと思う。
風の巻き込みが驚くほど少ない
屋根開き時の風の巻き込みの点もロードスターは秀逸。クルマ自体のデザイン、そしてウインドディフレクターが「風の巻き込みは気にならないレベル」にしてくれます。
この静かさはちょっと驚きです
実はロードスターはソフトトップでも静粛性はかなりのもの。RHTはハードトップ採用でこれがさらにアップし、結果「風切り音などが本当に静か」になっています。
充実の小物入れなど使い勝手もバッチリ
ドア部分には小物入れとしても使えるドリンクホルダーを完備。その下にはメッシュポケットが用意されており、「サイズから考えれば収納はかなり充実している」とか。
タイトだけど狭くないこのバランスが見事
コクピットのデザインテーマは「心地よい開放感とタイト感の絶妙なバランス」。そのテーマが生み出した室内は「スポーティかつ居心地のいい空間」になっています。
オプションですがカーナビは必須です
カーナビはオプションで用意され、価格は22万4480~31万9380円の全5種類。それぞれモニターは7型と大きいため「操作もしやすく、視認性もいい」となっています。
MEN%26#39;S EX09年6月号より
%26gt;%26gt;就業時間中ですよぉぉぉぉ。
静かにゆったり、のんびり走ることもできる
それがいいクルマの条件だったりするんです
中谷 ついでにいうなら、オプションでシートヒーターも付いていて、さらにオープンモード付きのオートエアコンも装備されているから車内は快適だよ、ってところですかね。オープンの話はわかりましたけど、屋根を閉めて走ったりはされました?
中里 「屋根を開けずして何がオープンだ」って言ったろ。
中谷 つまり走っていない、と。もったいないですね。屋根を閉めても楽しいのが、このロードスターのハードトップモデルなのに。
中里 確かに閉めて走ってもいいかなって思ったんだよね。でも、正直こういうクルマで金属の屋根だと閉めたときになんかこう息苦しくならない?
中谷 それは全くありません。まず、頭上のスペースが広い。95cmある僕の座高でも頭の上にはきちんとスペースがありましたから。
中里 身長に比べて座高は随分と高いねぇ……。ともかくその座高でいけるんだったら大丈夫そうだね。
中谷 ……。さらにハードトップゆえ、屋根を閉めれば走行中はかなり静かです。高速をそれなりの速度で走りましたが音に関して気になることはありませんでした。いうなればスポーティなオープンカーとクーペの両方が一台のクルマで楽しめるというわけです。
中里 使い古された言葉だけど、このクルマの性格を端的に表しているね。
中谷 そういえば、ロードスターって外国の人から注目を浴びません? ギネスに載るほど、認知度の高いクルマだからってのはもちろんあるでしょうけど、それにしても結構注目されます。
中里 ロードスターって日本車では数少ない、性格のはっきりしているクルマだし、欧米の人ってそういうのが好きだからかな。ともかくこういう記号性のあるクルマが日本車であるっていうのは嬉しいし誇らしい。……こんなことを話していたらまた乗りたくなってきた。今度は屋根を閉めて高速をちょっくら走って来る。
中谷 就業時間中ですよぉぉぉぉ。
オープン時の走りの楽しさは格別です
ハードトップはトランクとシートの間に収納。ホイールベース内にすべてが収まるため、前後重量配分50:50がキープできます。結果「軽快な走りが楽しめる」のです。
個人的にはマニュアルがベストバイです
ロードスターRHTに用意されているのは6速M/Tと6速A/Tで、今回のモデルは前者を採用。滑らかかつ確実なシフトフィールで実に楽しく運転できます。
閉めたときも圧迫感はありません
クローズ時の頭上スペースが狭いものがオープンカーには多く見られますが、こちらは別。頭上の余裕が十分で「圧迫感がないので、疲労軽減にも効果あり」です。
開けても閉めてもトランク容量が変わらず
トランク容量が常に150Lなのもこのクルマの魅力。これは屋根を専用の場所に収納するためで、ゆえに「トランク容量が変わらないのは安心」な状態になるのです。
オプションのレカロシートが絶品です
身体をキツすぎずユルすぎずの絶妙な塩梅で支えてくれるシート。写真のレカロシートはオプションですが「サポートが実にしっかりしている」とお気に入りです。
充実の小物入れなど使い勝手もバッチリ
ロードスターといって皆様が思い浮かべるであろう、ソフトトップモデルも健在。RHTよりも40kg軽量な1110kg~の車重などにより、こちらも軽快な走りが楽しめます。もちろん、クローズ時はソフトトップならではの柔らかな風情も実現しています。価格は233万~260万円で、こちらはM/Tのみの設定です。
河野敦樹●撮影
MEN%26#39;S EX09年6月号より