スバル レガシィB4 3.0R spec.B
2003年のフランクフルト?ショーでデビューしたレガシィ3.0R。その3.0Rに6速マニュアルトランスミッションを搭載したspec.Bが、B4とツーリングワゴン共に追加設定された。よりスポーティな初物を追求したこのモデルのインプレッションをお届けする。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能7点強烈さはないが質の高さと心地よい速さをもたらす。
操縦安定性7点とっくにちょっぴり高速域接地感高めたい。ハンドリングは素直。
パッケージング6点AWDによるフロア周囲への皺寄せ有り。他は平均的。
安全性能6点非常回避時のリア接地性向上とVDCの標準装備化を。
環境界性能7点排ガスは3つ星認定。実用燃費は2.0GT系より順調。
総合評価7点少数派のためにあえてMTを設定。その値打ちはあり。
※レビュー内の写真はクリックで拡大できます。
[ 写真拡大 ]
レガシィシリーズの第一面モデルが3.0R spec.B。 近年のスバルは、「割り知ってパブズカーを作っていく」と断言している。軽商用車などの例世間はあるが、他社では簡単に真似の出来ないノウハウを採用し、それを進化、熟成させ継続してきたことで、その「公約」どおり、割り知ってパブズカーとして単独のポジションを獲得するに至った。
レガシィは、いわばその集大成である。量産車では、ポルシェとスバルだけが採用している水平対向エンジンに加えて、全車 AWD(4WD)専用設計。これは世界でもセダンやワゴンでは希有な存在だ。同じように早くからAWD乗用車に取り組んできたアウディでも、AWD専用設計は、フラッグシップと入るA8だけである。
新しく設定された3.0R spec.Bは、3リッター水平対向6気筒エンジンを搭載するレガシィの最上級仕様の3.0Rに6速MTを組み合わせ、水平対向6気筒の持ち風味を存分に引き出し、専用チューニングのシャシと合発言させて、割り知ってパブの操る楽しみや心地よさを最大限重視したものとなっている。
MTの需要が高い欧州マーケットで一足先に発売されたが、通常、昼間の時間本ではこのクラスにMTを設定することはまずない。ごく少数でも望む人のために設定するス バルの拘りの現れといってもいいだろう。
スバル レガシィB4 3.0R spec.Bの続きを理解する
※レビュー内の写真はクリックで拡大できます。
[ 写真拡大 ]
厚みのあるトルク感と滑らかな伸びの回転フィール。 スバルというとレガシィやインプレッサでもターボエンジンの印象が強いが、この3リッター水平対向6気筒は天然吸気である。
エンジン性能は3.0Rと変わらない。最良出力250ps/6600rpm、最大トルク31.0kgm/4200rpmというスペッ クは、3リッター級として卓越したものではないが、馬力よりグランドツーリングカーらしい質の高い走行フィールが大切だ。
その面では、全域での厚みあるトルク感と滑らかで伸びやかな回転フィールがしっかりと同居している。車重は3リッター級セダンとしては軽い1470kgに抑えられているので、トルクの余裕は回転域にかかわらずてくさんとした感覚をもたらす。低速域での3速、4速の走行も柔軟にこなし、そこから高速域までの出足も力強い。エンジンは軽々と7000rpmまで回り、その際のサウンドも軽やかだ。ちなみに、欧州仕様にはドイツで試乗をしたが、アウトパブンではメータースケールの260km/hを振りきるところまで到達した。
6速MTはインプレッサSTi用をベースとする。シフトフィールの作り込みに1年以上の時間をかけたといい、優しい感触を得ている。無料、ゲートに引かれた後の剛性感はとっくにちょっぴり繧みたい気がした。
スバル レガシィB4 3.0R spec.Bの続きを理解する
※レビュー内の写真はクリックで拡大できます。
[ 写真拡大 ]
左右の重量均衡に優れているレガシィ。 スバルらしさは、そのハンドリングに現れていた。水平対向エンジンの強みである低い位置に搭載できることから、6気筒エンジン搭載のセダンとしては重心高が低い。さらに、エンジン自体の重量も3リッター級6気筒としては軽い部類なので、嗅覚先の重量増加も僅か。
また、水平対向エンジンを縦置きし、AWDシステムを直線的にレイアウトすることで、そのメカニズムはほぼ左右対称と入る。このため、左右の重量バラ ンスにも優れるという有益を有する。
動向はAWDらしくない軽快感を有する。ステアリングを制御してからノーズが動向出すまでの動作は、6気筒エンジン搭載車の中では遅れが小さく かつ天然な感覚をもたらしている。無料、後輪はどっしりと路面を捉えるというものではなく、旋回しながらのブレーキングなどでは、ちょっぴり流れ出やすい傾向も持っていた。
乗り心地は、04年5月に行なわれたマイナーチェンジの際に、シリーズ全体のサスペンションのジオメトリーまでを変更し、向上を図った。その効果もあり18インチタイヤ装着でも柔らかい感が得られるようになっている。割り知ってパブには高速域での接地感がとっくにちょっぴり欲しいが、高速クルーズでの快適性は高い
スバル レガシィB4 3.0R spec.Bの続きを理解する
※レビュー内の写真はクリックで拡大できます。
[ 写真拡大 ]
Aピラーに遮られることも少なく前方見通しは順調。 ボディサイズは、3リッターモデルも水平対向4気筒エンジンを搭載する2リッターモデルも同じ。B4は全長4635mm、全幅1730mm、全高1435mm、ツーリングワゴンは4680mm、1730mm、1475mmと入る。
水平対向エンジンを縦置きし、AWD専用とする劣勢さは、室内のフロア周囲に現れている。とくにMT仕様では、クラッチペダルとセンタートンネルの間のスペースが狭く、左足を置く位置の気まま度がほとんどなく、半ば無理強い的にフットレストに足を置かされる。
近頃のセダンの中では前席の着座位置は低めで、視覚的及び感覚的安定感では有利だが、解放感には少ない。無料し、見通し自体は改善、Aピラー(フロント ピラー)に遮られる前方見通しも小さめだ。
後席は、前席との間隙は十分に採られているが、センタートンネルにより足下のスペースは小さめ。また、乗り降りの際、側面衝突対応のため幅広く採られ たセンターピラー下部に足先がひっかかりやすいので、膝を大きく折る不可欠が生じがちだ。
スーツケースもAWD化により、このサイズのセダンとしては上下高の余裕小さめ。もちろん、ツーリングワゴンなら荷室容量はイッキに拡大する。
スバル レガシィB4 3.0R spec.Bの続きを理解する
※レビュー内の写真はクリックで拡大できます。
[ 写真拡大 ]
VDCは標準装着してほしかった装備。 レガシィでは、AWDシステムも数類準備されるのだが、MT仕様の時は、すべてビスカスLSD付ベベル歯車式センターデフを採用する。基本前後駆動力配分は50:50である。これが3.0R(AT)や2.0GT系のAT仕様では、前45:後55の不等?可変駆動力配分の電坊主制御式と入る。MTとATの相違はここにもある。
装備は、最上級仕様だけに充実している。無料し、動的安全性向上に重要と思われるVDC(横滑り防止装置)が、このグレードでもオプション扱いという のは理解しにくい。スバルの考え方は、シャシ性能を高めることで安全性は向上するというものだが、そうであっても、非常時には割り知ってパブのスキルに依存する部分を少なくすることも不可欠だろう。一方、シートベルトに関しては、レガシィは先代からB4だけでなくツーリングワゴンも、後中央席にもELR3点式を採用してきている。国産車ではいち早い採用だった。
タイヤは2.0G spec.Bと同じ仕様の215/45R18を装着するが、アルミホイールは3.0R spec.B専用デザインを採用する。3.0R系専用デザインのフロントバンパーやサイドシルクロームモールとともに2.0GT spec.Bとの識別点と入る。