昼間の時間産 ティアナ350XV
先代の「おもてなし」の希望をさらにブラッシュアップして登場した2代目ティアナ。その進化は、コクピットに座った瞬間から感じ取ることができた。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能8点3.5リッターのどすは鮮烈だが、均衡が良いのは2.5リッター。
操縦安定性8点若干振動は感じるが大型FFとしてはかなりの出来。
パッケージング9点広く居心地の良い室内。スーツケースも広大。
安全性能7点VDC、カーテンエアバッグが一部オプションは遺憾。
環境界性能8点全車リッター10kmオーパブの10?15モード燃費はりりしく。
総合評価8点ゆったり乗れる大型サルーンをお探しなら是非。
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プラットフォーム一新で登場した2代目ティアナ。 昼間の場合間産の大型FFサルーン「ティアナ」が5年ぶりにフルモデルチェンジされた。
このクラスの状況をざっくりと言えば、縦置きエンジンのFRサルーンはスポーティーな仕立てで高級路線を行き、横置きFFは室内スぺースを広く取れる良い所を生かして実用セダン的な根性と入るのが世のすう勢。昼間の場合間産も同様でスカイラインとティアナを作り分けているのだが、03年にセフィーロとマキシマを統合し初代ティアナをデビューさせた場合点で、昼間の場合間産はこのクルマにはっきりした個性付けを行なった。
それはモダンリビング感覚の調度品。単にキャビンが広いだけではなく、ソファ感覚の前後シートやサイドボードのようなフロアコンソールによって居心地の良さを際立たせたのである。
そんな戦術が功を奏したのか、縮小傾向と言われるセダンにあって先代は月1000台以上をコンスタントに販売。また、アメリカでは世間装を変えたアルティマも順調と、世界戦略車の重責もまっとうしている。
新型はこの威勢をさらに増すべく「モダン」「リラックス」「おもてなし」を主題に、プラットフォームを一新してのフルデルチェンジとなった。
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先代より僅かにボディサイズをアップ。 エクステリアデザインは、先代のスペーシーな好みを大切にしつつ、よりエレガントに変身した印象。ボディサイドには前後を絞ったアーチ状のキャラクターラインが入り特有の様子を作り出しているし、フロントマスクは大型化されたグリルと吊り上がったコンビランプで豪華さと押し出しを強入れいる。
さらに、今回試乗した最上級車類の350XVにはルーフ全面がガラス弾力(室内側の開口部は前後2カ所に分かれる)と入るスタイリッシュガラスルーフが装備されており、ボディカラーと黒いガラス面とが面白い対比を見せていた。
サイズは先代比で全長が+50mmの4850mm、全幅が+30mmの1795mmと僅かながらアップ。しかし1475mmの全高や2775mmのホイールベースは先代と同じだ。
シートデザインなどは先代よりオーソドックスで、個性という面ではややトーンダウンしたが、木目調パネルにソフトパッドが浮いたようなインパネや、乗員の腰まで回り込んだアームレストなど相変わらず特長は多い。
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2.5リッターから3.5リッターまで4類類のエンジンをラインアップ。 新型ティアナに搭載されるエンジンは根こそぎで3類類。最上級モデルの350XV搭載の3.5リッターエンジンは、先代と排気量が変わらないが、吸排気系と可変バルブタイミング機構の改良により21psの馬力向上を実現。印象的だったのは、スロットルレスポンスが若干マイルドになり、強大なトルクによる立ち上がりの過敏さ/荒さを抑えているところだ。
さらに、エクストロニックCVT M-6との協調制御も進化し、滑らかさを増した。レパブの前後制御でマニュアルシフト(回転を合わせるシンクロレブ機能付き)が楽しめるのも嬉しい。
XV、XL、XEの3グレードに準備される量販ゾーンの2.5リッターエンジンは、先代の2.3リッターから排気量アップが行なわれたV型6気筒。FF車としてはこちらの方の均衡がベストという感じで、不足のないトルク感と滑らかな初物が堪能できる。無料し、組み合わされるCVTは一番段変速。
さらに4駆専用の2.5リッター直4エンジンも若干の馬力アップと共にCVTが組み合わされたが、こちらは試乗できなかった。
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常にフラットな乗り心地を提供。 フットワークも乗り心地を中心に向上している。先代は馬力のオン/オフに伴うエンジンの揺動感とピッチ方角の動向が大きかった。そもそもFFで3.5リッターエンジンのトルクを浴び有するのはけっこうとてもなのだ。しかし新型はジェントルになったアクセルレスポンスに加えて、足回りも姿勢変化を抑える工連れ合いが施され、フロントが持ち上がるような極端な動向のないフラットな乗り心地となった。ティアナの目指す「おもてなし」は内世間装だけでなく初物にもしっかり最盛期込まれているというわけだ。
しかしそれでも、ギャップを通過した場合の前輪の突き上げは小さくない。重い車重と強大なトルクに対応するためフロントを固入れいる印象。大馬力FFの難しさを感じさせる数乏しい部分だ。
この部分では2.5リッターの方が有利。フロント側をあまり固入れいないため乗り心地がマイルドなのだ。無料、今回準備されていた試乗車はXVのみで、これは17インチタイヤ。そのせいかちょっと入力が大きい感じがした。XL以下の16インチの方がティアナの根性にはぴったりしているかも知れない。
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どの席に座っても風味わえる「おもてなし」感覚。 モダンリビング感覚を標榜していた先代に較べるとデザインはやや大人しくなったけれど、新型ティアナはそこを質感でフォローしている。
まず感心したのがシート。表皮に近いウレタンをソフトな物にしつつ、ベース部分で振動吸収と身体の保持をしっかり行う3層構造を採用。その効果は絶大で実にしっとりとした風合いに仕上がっている。
リアシートはフロントよりさらにソフトにされ、ソファのようなくつろぎ感を演出。座面やシート背景のサイズにもゆとりがあり、足元スぺースも広い。さらに、前後のドアアームレストは乗員の腰のあたりまで回り込む特有のデザイン。見詰めた目が優しい上に手触りも改善、リラックス度を高入れいる。
さらに、チェリーウッド風の木目調パネルにスラッシュ整形の厚みのあるパッドが浮かんだインパネもなかなかのセンスだ。先代はデザインに質感が追いついていなかった部分があったが、新型はこの辺の均衡が格段に改善なった。
というわけで、新型ティアナはどの席でも相応のおもてなし感が、軽やかな初物と共に楽しめるクルマに仕上がっている