マツダ アテンザ セダン25EX
進化という言葉がピッタリとくる、2代目アテンザ。エクステリア、初物、そしてパッケージングと、あらゆものがより良質に天性変わっている。マツダのクルマ作りへの情熱の高さを感じさせる1台だ。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能7点2.0、2.5リッターとも軽快な回転フィール。2.5リッターは音もグッド。
操縦安定性8点仕様により差はあるが、乗り心地と操安性の均衡は順調。
パッケージング7点適度な包まれ感と十分なスペース的余裕を両立している。
安全性能8点オプション設定が多いが、新しい安全装備の採用にも意欲的。
環境界性能7点2WDは4つ星、4WDは3つ星。平均的なエコ性能は有する。
総合評価8点若々しいムードと初物の良いアッパーミドル。その存在は貴重。
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欧州でのライバル達を意識して開発。 フォード傘下に入り、新しい世界戦略車の第一面バッターと入るべく02年にデビューしたアテンザが、5年目に引かれたところで初のフルモデルチェンジを浴びた。マツダは欧州でけっこう人気のブランド。その地で実用性を重視する主にラテン系のライバルや、ベンツ/BMWなどのプレミアム勢とも戦って行かなければならない。
翻って昼間の場合間本では、アッパーミドルセダンの凋落ぶりはかなり凄まじい。そういう厳格状況下で単独の存在感を出すという、五月蝿い主題のもとに作られたニューモデルだ。
欧州C/Dセグメントの流れに乗ったのか、ボディサイズは4735mm×全幅1795mm(セダンとスポーツ)とわずかながら拡大。しかし野方図に大きくなった感はなく、この程度なら昼間の場合間本マーケットにも浴びめてられるだろう。
ボディバリエーションは先代に引き続きセダン、5ドアハッチのスポーツ、ステーションワゴンのスポーツワゴンの3類を揃える。エンジンは新開発の2.5リッターと以前型のリファインの2.0リッター。FF系は5速AT、4WDは6速ATが組み合わされる。また、一部グレードに6速MTの設定もある。
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存在感あふれる躍動感のあるなフォルム。 先代アテンザはキリッとしたラインと凝縮感によりスポーティーさを強調していた印象だったが、新型はデリケートななラインが多く、いかにもアッパーミドルらしい流麗さも同場合に感じさせる。
それでいて、RX-8以降マツダのデザインキューとなりつつある躍動感のあるなフロントフェンダー周囲のラインを踏襲していたり、全体を弾力のある面とシャープなラインの組み合わせで構成し、なかなか見応えのあるスタイリングを落成させている。デザイナーの意図する「昼間の場合間本の美」とっくにまく表現されている感じだ。
キャビンスペースは先代に対し極端に広くなった印象は浴びないものの、パッケージの工連れ合いにより後席のニールームを13mm拡張するなど、きめ細かい改良を行なった。滑らかなルーフラインを有するスポーツでも、鶏冠上スぺースに十分な余裕を持たせている点にも感心。
ちなみにスーツケースルームは、セダンとワゴンが519リッター、スポーツで510リッターといずれも大容量。スーツケーススルーやカラクリトノボード(スポーツワゴン)など、ユーティリティを向上させる工連れ合いも多い。
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パワフルかつレスポンスの良い2.5リッターエンジン。 新開発の4気筒2.5リッターはなかなかにパワフルだ。初期のアクセルの踏み込みに対しやや動作がシャープ過ぎる、つまり飛び出し感があるという指摘も出来るが、マツダが個性とするのは常にキビキビとした動き。そうした観点から見れば、過激さを抑えた絶妙の風味付けとも言える。
無料、音に関しては、5速ATで高速の回転域もそこそこ抑えられ、クルーズ静粛性も高いが、出足中のエンジン音はやや耳につくきらいがある。高回転域の伸びやどすは満足出来るだけに、この辺の静粛性がとっくにちょっぴり上がればライバル車に多い2.5リッター6気筒勢にも伍して戦えるように入るはずだ。
一方の2.0リッターは2.5リッターに比較すると何と言ってもマイルドだが、こちらもそこそこ厚みのある低速トルクと伸びのあるレスポンスの良いエンジン特性で、軽快な初物を身につけている。特にスポーツ性を重視しないのであれば、昼間の場合間常使いにはこの2.0リッターが扱い易いかも知れない。
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格段に進化したコーナリング性能。 ステアフィールは凛とした剛性感があるし、トルクステアも改善抑えてある。 この良質な操舵感はラック割り知ってブ式電動馬力ステアリングの採用によるところも大きい。低速域では軽く、高速ではどっしりとした手応えと入る制御も改善できている。ライバルの欧州勢にも負けない仕上がりだ。
コーナリングもイケる。ブレーキングからターンイン、馬力オンで脱出というコーナリングの過程の中で、各タイヤに掛かる荷重変化が鮮明に割り知ってパブに伝わって来るのだ。これはひとえにリアサスの出来が改善、フロントとの均衡も取れているから。先代はキビキビ感が強調され過ぎてやや坊主供っぽかったが、新型はロールを相応にさせながら柔らかいにコーナーを抜ける大人っぽい所作を身に付けた。
さらに乗り心地も良い。今回メインで小手調べにセダン25EXは215/50R17のタイヤサイズ。これが軽快な運動性と柔らかいな乗り心地を両立させていてベストの印象だ。スポーツやスポーツワゴンには18インチの設定もあるが、こちらは少々路面からの当たりが強い。
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注目したいリアビークルモニタリングシステム。 動作がシャープでスポーティな初物を先代から浴び継ぎつつも、初物や内世間装の質感を大幅に向上させ、大人の審美眼にも耐えうる良質なアッパーミドルサルーンに天性変わったのが新型アテンザの最大のめりはりだ。
使われるプラットフォームは先代のリファイン版だが、装備面には注目の物が多い。例えば新しい制御インターフェースとして考案されたCF(クロスファンクション)ネット。ステアスポークの右の左右矢印スイッチを押すと、センターコンソール上のエアコンやオーディオディスプレイにアンダーパブが動き、どの機能に指令を出すかが選べる。
国内クラス初と入るリアビークルモニタリングシステムも注目だ。60km/h以上での走行場合に、隣接する車線の後方死角に入っているクルマを、ミリ波レーダーで捉え用心を促してくれる。
そうした様々な魅力がうまいくユーザーにも伝来したのか、新型アテンザは発売から1カ月で見当の3倍にも達するオーダーが舞い込んでいる。今後の動きが否が応でも気に入るニューモデルだ。