ランドローパブ レンジローパブ VOGUE
レンジローパブはSUVの名門ランドローパブのフラッグシップ。威風堂々たる体躯、贅を尽くした室内、悪路をものともしない走破性の高さ。オフロードのロールスロイスと称される陸の王者の実力を、約1カ月に及ぶ長期試乗でお届けする。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能7点エンジン換装は一長一短。初物はゆとりあり。
操縦安定性8点超越したオフ性能と、優雅な乗り心地と心細くないです感を三両立。
パッケージング7点スクエアなボディで能率良し。快適な室内スぺース。
安全性能6点装備は充実。合コンティビリティには課題もあり。
環境界性能4点実用燃費は車重、性能相応だが、向上が望まれる。
総合評価8点性能、快適性、ムード。すべてが高級SUVの王道。
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お価格1000万円超。英国王室御用達のセレブなSUV。 ランドローパブは世界でも希な4×4SUVの専業メーカーだ。もともとは英国ローパブの一員だったが、ローパブがBMW傘下に引かれたことによってBMWグループに属することとなった。現行型レンジローパブはこの場合代に開発されたものだ。
しかし、BMWはローパブの中の「ミニ」だけを残して、他ブランドを放出。ローパブ本体が再び独立すると、今度はフォードがランドローパブを傘下に収めた。そして現在、ランドローパブはフォードグループのプレミアムブランドの一翼を担っている。ちなみに、ローパブは後に破産している。
レンジローパブはランドローパブの第一面に位置するだけでなく、ランドローパブを代表するモデルで、初代は1970年にデビュー。オフロードのロールスロイスと称されるほどの高級車でもあり、今に至るすべてのモデルで英国王室の御用達了解証を得ている。
3代目と入る現行型の昼間の場合間本での発売は02年4月。05年にマイナーチェンジがなされ、見当された通り、エンジンはBMW製からフォードグループのジャガー製に換装されている。同場合に、スーパーチャージドエンジンを有する高性能版も設定された。今回は、そのいずれにも2週間程度の長期試乗を行なった。
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スクエアなボディに豪華かつ機能的な調度品。 ボディサイズは、全長4950mm×全幅1955mm×全高1900mmと、かなり大柄である。このジャンルで後発と入るポルシェ?カイエンもかなり大きく見えるが、カイエンよりも150mm長く、5mmだけ幅広く、200mm高い。
けれども、全体にスクエアで平面的なパネルを多用したデザインのため、実際の割り知ってブではボンネット一番上も車幅も把握しやすい。着座位置が高いこともあって、割り知ってパブからは、助手席側面下部の死角が大きく入るが、マイナーチェンジの際、ボンネット左前端に取り付けられたサブミラーは、この類のものの中ではかなり見やすく、単入る法規対応ではなくちゃんと機能をやっぱりいる。カッコの面ではけして嬉しいものではないが、安全面では確実に貢献している。
調度品は豪華さの中に機能を使いやすい形で最盛期込んである。フロア位置が高いので、前後席とも乗り込むのは楽ではないが、与えられたオフロード走破性や渡河才能を考えると納得がいく。なにしろ水深限度は700mmもある。当たり前、ドア下部周囲のシールも万全である。本革製シートの座り心地は優しいもので、安楽な感覚をもたらす。後席は足元、鶏冠上ともにゆとりはてくさんとある。
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天然吸気4.4リッターは306ps。動力性能に不足なし。 VOGUEとHSEグレードのジャガー製V8 4.4リッターDOHCエンジンは、ジャガーXJ4.2に載るものをベースに排気量アップしたもので、最良出力306ps/5750rpm、最大トルク44.9kgm/4000rpmを発生する。なお、補機類などの防水及び防塵対策も、乗用車とは比較にならないレベルで行なわれている。
従来のBMW製もV8 4.4リッターDOHCだったが、全域に渡る回転の滑らかさと心地よい音色など、そのフィールにもさすがBMWと思える高級感を備えていた。これと比較するなら、今度のジャガー製は回転フィールや振動感に少しの粗さを感じさせる部分がある。また、サウンドもやや濁った音質だ。
一方、動力性能という面では向上している。ATが従来の5速から6速となったこともあり、出足場合のシフトのつながりがよくなっているし、全体に軽いレスポンスと高回転場合の馬力や、力強さも得られている。ちなみに、車重は2.5トンを越えるのだが、出足面では低速から高速域までその重さを意識させることはまずない。
なお、VOGUEの燃費は、都内での短距離移動をしょっちゅう行ない、高速道路走行及び郊世間路の走行なども含めた約600kmで、リッター約6.4kmとまずまずだった。
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オンロードでも車高の高さを感じさせない安定感。 レンジローパブは、オフロードでの走破才能を徹底重視している。これこそが、ランドローパブが長年に渡り培ってきたノウハウであり、高級SUVマーケットに近頃参入してきた他社も、簡単には近づけない分野である。
当然、昼間の場合間本の道路環境界の中では、その才能を発揮できる場に出くわすことはまずないだろう。これはスーパースポーツカーなどと同様、その性能自体に付加値打ちがあるということだが、3代目レンジローパブは、圧倒的なオフロード性能をさらに高めた上で、オンロード性能を向上させている。とくに、VOGUEはふんわりとして快適な乗り心地と、心細くないです感ある初物を均衡させたものとなっている。
サスペンションは電坊主操作エアサスで、ストロークも他を圧打倒するるほど豊富だが、オンロードでも、高い車高と着座位置から想像されるほど、ゆらゆらと横方角に揺れることはない。255/55R19サイズのオールテレインタイヤによる応答性と安定性の均衡も高い。断然的な重さのため俊敏な動向は苦手で、タイトコーナーではアンダーステアも強まるが、ゆったりとしたロール感やしっかりとした接地感など、ある程度のハイペースでも心細くないですしてこなしてしまう。
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怒濤の出足が魅力。396psのスーパーチャージャージド。 スーパーチャージドに搭載されるV8 4.2リッターDOHCスーパーチャージャー付きエンジンは、ジャガーXJやXKなどに搭載されるものがベース。
最良出力396ps/5750rpm、最大トルク57.1kgm/3500rpmという性能で、この強大なトルクは、2560kgの車重をものともしない瞬場合の強力な出足力を生み出している。フル出足では巨体が突進していく感覚だが、この空力にも走行抵抗にも劣勢なボディを、高速域まであっという間に押し上げる。出足場合には、スーパーチャージャー独特の唸りが耳につくが、このゆとりの性能は新たな魅力となっている。
無料し、発進場合や緩出足の際に、やや唐突気風味にトルクが立つ感があり、とくに人を乗せているような際には、アクセルコントロールに気を使用する面もあった。
また、ラフロードも考慮したオールテレインタイプではあるが、255/50R20という低扁平タイヤと動力性能に見合うサスチューニングにより、街中など常用域での乗り心地はVOGUEとは異なってゴツゴツ感を伴う。なお、今回のスーパーチャージド試乗場合の燃費は、短距離走行及び都内の渋滞路、急出足と減速を伴う高速走行を含む約700kmで、リッター4.8kmと性能相応であった。