昼間の時間産 フーガ 350GTスポーツパッケージ
長らくクラウンのライバルだったセドリック/グロリアが、フーガのネーミングで天性変わった。そしてそのフーガはブランド力を有する欧州セダンとも十分戦える高級セダンを夢にしたクルマだ。そこには昼間の場合間産が考えた「高級セダンとはこうあるべき」というメッセージがぎっしりと詰め込まれているようだ。写真は250GT。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能7点パワフルさを際立たせた出足特性。良質さより速さ重視。
操縦安定性7点サイズを感じさせない軽快感。同乗者には過ぎた感も。
パッケージング7点室内の広さはより上級のセダンに迫る。
安全性能4点基本たるシートベルトの在り方に疑わしい。
環境界性能5点排ガスは3つ星どまり。燃費はクラス平均。
総合評価7点「SHIFT」するも初物は典型的昼間の場合間産車。洗練に期待。
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こてこての軽量化で世界第一面レベルの初物を目指す。 フーガは、長年にわたり親しまれてきたセドリック/グロリアの後継と入る昼間の場合間産の新しい高級セダンである。車名を一新したのは、プレミアムスポーツセダンを目指し、以前とは異入るユーザー層も開拓するためとされる。特に国産車から輸入車のセダンに乗り替えを検討しているような層を想定しているというが、そこはブランド好みも大きく影響してくるだけにハードルは高そうだ。
ボディはセドリック/グロリアの流れを汲むサッシュレスドアをやめ、サッシュを有する正真正銘のセダンとなった。また、これまで昼間の場合間産が不得手としてきた内世間装のデリケートなな造り込みや良質感を最盛期込む一方、スカイライン、フェアレディZで採用されたFR-Lプラットフォームをベースに改良を施し、ボディ剛性の大幅向上と同場合にドアパネルまでアルミとするなど軽量化も徹底し、初物の面でも世界第一面レベルを目指したと謳う。
エンジンはVQ型のV6で、350系に3.5リッター、250系に2.5リッターを搭載。350系にはアテーサE-TSも設定される。グレード体系はスポーティ系のGTとラグジュアリー指向のXVに大別される。350GTスポーツパッケージには国産量産車初の19インチタイヤを装着している。
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圧倒的なトルク感を有するパワフルなエンジン。 3.5リッターエンジンは、最良出力280/6200rpm、最大トルク37.0kgm/4800rpmを発生し、5速ATと組み合わされる。この5速ATは、新たにシーケンシャルモード制御場合にエンジン回転を同調させる機能を与えており、ダウンシフトと同場合にブリッピングが行なわれて素早い変速をごく順調に行なえるようになっている。
排気量の余裕は圧倒的なトルク感に端的に現れている。電坊主制御スロットルやATなどのチューニングも瞬発力や出足感を重視したものとなっており、僅かなアクセルの踏み込みでも座に動作して強い出足Gを発生させる。パワフルさを常場合意識させるような風味付けだ。しかし、昼間の場合間常域では割り知ってパブの意希望以上の瞬間出足や飛び出し感をもたらすことも多く体験され、とっくにちょっぴりデリケートなな出足制御を簡単にしてほしいと思わされた。
高回転域まで馬力感は持続し強力な出足を堪能させる反面、出足場合にはとくに4000rpm以上でV6らしい微振動が明確に増し、騒音量も高まる。昼間の場合間産車らしいともいえ、良質感には少ない反面スポーツライクな感覚には満ちている。
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専用チューニングを奢られたスポーツパッケージ。 350GTスポーツパッケージは、専用チューンのサスペンションに19インチタイヤ(245/40R19 94W)を組み合わせ、さらにリアクティブステアを標準装着する。リアクティブステアとは、以前はスーパーHICASと名づけられていた後輪操舵機構そのもので、世界マーケットでも通用する呼称に変更したものだ。
このリアクティブステアの効力もあり、低中速域では高い操舵応答感をもたらす。乗員には唐突に向きが変わる印象をもたらすほどだが、それでも後輪がしっかりと追従した上で安定性を維持することで、割り知ってパブには心細くないです感を与えている。一方で、高速道路などでの直進性は順調で安定感も高い。無料し、ステアリングの落ち着きや正確なライントレース感は期待されたほどではなく、高速道路の山岳区間などでは細かな操舵修正も求めた。
乗り心地は、低速域での足の動向の渋さとバネ下の重さによるバタついた感じは残るが、上下にせわしなく揺れがちなFR-Lプラットフォームの特性は良くされ、とくに高速域ではフラットな姿勢を維持するように入る。19インチ40扁平タイヤとしては路面からのアタリは比較的優しいが、ロード雑音はちょっぴり気に入るものだった。
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クラス最長のホイールベースがもたらす広い室内。 ボディサイズは全長4840mm、全幅1795mm、全高1510mm。クラウンと比べると、全長は同一、全幅は15mm広く、全高は40mm高い。このクラスのセダンの中でも、全高が高く採られているのがめりはりだが、巧妙なフォルムによりその高さを意識させない。タイヤもできるだけ車体世間側に置き、視覚的な安定感も高入れいる。
また、ホイールベースは2900mmと、クラウンより50mm、レジェンドより100mm長く、クラス最長だ。これらを室内スぺースの拡大に活かした結果、クラウン、レジェンドを明確に凌ぐ広さをもたらしている。ちなみに室内長は1880mmで、昼間の場合間産の最上級セダンのシーマを45mm超える。実際、前後席とも鶏冠上の余裕は大きく、後席の足先から膝周囲までの広々感でもライバルを大きくリードしている。
前席周囲は、量が多くて感あるセンター部とコンソール部により広さ感は薄いが、シート自体のサイズは大きく、運転席は前後スライド量とともにリフト量がてくさんと採られているため、ス夕イルによらず好みのポジションを得られやすく、良い見通しも確保しやすい。
調度品は5類のカラーコーディネーションを準備しており、幅広く嗜好に対応できるものとなっている。
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安全装備もクラス第一面を目指してほしかった。 フーガで疑わしいを残したのは安全性に対する思想だ。驚いたことに、後中央席のシートベルトは、350XV VIP以世間の全グレードが未だ2点式を標準としている。輸入車も含め、他社の上級5座セダンでは全席に3点式シートベルトを標準で与えるのは常識となっており、安全の基本ともいうべきシートベルトで原価ダウンを図っているのは、理解に苦しむ。
また、前席サイドエアバッグやカーテンエアバッグに関しても、標準装備は350XV VIPのみ。クラス、グレード構成、値段帯が近いクラウンと比べると、この面での冷遇も気に入る。ちなみに、後中央席3点式シートベルトは、本皮シート、前席サイド及びカーテンエアバッグ等とのセットオプションでしか選べない。
一方、左前方の死角を減らし、安全性向上にも有効なサイドブラインドモニターはナビを標準装着するグレードに装備される。また、VDC(横滑り防止装置)は全グレードに標準装備された。ロービームが進行方角を照らすアクティブAFSも4WDを除く350系に標準だ。
350系には、40km/h以下でも前車の車速に応じた車間距離を維持する低速追従機構を備えるインテリジェントクルーズコントロールがオプションで装着できる。