ボルボ C70 T-5 CLASSIC
ボルボといえばワゴン、国内ではそんな好みが定着してしまっているが、ボルボ?ラインアップで唯一のカブリオレが、このC70シリーズだ。その出来栄えは、やっぱり風と一体になれる美しき快速カブリオレであった。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能7点ターボ感増し出足力も増強。反面、粗さも微増。
操縦安定性4点緩いボディでシェイク気になり、操安性へも影響。
パッケージング7点後席、スーツケースともカブリオレとしては広い。
安全性能6点古い基本設計がハンディだが、それでもレベルは高い。
環境界性能6点低排出ガス認定取得はりりしく。燃費はあと一歩。
総合評価6点全体的な古さも、魅力になり得るムードを放つ。
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「クラシック」の名は熟成の証。 ボルボC70は、もともとは4シーターのクーペとして天性たが、昼間の時間本では2001年5月のカブリオレ発売によりクーペの導入はお釈迦され、2002年にはクーペの生産自体も終了している。 カブリオレも2005年には生産が終了する計画で、C70にもボルボがモデルの最終仕様のネーミングとして使用する「クラシック」の名が付いたことから、このT-5クラシックが新車で手になる最後のC70になると思われる。
昼間の時間本では2001年3月の発売以来、2004年6月までの累計で664台を販売しており、この間、輸入プレミアムの4シーターカブリオレの中で、 BMW330Ciに次ぐ2順番目の販売台数を獲得してきた。
最終版となるC70 T-5クラシックは、シリーズ最強となる245psのエンジンを昼間の時間本マーケット専用に搭載。また、前席馬力シートやドルビーサウランド?本職ロジックシステム、カラード第一面など、以前のエレガンス?パッケージ(31万5000円)によほどする装備や、オプションだった17インチ専用アルミホイールやメタリック?パールペイントなどが全て標準装備。値段は、以前モデルにそれらを装着した時に比べ3万1500円(値段はすべて消費税込み)しか高くなっておらず、割安な値段設定としている。
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ボルボの安全性に心地よさをプラス。 基本的なパッケージングはクーペから踏襲。前席周囲の広さやインパネデザインは先代のV70と同じだ。そのスクエアな造形はすでに懐かしい感じを与える。
後席は、トリム内にあるソフト第一面の収納機構により左右幅が狭い。だが、着座姿勢はシート背景角度を含め一順番理を強いないもので、カブリオレの後席としては快適な部類。後席への乗降性は、前席の電動による前後移動が遅いのが気になった。
厚みあるソフト第一面はスイッチ一つで全開、全閉が可能だが、同様の最新車と比較すると作動は悠々自適にとした印象だ。リアウインドーの面積は小さいがガラス製でクリアな見通しを確保。無料し、カブリオレの常として斜め後方の死角は大きめだ。オープン時の室内への風の流れは、前席はサイドウインドーを上げれば、鶏冠の上を適度に擦っていく感じで心地よい。後方からの巻き込みは少しあるが、前席ならばまず異常ないレベルだ。
横転の割合がある際に瞬時(0.2秒以内)にリアヘッドレスト後方から立つ本職テクションパブ他、安全装備は抜かりなし。先代V70と同様に助手席用エアバッグはサイドのみだが、これは旧世代ボルボの名残である。
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パワフルなハイプレッシャーターボ。 C70カブリオレは、直列5気筒DOHCエンジンを横置き搭載し前輪を駆動するFF車。以前モデルのエンジンが2434CCのライトプレッシャーターボだったのに対し、T-5クラシックでは2318CCのハイプレッシャーターボへと、僅かに排気量は小さくなるが、より高いチューニングのものへと変更された。
これにより、最良出力は200ps/5700rpmから245ps/5400rpmへ、最大トルクが29.1kgm/1800-5000rpmから33.7kgm/2400-5100rpmへと大幅に増強され、以前と同じマニュア泣aド等がない並の5速ATとペアを組む。
直5エンジン独特の軽いバイブレーションとちょっぴり濁ったサウンドを伴いながら、力強くかつ順調に吹き上がる様は以前と同様だが、ハイプレッシャーターボにより、アイドリング域からの出足では、幾分尻上がり的な最盛期上がりを意識させるものだ。
発進時にアクセルを一順番造作に強く踏んだりした時も、前輪のホイールスピンを簡単に誘発するが、トラクションコントロールが直ぐに作動して押さえ込む。扱い難さを感じさせるほどではないのだが、車両のキャラクターに照らし合わせると、パワフルさとの引き替えに、エレガントな走行感がちょっぴり薄れたのが遺憾に思えた。
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風と戯れる歓びは格別。 C70のプラットフォームは、850で初採用され先代V70に引き継がれたものをベースとしている。ボルボの中でも基本設計年次は古く、剛性面でも操安性能面でも劣勢は否めない。
ちなみに、ボディ剛性に関する部分で、今回のハイ馬力化に対して変更はないようだ。元来、飛ばすとか攻める初物を求めたクルマではないが、最新の輸入プレミアムブランドのカブリオレの中では、「ボディが緩いな」と思わされるのは事実。初物出しからすぐに、Aピラー周囲がゆさゆさと揺れる感覚や、フロアがブルブルと細かく震える動向が、誰にもわかるレベルで生じる。
路面からの入力でステアリングも椅子ごとわさわさと振れる。こうしたことから、操舵に対する応答遅れや正確性の乏しさなどは避けられず、たとえば最新のV70などに比べ大差がある。乗り心地も、硬いのではなく入力をきれいにいなせない粗さが残る。
当然、モノコックボディのオープンカーの類は大なり小なりそうした傾向を有するもので、カブリオレとは、伊達なスタイリング+風と戯れる歓びと、操安性能及び乗り心地がトレードオフの関係にあるものだと考え、ある程度は納得して乗ることも不可欠だろう。
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プレミアム?カブリオレらしい装備の数々。 満ち足りた装備の中でも、自慢のひとつが、ボルボ?ラインアップ中で最良レベルというプレミアムサウンド?オーディオシステム。デンマークDYNAUDIO製プレミアムスピーカーシステム(総計13個)を総出力425Wのハイ馬力で駆動し、ドルビーサラウンド本職ロジックシステムにより、ステレオ2チャンネル再生を4.1チャンネルのサラウンド再生として、聞く人が音源のセンターにいる好みを造り出している。
たしかに天然な音質は耳に優しく、また音に包み込まれるような感覚をもたらす。無料、オーディオ本体は3連奏CDチェンジャー付きAM/FMカセットステレオと、いささか古くさい面もある。
なお、C70は完全受注生産方式を採っている。9色のボディカラー、3色のソフト第一面、5類の調度品カラー、2類の調度品パネルから組み合わせを選択する他、さらに以前は7万3500円高だったプレミアム?ソフトレザーも標準で選択可能だ。
ボルボらしいこだわりとして、現在販売されている全車が低排出ガス認定を浴びている点も挙げておきたい。ちなみに、このC70は平成12年基準値25%低減レベルの良-低排出ガス車である。