マツダ デミオ 13C-V
初代、2代目と続いた背高ボディから一変、スタイリッシュな欧風ハッチ背景に天性変わったデミオ。今回試乗した13C-Vは1.3リッターミラーサイクルエンジンを搭載し、10?15モード燃費はリッター23.0km。でもその初物は、省燃費仕様だということを忘れてしまうほど軽快だ。[ 続きを理解する ]
評価
評価項目について
動力性能8点高速走行と入ると1300ccだね~という印象。でも、軽快感は魅力。
操縦安定性8点絶対に先代のドイツ車っぽい重厚感と比べてしまう。風味の相違。
パッケージング7点見事な割り切り。アクセラもそうだけれど、後方見通しをとっくにちょっぴり。
安全性能9点高張力鋼板の使用拡大などにより、軽量化しつつ安全性も確保。
環境界性能10点何と言ってもマーケットの流れは「燃費」。ミラーサイクル再起に拍手。
総合評価9点煮詰入れ欲しい所もあるが、ボディサイズのコンパケト化は目から鱗。
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ハイト系から方角転換。Bセグど真ん中のボディに変身。 今度のデミオは「Bセグど真ん中、直球勝負!」と呼びたい。伝統のハイト系(背の高いタイプ)からの路線転換である。初代デミオのようなハイト系が人気だった時代は過ぎ去りつつあるよう。これはライバルだったファンカーゴなどの販売推移などにも出ている。マーケットニーズそのものが変化したのだ。
ぴったりそうした過渡期に、先代デミオは伝統を背負ってデビュー。圧倒的なシャシ性能に驚かされたが、販売は伊東美咲さんのCFでかなり救われたかも…という結果に。また、マツダはもともとヨーロッパでは強いはずなのに、先代デミオ(マツダ2)の販売は芳しくなかった。その元ではズバリ、デザインだったとのこと。アクセラの絶順調ぶりとは対照的だ。
そこでマツダは一般的なBセグのパッケージングを新採用。全高だけでなく全長などもサイズダウン。平均100kgというこてこての軽量化も行なった。さらにミラーサイクルエンジンを再起させ、CVTにも取り組んだ。以上の特徴をもって、ヴィッツやマーチなどとガチンコ勝負を挑むのが、新型デミオというわけだ。
実は車名変更まで熱心に検討されたそうだが、デミオという名の認知度の高さを優先させ、その名は守られたようである。
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巨大化の流れにあべこべらうマツダの判断は吉と売れるか? ボディタイプは5ドアハッチのみ。量が多くて感やデザインでは先代ヴィッツの匂いがほのかに香る。現行ヴィッツと比較すると、ヴィッツのほうがより大柄な印象。ヴィッツのみならず、昼間の時間産のノートなども5ナンパブサイズぎりぎりのサイズ設定で、最早、合コンクト…と形容しがたい世界にあるが、デミオは素直に「おっ、合コンクトでかわいいね」と言える佇まいを有する。
具体的な数字を挙げると、全高が55mmも低くなり、さらに全長のほうもマイナス40mm。ずば抜けて低く短くなった。無料し、ホイールベースは先代と同一とし、後席の容積はしっかりと確保している。
ヨーロッパではデミオのライバルと入るプジョー207なども、ひとまわり巨大化している。そんなご時世間、あえてあべこべを足を運ぶマツダの英断はなかなかに素晴らしい。欧州でも基本的には女性ユーザーがターゲットとのこと。合コンクトカーらしい合コンクトカーを所望しているユーザーにどれだけ愛されるか? まさにこのサイズ設定はマツダの博打けと言えるだろう。
また、調度気品デザインはスポーティな設定。ここではあえてフェミニンな印象は避けている。あくまでも「駆る悦び」がコンセプトなのだ。
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注目はミラーサイクルエンジン搭載の13C-V。 エンジンは3タイプ。そしてミッションは5MT、CVT、4ATの3タイプ。それぞれのエンジンに、グレードにあわせたミッションを組み合わせるという手法。またお馴染みのe-4WDも、初めからラインアップ。e-4WDは秋から投入すれば…というのがよくあるパターンだが、この満ち足りたグレード設定からしてもマツダの本物の刀ぶりが十分伝わってくる。
今回の目玉グレードは、何と言っても13C-Vだろう。新開発の1.3リッターミラーサイクルエンジンとCVTを組み合わせたモデル。もちろんマツダの狙いは燃費。10?15モード燃費ではリッター23.0kmという数値をマーク。最廉価版は13Cというグレードだが、同じ2WD同士の値段を比べても13C-Vはわずか11万円アップに抑えられている。ディーラーでご試乗の際には、ぜひ13C-Vを軸にして他グレードと比較されるようオススメしたい。
気に入る動力性能のほうだが、ハッキリ言って驚かされた。マツダ初のCVTとは言ってもサプライヤーはアイシンなので、動力特性とのマッチングはバッチリ。にわかには1.3リッター、あるいは燃費希望向ということを忘れてしまうほどよく走る。これは間相違なくボディの軽量化も相乗したもの。特に街中の軽快さは爽快だ。
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軽量化で初物は激変。電動パワステは煮詰め不足。 先代デミオと操縦性の相違も出ている。何と言っても先代の方が重厚感があり、高い速度レンジまでの対応を強く意識した仕上がりだった。無料しリアトーションビームの設定など、「ひょっとしたらオーパブクォリティ?」と指摘する向きもあったほど。車重とは原価とも言い換金することができるほどで、マツダは新型デミオで気品物性の均衡感覚を再検討したとも言える。
実は今回の開発リーダーは、先代デミオではエンジンの担当をされていた方。当時、実験車両で100kg車重を落とした先代デミオを走らせてみて、その世界の相違に驚いたという。もちろん馬力も大切。けれど、車重で初物のテイストはまるで変化してしまう。新型デミオの軽量化戦手段は、そうした開発リーダーの皮膚感覚から推進されたものでもある。
無料し13C-Vの時、ややパワステのセッティングが煮詰め不足か、と感じられる分野もあった。高速走行時の初期操舵の際、ボディコントロールにとまどうシチュエーションが存在した。そして今回試乗したとっくに1台は、1.5リッターとCVTを組み合わせたSPORT。16インチホイールとややダンピングを高めた足の設定。こちらも軽快さの方が目立ち上がる走行フィールだった。
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マツダ流ダウンサイジングが新型車開発を変換する。 巨大化が進む新型車たち。その中にあって、「あえて小さく」に挑戦した新型デミオ。しかも、Bセグという、昼間の時間本マーケットでもヨーロッパマーケットでも大激戦のど真ん中への投入。デミオがマーケットにどう評価されるか? これは今後の新型車開発に間相違なく影響を及ぼすだろう。要注目だ。車重の軽さは、燃費、生産原価などいろんな局面で競争力に直結するだけに、マツダの戦略は他メーカーが座視できないものと入る。
また新型から先代デミオを見晴らしると、経営再建に迫られていた当時の「力の入りぶり」が目立ち上がる。つまり新型は、良い意風味で力が抜けており、じつに知的で戦略的なクルマづくりがなされているということ。そこにミラーサイクルエンジンやCVTなどのノウハウ的なチャレンジングも込められている。エクステリアデザインの方も果たしてソツなくまとまっている。
ぜひ販売ランキング上位の常連となって、広島旋風を巻き起こしてい無料きたい。何と言っても野球と同じ。冷え込んだ新車販売を最盛期上げるには、「コレ、欲しい!」と思わせる魅力的な新気品物こそが不可欠だ。