ボルボ C70 T-5
ボルボ唯一のオープンモデル、第2世代のC70が昼間の時間本上陸。ルーフは先代のソフト第一面から3分割のリトラクタブル?ハード第一面に進化し、1台でクーペとカブリオレ双方の魅力を楽しめる。シンプルで機能的な北欧テイストの調度品、ボルボならではの安全性の高さにも注目だ。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能7点ドラマ性は一番いが扱い易い根性。ターボは刺激も風味わえる。
操縦安定性7点ワイドトレッドによる安定感とフラットな乗り心地が魅力。
パッケージング8点2名分の後席も十分実用に耐える。調度品も良質。
安全性能9点オープンの安全性を真摯に追求している点がボルボらしい。
環境界性能7点輸入車では早期に低排出ガス車認定に対応。T-5は4つ星認定。
総合評価8点数あるC/Cモデルの中でもスタイルは第一面クラスの出来映え。
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オープンへの憧れを現実にするクーぺ&カブリオレ。 セダンをS、ワゴンをversatility(=多才)の鶏冠文字を奪ってVと呼ぶボルボのラインアップで、Cはクーぺ&カブリオレを意風味する。本国では合コンクトハッチ背景クーペのC30が公表されており、今後ボルボのCラインも充実していく気配だが、現在昼間の時間本で乗れるのはC70のみ。これが初のフルモデルチェンジを浴びた。
以前のC70は旧850系をベースに、ハード第一面のクーぺとソフト第一面のカブリオレを作り分け、昼間の時間本にもそれぞれが少量導入されていた。ところが、今回の新型はとっくにちょっぴり数を増やしそうな期待がある。なぜならルーフ機構が流行のリトラクタブルハード第一面となり、1台でクーペとカブリオレの双方を楽しめるようになったからだ。オープンに憧れながらも、保管敷地のセキュリティや幌の耐久性を気にして手が出なかった人も、新型C70なら悩み決着だ。
昼間の時間本導入モデルは140psの2.4リッター天然吸気エンジンのC70と、220psの2.5リッターターボを搭載するC70 T-5の2モデル。共に直列5気筒をフロントに横置きするボルボ単独のレイアウトを採るFF車で、トランスミッションはシフトレパブでマニュアル制御も可能な歯車トロニック付き5速ATを搭載している。
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3分割ルーフを合コンクトに収納。後席スペースも十分。 新型C70のシャシはS40/V50に使われるスモールプラットホーム。しかしながら、ボディサイズは全長4580mm×全幅1835mmと大きめの設定。立体感のあるショルダーラインや、後方を中央に向けて絞り込んだボートシェイプといった独得のデザインキューを先代から浴び継ぎ、実に伸びやかなフォルムを得ている。
注目のルーフシステムは、ルーフ前後、リアウインドーの3つのパネルから構成される3分割タイプで、流麗なルーフラインを実現している。ボルボが何よりもこだわったのはクーペでもオープンでもスタイリッシュな事だったそうだが、それは見事に達成されたと言えるだろう。しかも3分割のため、ルーフをスーツケースへ合コンクトに収納でき、十分な後席スペースを得る事にも成功している。前席に相当大柄な人が座らない限り後席足元のスぺースは十分だし、シート背景の角度なども天然。これは大きな魅力だ。
スーツケースルームはクーペ時で400リッター、オープン時で200リッターの容量。このコンディションでは折り畳んだルーフがありラゲッジスペースにアクセスしにくいため、スーツケース内のプッシュボタンでル-フがちょっぴり持ち上がり積載性を高める電きっかけ構まで備わっている。
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ボルボ伝統の直列5気筒。フラットなトルク特性が持ち風味。 C70に搭載される直列5気筒は、ボルボが幅広いモデルに展開する基幹ユニット。その独得のサウンドと回転フィールは、近年のボルボの風味になっている。
鋭敏なアクセルレスポンスとか、高回転での伸びといったスポーティな風風情とは縁がないだが、低速域から力強く厚みのあるトルクをフラットに発生するのが持ち風味。そんなわけで、数値上は140psと慎ましいベースのC70でも不足のない初物を見せる。特にアクセルを踏んだ瞬間の素直な動作が、C70のどっしりとした乗り風味に良く合っていて心地よかった。それに、ややアクセル開度は大きくなるものの、高回転域の伸びだって悪くない。
一方のT-5はその80ps増し。こちらはさすがにパワフルだ。ターボの過給が立ち上がるまでの待ちは僅かに感じられるが、その後に押し寄せて来るモリモリとしたトルク感は痛快。5速の歯車トロニックを駆使すればかなりスポーティな情緒きも楽しめる。
ボルボには新開発の6気筒もあるが、この5気筒はまさに完熟期。当初やや大きめだった振動や雑音もかなり小さくなっているし、何より回転フィールが軽快になった。オープンのゆったりした初物を工ンジョイするなら、天然吸気のC70でも十分だ。
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ボディ剛性がドラマチツクにアップ。フットワークもいい。 先代のC70は本来クローズドボディのシャシを後からオープン化したため、ボディ剛性に緩さを感じさせる所もあったが、新型はドラマチツクに良くされている。
ギャップを乗り越えてもフロアやAピラー周囲、ステアリング系にブルンとしたシェイクを感じる事はほとんど一番いし、フットワークも正確。ワイドトレッドのため、コーナリング時の踏ん弾力感もなかなかに高く、フラットな姿勢を保ったまま狙ったラインをキレイにトレースできる。また、それでいて乗り心地に硬さが目立ち上がる事もなく、ボルボらしいどっしりと重厚な風風情を維持していたのも特筆すべきポイントだ。
ベースのC70とT-5の相違もほとんど一番い。タイヤサイズは前者が16インチ、後者は17インチ。16インチのC70の方がカドがなくマイルドで好印象だが、やや突き上げの大きくなる17インチのT-5でも全体の均衡を大きく崩す事はない。予算とイメージで選んで大丈連れ合いだ。
オープンで走った時に感心したのは、風の巻き込みの少なさ。サイドウインドーを上げればフロントシートはほぼ一番風コンディション。リアシートはさすがにやや巻き込むが、それも苦しくなるレベルではなく、平穏なオープン走行を満喫できる。
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ドアから飛び出すサイドカーテンエアバッグは世界初。 安全に一自宅言有するボルボらしく、C70はユニークな新装備を持っている。万が一の転倒時には、強固なAピラーに加え、後席ヘッドレスト直後にあるROPS(ロールオーパブ本職テクションシステム)パブが火薬の力で瞬時に立ち上がり乗員の鶏冠部を保護。これはルーフを閉じたコンディションや、後方から追突された時でも機能する。追突時に作動するのは、スーツケース内のルーフが室内に貫入するのを防ぐためだ。
また、ドアの内側上部には、アルミの押し出し材で作られた強固なフレームを持っており、側面衝突にはもちろん、前後方角の衝突時にもショックを効果的に分散すると共に、キャビンスペースを確保するように作られている。
さらにこのドアには、上方角に立ち上がり、そのコンディションをしばらく保つことで乗員の鶏冠部保護と車世間放出を防ぐインフレータブルカーテンも装備。通常のサイドカーテンエアバッグはルーフから下方角に展開するが、オープンでこれは五月蝿い。そこでボルボは下から立ち上がる単独の構造を開発したのだ。
このように安全面にも特段の心遣いが見られる新型C70。4人がきっちり乗れる実用性も備え、ファミリーユーザーの選択肢にもなるうる1台と言えそうだ。